残酷



彼は凄く優しくて綺麗な人なのです。

こんなアタシに一番最初に手を差し伸べてくれた人と言っても過言ではないでしょう。

彼は自分の寿命を知っていました。

それでも死ぬのが怖くないと言いました。

それだけじゃ無いんです。

彼は笑って言うんです。


「俺、死ぬのなんて怖くないよ」


彼は運命だからと言って笑います。

彼は運命なら全て受け入れるのでしょうか。

否、運命だけではないのです。


彼は、沢山の人達を救いました。

アタシもそのうちの一人なのです。

汚いアタシも受け入れて。

沢山の人の悩みも受け入れて。

一人で全て背負い込むのです。


彼はあまり人を頼りません。

頼る事を知らないのです。


彼は人を傷付けるのがとても嫌だと言います。

自分はどれだけ傷付いても、人の事が第一なのです。


彼は残酷な程綺麗で、残酷な程優しいのです。

そんな彼の事をアタシは大好きです。


彼の周りに集まる彼の友達もまた、皆それぞれに繊細です。

彼等もやはり、彼に救われた人達なのです。


アタシは彼等も大好きです。

アタシの事を可愛がってくれた人も多く居ました。


アタシは彼に逢えて、とても良かったと思っています。


アタシは彼等に逢えて、とても良かったと思っています。


でも、運命とは残酷なものなのです。


( 投稿日: 01/28/03 07:51 PM )


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