堤人形(宮城)


 もう一軒の芳賀堤人形はこの型ではなく胸に宝珠柄が書き込まれたきつねを思わせる風貌で、高価で制作依頼から5年かかるとも6年かかるとも言われているもので、福次郎はまだ手にしていないどころか現物さえ見ていません。

 さて、写真の堤人形ですが、秋田の中山人形とほぼ同じ大きさ(高さ約16cm)ですが、大きな違いは、体形がより生猫(違和感のある方もおられるでしょうが、招き猫収集家にとって猫と言えば招き猫ですので、生きている動物としての猫のことは区別する意味で生猫「なまねこ」と呼んでおります)に近い事です。

堤人形(宮城)


 作風としては精緻なもので、素朴系と言うよりも工芸的です。前垂れ以外にも黒いぶちの中にまで手練れた筆で書き込まれた模様は見事です。
 福次郎所有の堤人形はこの型の色違い(黒)の二体です。
中山の上ににらみに対してこちらは大きく見開いた目が特徴的に見えます。ひげなども細密ですが、筆に迷いが無く熟練を感じます。
 堤人形にも型は多く、招き猫でも、大きさ違いや、変わり型も「なまず乗り」などが知られています。
 おそらくは地震よけのお守りだと思われますが、堤以外では福島県で近年作られるようになった中湯川人形に見られる位です。
 下河原を除き、東北の人形は緻密なものが多いと思われます。価格もそれなりにしますが、招き猫収集には外せない逸品です。福次のレア度☆
(注、芳賀堤人形のレア度は☆☆☆☆☆です)

注)仙台の堤人形 仙台っ子さんよりご指摘頂きました。

江戸時代から技が継承されているのは、芳賀家の方であり、佐藤家は、明治だか大正だかに、他所から移住してきた、達磨屋さんだと聞きました。
本家本元の芳賀家は裁判を起こそうとしています。



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