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マルゴー2級格付けであるデュルフォールヴィヴァンの関連銘柄。セカンドワインにはレ プラント ド デュルフォールヴィヴァン という銘柄が存在するので、単に同シャトーがマルゴー地区の別の畑のワインということかもしれない。うきうきさん福袋の1本。2014年と多少古いワインだが、抜栓してみると、かなりコルクの上部まで染みてきている。コルクが痩せているわけでもなく、あまり良好な流通環境になかったのでなかろうかと思わせる。色調はボルドーとしては少し淡いガーネットで、カシスや黒系果実、それに少しスーボワっぽいニュアンス。口に含むと、最初ややケミカルな違和感を感じるが、飲み進むうちに消える。ただ、味わい全体にもどこかヌルっとしたような焦点のボケたようなところもあり、終始、飲んでいて楽しくない一本だった。そもそも安価な福袋の1本だし、普通に3日に亘って飲めたので、あまり文句を言う筋合いでもないが、オーメドックのあまり知られていない銘柄や新世界のカベルネなどにも、満足度の高い銘柄は多々あることを思うと、リピート買いの候補にはなりずらそうだ。
2024年10月25日
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オーメドックのシャトー。メルロー50%/カベルネ・ソーヴィニヨン44%/カベルネ・フラン4%/プティ・ヴェルド2%。コルクがやや怪しげな感じだったが、味わいは健全といえるものだった。少し暗めのガーネットの色調。黒い果実のコンポートや丁子、ナツメグ、それにシダや木質的な香り。口に含むと、タンニンが豊富で土っぽさを感じる味わいだが、飲みづらいということはなく、果実味もそこそこ充実している。とはいえ、単体で楽しむというよりは肉料理などと合わせて飲みたいボルドーだ。すっかり円安が定着してしまったが、いまだにこのような銘柄が2K台半ばで買えるのだから、ボルドーワインの裾野の広さとCPは大したものだと思う。シャトー リヴェルサン2018 AOCオー メドック クリュ ブルジョワ フレンチオーク樽100%で12~14ヶ月熟成 750ml 辛口 赤
2024年10月16日
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うきうきさんの安い福袋に入っていたグラーブのワインで、ビンテージは2013年とそこそこの古さ。これが2Kを切る価格で売られているのだから大したものだ。さっそくコルクを抜こうとすると、なんと途中から粉々に千切れてしまった。残ったコルクは側面が瓶にベッタリとくっついていてどうにも抜けない。仕方ないので、残ったコルクは液面に落として、デキャンタージュして凌いだ。色調はややレンガ色がかっている。香りは黒い果実やスパイスの他にミルクチョコのような心地よいニュアンスがあり、なかなか魅力的。飲んでみると、こういうものなのか、それとも若干熱の影響があるのか、味わいにやや尖った酸を感じるが、2Kを切るワインとしては十分楽しめるレベルだ。でキャンタージュの過程でいつもの小瓶2本に移し替えたので、残りは翌日以降に飲んでみたい。翌日:小瓶に残したものを飲んだ。ギスギス感は少し増したものの、十分楽しめるレベルを維持していた。熱の影響ではなく、こういうワインなのだろう。
2024年03月15日
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先日の岩手県出張土産に購入した前沢牛にあわせて。セラーで安価な赤ワインを探したところ、この銘柄が目に留まった。個別に購入した記憶はないので、おそらくうきうきさんの安い福袋に入っていた1本だと思われる。ネットで検索してみると、オーゾンヌを所有するアラン・ヴォーティエ氏が手がけているとのことで、それなりに血筋のよい銘柄らしい。リーデルのボルドーグラスに注ぐと、色調は暗めのルビーで、エッジはほんのりオレンジ。黒い果実のコンポートやスパイス類、シダなどの端正で整った香り。飲んでみると、凝縮感のある黒い果実味としっかりしたタンニン、それに芯のあるのびやかな酸とで、なかなか良好なバランス。色に例えれば、モノトーンに近い黒基調という感じ。派手さは毛頭なく、やや地味目にすら感じる味わいだが、あまり余計な自己主張をすることもなく肉料理を盛り立ててくれた点を評価したい。★★★★
2023年09月21日
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私がワインにこり始めた頃は、若いボルドーを飲むことに対して、「幼児虐待」という、今ではややコンプライアンス的に問題のありそうな比喩がよく使われれていました。そんなわけで、今でも若いボルドーを開けることに対して、なんとなく抵抗感や後ろめたさを感じてしまうのですが、実際こうしてこの3級格付け銘柄を飲んでみると、19年とまだ若いVTでありながら、イタリアあたりの若くてガシガシの赤などよりはるかに飲みやすいと思ってしまいます。少し火を通した黒い果実、杉、シダ、丁子、ナツメグ、黒土などのボルドーらしい香り。味わいはタニックではありますが、比較的角はとれていて柔らかく、伸びやかな酸と相まって、スマートな構造です。個人的に、南仏やイタリアの高アルコール度のカジュアルワインを日々飲むよりも、平日少し我慢して、週末やここぞというときにこのボトルを開けたほうが満足度が高いかもと改めて思ってしまいました。★★★★翌日:小瓶に残したものを飲んだら、トロリとした素晴らしい香味になっていました!
2023年06月08日
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シャトー ソーディナン 2021 オーク樽熟成 ダブル金賞受賞酒 AOCメドック シャトー元詰 蔵出し■ぶどう品種:メルロー60%、カベルネ・ソーヴィニヨン40%■発酵・熟成:コンクリートタンクで醗酵、フレンチオーク樽熟成ボルドーAOCの数ランク上の高級AOC地区からの崇高で偉大なワイン産地として定評!人気高級メドックAOCのシャトー元詰ワイン!しかもこのワインでジルベール&ガイヤール2022金賞受賞&70 Millions de Degustateurs 2022金賞受賞のダブルゴールド受賞酒!シャトーは、メドックアペラシオンの中心にあるシヴラック村本拠地!鮮やかな濃いルビーレッドカラーの外観に、赤いベリーやスパイスの心地良い香りが広がります!エレガントなアロマとなめらかなタンニンのバランスが良く、余韻も長く続くメドックの威厳を感じる深く高貴な味わい!縦に横に膨張してくる味わい!この品格はメドックでしか実現できないだろう特別なアペラシオンだと感じさせてくる逸品!濃厚で複雑で深く高貴で余韻の長さ、質も申し分ない!この価格ではミラクルな味わい!素晴らしいクオリティーの高級メドック!究極フルボディ辛口赤ワインがWダブル金賞受賞酒で限定入荷!肉料理全般やチーズなどと良く合います!長々と引用しましたが、うきうきさんの福袋に入っていた1本です。安価とはいえ、単体価格は1.8Kほど。スーパーで陳列棚に並んでいる中ではわりと上のレンジにあたる微妙な価格です。グラスに注ぐと、この手のワインとしては比較的淡めのルビーでエッジは紫色です。スワリングすると、黒い果実や土、皮革やスパイスなど、上品ではないもののそれなりに心地良い香りが立ち上ってきます。味わいは意外に?悪くないです。ほどよい凝縮感のある果実と攻撃的でないタンニン、酸はしっかりしていて端正な仕上がり。12%というアルコール度の低さが逆に晩酌にはよく合います。
2023年05月13日
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ポンテカネの元醸造責任者が所有するシャトーだそうです。濃厚なルビーで、エッジはまだ紫。香りはブラックベリーやカシス、杉、黒土、スパイス。香りは正統派ですが、口に含むとなにやらシュワッとした妙な酸を第一印象として感じます。まだ初期的な段階で味わいが整っていないのかもしれませんが、どうもこの酸は不自然です。それさえなければ、端正に整ったよくできたボルドーだと言えるのですが‥。翌日以降になれば、もう少し整うのではないかと思いましたが、残念ながら三日目になってもこの違和感が消えることはありませんでした。まあ、それなりに美味しかったですけどね。★★★
2023年01月12日
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ワイン専科さんのセットの中の1本。産地はグラーヴ・ド・ヴェイル。この地区のワインを飲むのは初めてかもしれません。グラーヴと名前がついていますが、地図で改めて確認すると、AOCグラーヴとはかなり離れたところにあります。ドルトーニュ川とカロンヌ川の間、アントル・ドゥ・メールの北端。白が有名なこの地域であえて赤を作っているというのは面白いですね。濃い色調のルビーでエッジは赤紫色です。香りはブラックベリーのコンフィや丁子、ナツメグなどのスパイス、それに黒土などの黒々としたもの。飲んでみると、大きくはありませんが、軽〜中量級のボルドーワインらしい端正な構造です。果実味が比較的あっさりとしているので、相対的にタンニンが目立ちますが、収斂性はさほどではなく、口の中がシュワシュワになるとか、そういったことはありません。総じて、単調で一本調子ながら、さらっとした味わいが魅力の心地よいボルドーです。まあ、リピートしたいかといえば、そこまで突き動かされるものはないのですが、セットの1本としては悪くないボトルでした。★★★
2022年11月25日
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AOCボルドー。ガロンヌ川とドルトーニュ川の間というから、アントル・ド・メールにあるワイナリーですかね?ワイン専科さんIENOMIパーティセットの1本です。柑橘やハーブ、ミネラルなどのシャープでアロマチックな香り。口に含むと、ソーヴィヨンブランらしさ満開の味わいで、フレッシュな果実と伸びやかな酸とのバランス良好。少し残念なのは、アルコールっぽさが後半に目立つんですよね。それがロワールやNZあたりの良く出来たSBとの差かなぁ。・・と思って、ラベルをあらためて確認したら、アルコール度14.5度だそうです!SBでそんなにアルコール度が高いのってこれまで飲んだことがなかったです。実際はそこまでではないように思いますが、飲みやすさに油断してゴクゴクいくと、結構酔いが回ります。笑それにしても、ワイン専科さんのパーティーセット、カジュアルな銘柄ばかりですが、バラエティに富んでいてなかなか面白いです。★★☆【誰でもP3倍 10/18限定】1本あたり1,000円(税込) 送料無料 IENOMIパーティーワイン10本セット 750ml 10本入フランス スペイン イタリア オーストリア イエノミ 宅飲み 家飲み ハウスパーティー ワインセット アソート パック 長S価格:9999円(税込、送料無料) (2022/10/18時点)
2022年10月11日
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晩酌用になにかよいワインはないかと、近所の東急で見繕って、今回はこのボトルをチョイスしました。コート・ド・ブールというのは、ガロンヌ川がジロンド川と名を変え、河口に至る地域に位置する、ボルドーの外れのAOCです。お値段は通常1300円のところ、特売で1000円ちょっと。1000円だせば、チリやスペインなどののスタンダード銘柄が飲める今、あえてボルドーのマイナーAOCを選ぶだけの価値はあるでしょうか?濃厚な色調のルビーでまだ紫がかっています。香りは火を通した黒い果実やスパイス類などで、経験的に重々しいタンニンを想起させるものです。口に含むと、分厚い果実味と多量のタンニン、それにジワジワとした酸。14%という数字通り、いやそれ以上にアルコール感がすごくて、口の中で「熱い」ような印象を受けます。とにかくパワフルな赤ワインですが、ザラザラとしたテクスチャーといい、獰猛なタンニンといいい、およそデリカシーのかけらもありません。もう半年〜1年ぐらい寝かせて、デミラスソースや炭火の肉料理などに併せて飲めば、それなりにイケるかもしれません。まあ、千円そこそこのワインに多くを望むのは酷とはいえ、これなら、フツーにコンチャイトロやクネなどのボトルを買っておけばよかったかな、とも思ってしまいます。これに懲りずに、次回は、メドックあたりの2k程度のボトルを探してみようと思います。★★☆
2022年09月10日
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ボルドーのカジュアルなワインはなんだかんだで層が厚く、探せばこのモンペラより美味しいと思わせてくれるものはいくらもあると思いますが、この銘柄の強みは、大手が輸入しているだけあって、「比較的どこでも簡単に入手可能なこと」だと思います。ワインの場合、この銘柄、美味しいなあと思っても、次に行ったらもう売っていなかった、などということは日常茶飯事ですから…。 その一方で、このモンペラ、毎年のように飲んでいますが、意外にヴィンテージごとの作りの振幅が大きいです。年によっては、ピーマンっぽいフレーバーが支配的だったこともありましたが、今回開けた19年はチョコレートやフルーツケーキのような、やや厚化粧の香りが主体で、味わいも凝縮感があってリッチ。とはいえ、タンニンがよく熟しているので、今でも美味しく飲むことができます。絶賛するほどではありませんが、相変わらず「必要にして十分」感のある、美味しいカジュアルボルドーだと思います。次回は久しぶりにシャトー・ボーモンやオーメドック・ド・ジスクールあたりも試してみようかと。
2022年08月12日
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1919年、ルイ・ルマージュ氏によって設立され、以降同家の手を離れることなく現在にまで継承されている、伝統あるシャトー。ボルドーとリブルヌの間、アントル・ドゥー・メールの北端、サン・ジェルマン・デュ・ビュシュ村というところにあります。土壌は泥粘土土壌と砂質土壌で、ブドウ栽培は環境を尊重してリュット・レゾネ(減農薬農法)で行い、ブドウの木の列の間に草を生やして地中の微生物活動を促進して畑を活性化させたり、除葉することで日当たりと風通しを良くして健康で優良なブドウを収穫し、さらに収穫量を制限することでクオリティを向上させています。ソーヴィニヨン ブラン種83%、ムスカデル種17%。平均樹齢は約20年、ステンレスタンクで十分 に成熟した葡萄のみで約12時間醗酵前果皮浸漬し、その後コンクリートタンクで13~14°Cの 低温でゆっくり醗酵させることで繊細なアロマを失うことなく醗酵が進み、澱上で3か月間寝か せます。マスカットやグレープフルーツを連想させるようなアロマ、ソーヴィニヨン ブランのフ レッシュさと果実味を素晴らしく表現しています。茶沢通りから一歩入ったところにあるマニアックなワインショップ「ラ・カーヴ・オン・ソワレ」で購入しました。黄緑がかった薄めのイエロー。香りは柑橘類や青リンゴ、グラスハーブ、ミネラル。飲んでみると、セミヨンよりソーヴィニヨンの個性が強く出た爽やか系の味わいです。といって、この産地にありがちな「薄くてシャバシャバ」というわけでなく(若干その傾向はありますが…)バランスのよい味わいに仕上がっています。洋食なら鮮魚のマリネ、和食なら刺身などによく合いそうな味わいですが、2K半ば近い購入価格はやや割高かなぁという気もします。まあ、フィネスさんものならではの「コンディション料」とトレードオフだと思うしかありませんね。★★★翌日:例によって小瓶に残したものを飲みましたが、初日よりむしろ味わいがキリッとしてよい感じになりました。この辺はさすがと言いたくなりますね。スーパーで売られている安白ボトルではなかなかこうはいきません。
2022年06月23日
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ルパンを所有するティアンポン家がコート・ド・フラン地区に所有するシャトー。信濃屋さんで安かったので買ってみました。アルコール度はなんと14.5%。グラスに注ぐと、濃厚なルビーでエッジは紫色です。香りは黒系果実のコンポートやスパイス類、墨、黒土、それにパウンドケーキのような華やかなニュアンスもあります。口に含むと、豊かな果実味のアタック。メルロ主体なこともあり、タンニンは攻撃的ではありませんが、総量は豊富で、良くも悪くも「飲みごたえのある」味わいです。よくできたボルドーという印象は受けますが、いかんせん一本調子で、アルコール度の高さもあって、2杯ぐらいで飲み飽きてきます。数年寝かせるとまた違った表情を見せてくれそうですが、2Kのワインを手元で熟成させるかといえば、大半の消費者は買ってすぐに飲んでしまうわけで、その辺がこのレンジのワインの難しさですね。まあワイン雑誌などでは、こういうワインに高得点がつくのでしょうけど。笑★★★翌日:小瓶に残した分を飲んだら、味わいがほどよくこなれて滑らかになっていました。香りが減衰してしまっていたので、2日目のほうが明らかに良いとまではいえませんが…。
2022年04月12日
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うきうきさんの「3本1万円」福袋に入っていたボトル。といっても、このボトルが3本の中の目玉だったので、1万円÷3=約3300円で買えた、という単純な話ではありません。デュクリュボーカイユなどと同じボリー家所有のワイナリーで、玉石混合のメドック5級の中では安定して高水準なワインを作り出す銘柄として知られています。輸入元はファインズ。抜栓してみると、コルクの状態はかなりイイです。エッジが綺麗なオレンジを描く濃いめのガーネットの色調。香りはブラックベリーなどのコンポート、チョウジ、ナツメグなどのスパイス、杉の木、タバコ、それに甘いオークの香りも残っていますが、ほんの少し獣っぽいニュアンスもあります。味わいは濃厚でスパイシー。本質的にはまだ早いのだろうと思いますが、果実味は甘く凝縮していて、今でも十分美味しく飲めます。タンニンが優っている印象は否めませんが、濃い中にもデリカシーが感じられるのはさすがです。うきうきさん福袋ボトルとあって、状態には期待していませんでしたが(失礼!)、このボトルは思いのほかコンディションも良かったです。★★★★【6本以上ご購入で送料・代引無料】シャトー グラン ピュイ ラコスト 2013年 メドック グラン クリュ クラッセ メドック格付第5級 手摘み100% AOC ポイヤック 赤ワイン 750mlChateau Grand Puy Lacoste 2013 Grand Cru Classe du Medoc en 1855 AOC Pauillac【eu_ff】価格:7128円(税込、送料別) (2022/2/21時点)うきうきさんでは通常価格で7Kぐらい。福袋でなくても納得できる価格です。
2022年02月21日
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02年は上の子の生まれ年ということで結構買い込みました。ブルゴーニュについては作柄が良かったものの、イタリアやローヌにとっては試練の年、ボルドーの作柄も並のという評価が一般的です。もっともボルドーについては、価格も安く、早くから飲めるので、わたし的には楽しませてもらっています。今回開けるレオヴィル・バルトンはどうでしょうか?プリムールやリリース直後に購入したものでなく、かなりあとになって購入したボトルです。購入履歴を調べてみると、かわばたさんで2014年に買ってますね。濃厚なオレンジガーネットの色調でエッジは少しレンガがかっています。黒い果実のコンポートや丁子、八角などのスパイス、森の下草、シダなどの香り。味わいは色で言えば黒々としたもので、この年にしては濃いのですが、ニュアンスに乏しくタンニンが支配的。ブラインドで出されたら、イタリアのカベルネとか答えそうです。正直美味しいとは言いづらい味わいですが、この手のものは小瓶に残した翌日の方が向上していたりするので、最終判断は次の日の香味を確認してからにしたいと思います。翌日:案の定、初日の近寄りがたさが後退してフワッとした感じの果実味が前面に出てきました。香りも十分残っていますし、明らかに二日目のほうがよい感じです。私がワインを飲み始めた頃は、コンディションの悪いワインが幅を利かせていて、抜栓2日目にはボロ雑巾のような臭いになってしまうボトルが少なくありませんでした。そんなわけで、20年経過したワインで、翌日のほうが状態が向上するというのは、未だに皮膚感覚的に違和感を感じます。考えてみれば、幸せな話ですね。★★★→★★★★
2022年02月03日
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娘の成人式のお祝いに生まれ年のワインを開けることにしたものの、当の本人が不在だったので、控えめなボトルに留めました。このプリューレリシーヌはプリムールではなく、かなり後になって購入したものです(2015年)。かわばたさんで、グランピュイラコストやモンブスケの02年と一緒に買ったのですが、その2本はほとんど印象に残らない香味でした。そんなわけで今回も過度な期待はせずに開けました。濃いガーネットの色調で、エッジはレンガがかっています。香りは黒い果実のコンポート、乾物屋のスパイス類、スーボワ、それに焦臭など。口に含むと、ふんわりとした果実味、酸は伸びやか、タンニンはなめらかに溶け込んでおり、大きくないものの、中庸を得たバランスが秀逸です。同時に購入した02VTの銘柄より長めに寝かせたのがよかったのでしょうか。3本の中では今回のボトルがもっとも好印象でした。当時の購入価格は6.5K。CP的にも文句なしでした。まあ、プリューレリシーヌは私の思い出の銘柄のひとつなので、贔屓目に見がちなのかもしれませんが。★★★★https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201507160000/話飲徒然草拾遺集~「Ch.コスデストゥールネル1993」 p.s.調子に乗って飲みすぎたら、夜中に頭痛、腹痛に見舞われ、マイりました。もはや完全に、一晩でボトル三分の一が限界になってしまったようです。
2022年01月11日
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毎VT飲んでいるモンペラ。17年も安定した仕上がりです。少しピーマンっぽいニュアンスを伴ったブラックベリーやカシスなどの果実、それに丁子、八角などのスパイス。口に含むと例によって厚みのある果実味。甘く熟したタンニンン、たっぷりとした酒躯。素直に美味しいと言える外向的な味わいで、やや飲み飽きしそうですが、晩酌で2〜3杯程度までならとてもよいと思います。毎回書いているような気がしますが、通常の晩酌にはこれで必要十分、と思ってしまうCPの高い1本でした。★★★★
2021年09月17日
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甘口ソーテルヌで有名なCH.リューセックの辛口版です。少し麦わら色がかった中程度のイエロー。白桃、洋梨、ヘーゼルナッツ、グラスハーブなどの香り。口に含むと、思いのほかコッテリとした果実味のアタック。酸は豊かでキラキラとしていますが、エッジは丸くなめらかです。後半には苦味と蜜っぽい甘味が加わります。一瞬溌剌とした表情を見せるかと思えば、次の一口では厚みのある果実味が感じられたりと、複雑といえば複雑なんですが、若干一貫性のなさも感じます。ブラインドで出されると悩みそうな味筋です。…と書いたのですが、その後、冷蔵庫で冷やして供出温度を下げたら、味わいが引き締まってSBのハーブっぽく爽やかなキャラクターが強く出てきました。きっとこちらが本来意図した味わいなんでしょうね。★★★☆
2021年08月12日
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デリバリーのピザに合わせて。ピザとワインとのマリアージュは、なかなか難しいものがあります。塩気が強く、トマトの酸味などもあって、繊細なワインだと香味がマスキングされてしまいがちだからです。とはいえ、私はあまり深く考えずに、ビールの代わりぐらいの軽い気持ちで、おおらかなボルドーやイタリアのキャンティ、スタンダードクラスの泡モノなどを開けています。モンペラは値段も安く、こういうシチュエーションにはうってつけの選択肢になります。2K内外のボルドーでも、探せばこれより美味しい銘柄は見つかると思いますが、なんといっても、「どこででも買える」手軽さと、「予測の範囲内の香味」を確実に提供してくれる安定性は捨てがたいものがあります。このボトルは2016年ということで、市場に出回っているものに比べると少し古め。チョコレートっぽい樽香とブラックベリー的果実味、ユーカリなどの奥にほんの少しピーマンっぽいニュアンスがまだ見え隠れしています。飲んでみると、例によって甘く豊満な果実味とよく熟したタンニン、適度な酸とで均整のとれた味わいです。良くも悪くも、ワインってこれで十分じゃん!と思わせる説得力があります。例によって小瓶に移して保存したところ、4日目も初日と変わらぬ美味しさをみせてくれました。赤白揃えてセラーに常備しておきたい銘柄ですね。★★★★楽天でモン・ペラを検索する
2021年05月26日
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うきうきさん福袋のうちの1本。4年前のボルドーというと、昔はよく「幼児虐待」と揶揄されたものですが、90年代以降のボルドーは若い頃から飲める作りに変わってきたこともあって、あまりそのような声は聞こえなくなってきました(私がワイン会に参加してないから聞こえてこないだけかもしれませんが。)濃厚な色調のルビーで、全般にまだ紫色がかっています。香りはブラックベリーやカシス、丁子、ナナツメグ、黒鉛、スギ、それにビターチョコなどの入り混じったボルドーらしいもの。飲んでみると、果実味豊富で、タンニンは豊富ながら角が丸く、透明感のある伸びやかな酸とあいまって、大きくはないながらも心地の良いバランスを形成しています。さすがボルドー格付け銘柄の貫禄というべきか、素直に美味しいという感想が出てきます。長年ボルドーを飲んできた身には、なんともいえず、ホットする香味でもあります。従前の感覚からすれば、本来10年ぐらい待ったほうがよいのかもとか思ってしまいますが、今の時点でこれだけ美味しく飲めてしまうと、あまり寝かせなくてもよいのかなぁと思ったりもします。当然のように、その後3日間にわたって美味しく飲めました。★★★★
2021年04月08日
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河野酒店さんのオーダーメイド福袋に入っていた1本。飲んだことのない人なら、20年近く熟成した安価なボルドー白ってどうなんだろうと、少しはワクワクしながら飲んだのかもしれません。しかし、、、私は同じ銘柄を2016年に飲んだことがあって、その印象は「もはや終わったワイン」でした。https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201609170000/とはいえ、「オーダーメイド福袋」にあえて入れてくるということは、店側にもそれなりの自信もしくは確信があってのものかと思いました。ひょっとして、私が以前飲んだものが状態の悪いボトルで、今回はまっとうな香味なのではという期待も少しはありました。そんなわけで開けてみたところ・・麦わら色がかった濃いイエロー。香りはビニール、さつまいも、マロン、黄色い花。飲んでみると、シェリーっぽさの第一印象。栗のような独特の甘味のある果実味、酸はダレていてモッコリとした味わい。後半にかなりはっきりした苦味とエグミ。コメントは5年前の記事を見ずに書いたのですが、あらためて以前の記事を参照してみると、当時もほぼ同じことを書いているではありませんか(笑)ブシェネや劣化ボトルではないので、中にはこういう香味が好きだという人もいるかもしれません。しかし、一般的な基準で言えば、このワインは辛口白ワインとしてもはや飲み頃を過ぎているワインです。https://item.rakuten.co.jp/kouno/10003539/河野酒店さんのHPをみると、この商品、売価3630円で売られています。残り11個。ということは、1ケース仕入れて、まったく売れないまま、そのうちの1本を今回の私の福袋に入れたのかもしれません(笑)まあ、3K台なので、ピークアウトしたボルドー白はこういうものだと確認する意味では飲んでみる価値はあるのかもしれません。そういう意味で今回不幸だったのは、私自身が過去に同じ銘柄を飲んでいたことでした。そうでなければ、せめて抜栓するまでの日々は、「熟成したボルドーの白ってどんな感じなんだろう??」と、ワクワクして過ごせたのかもしれませんからね。そんなわけで、河野酒店さんのオーダーメイド福袋、1万円の福袋としては、売価トータル12〜3K程度で、そのうち1本がこの有様と損な買い物でしたが、他の3本、とくにオレリアンヴェルデとマルクテンペがそれなりに美味しく飲めたのが救いでした。★
2021年03月19日
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メドック5級。うきうきさんの赤ワイン福袋に入っていたもの。当初会社の納会で開けようと思って、職場に置いてあったボトルです。納会がなくなったので、自宅に持ち帰って飲んでみることにしました。そんなわけで、若干状態が心配でしたが、案の定でした。味わいがやけにトゲトゲしいのです。果実味が凹んでしまったのでしょう。ギスギスした酸と乾いたタンニンが目立ちます。う〜ん、久しぶりに大外しの1本。納会でプラスチックのコップで飲む分にはさほど気にはならないのかもしれませんが、自宅の晩酌にはキツかったです。といっても、今回のものはおそらく私の保存の問題です。ボトル三分の一程度で廃棄処分となりましたが、今の私の体調だとこの位の酒量がむしろちょうどよかったりするのがカナしいところです。★★それはそうと、自宅のデイリーワインが底をついてきたので、年末年始に久しぶりに福袋を買ってみようかと思います。2〜3万の赤6本ぐらいのセットで、おすすめあればご教示ください!
2020年12月24日
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我が家の食卓の強い味方、モンペラ。突き抜けたものはありませんが、2千円内外で安定感のある味わいにはいつも感心させられます。グラスにそそぐと、相変わらず濃厚な色調。香りは黒系果実やスパイス、ハーブ、バニラなど。若いもんペラだとたまにピーマン的青っぽさを強く感じることがありますが、このボトルは多少寝かせたこともあるのか、青っぽさは控えめです。口に含むと、濃厚な果実味を豊富でエッジのとれたタンニンが包み、オークのフレーバとあいまってビターチョコ的な甘苦い味わい。酸度は少し高めでややピーキーですが、個人的にはそのぐらいの方が好みです。世界中の様々なワインが流通している今、探せば2k前後でもっと美味しい銘柄はあると思いますが、いつどこでも買えるアクセスのしやすさと工業製品的な品質の安定感とで、人に安心して進められる銘柄です。★★★☆
2020年10月30日
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私がワインに凝り始めた頃は、パーカー氏から「2級に値しない」という評価を受けていたシャトーです。マルゴーの2級は当時ローザンセグラを除いてはラスコンブ、デュルフォールヴィヴァン、ローザンガシーなど、どれもパッとしなかったですね。今は評判を上げているシャトーもあるようですが。ブラーヌカントナックも90年代後半から評価を上げてきていますが、とはいえスーパーセカンドに比肩するようなレベルとはいかず、価格的にはまだまだ穏当な範囲です。安く手に入るわりに、これまでわりと当たりのボトルに多く遭遇してきたこともあって、個人的には贔屓のシャトーです。今回のボトルもWAの評価は88点と凡庸ですが、悪くない内容と思います。黒々とした果実やスパイス類、杉の木、それにビターショコなどの濃い中にもエレガントな香り。味わいはタンニン優勢ながら、そこそこまとまりもあって、肉料理のお供などによいと思います。ただ、いかんせん今はタンニンが重々しく、あまり杯がすすみません。このまま果実味の方が先に枯れてしまいそうな気配もなきにしもあらずですね。また機会があれば、近年の別ビンテージも試してみようと思います。★★★
2020年10月23日
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以前、バックビンテージで2本購入したものです。1本目は早々に開けましたが、約1年半寝かせた今度のボトルはどうでしょうか。https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201902050000/グラスに注ぐと、濃いガーネットの色調で、意外なほど熟成した色合いは感じられません。香りがほとんど立ちません。ゆっくり飲み進めるうちにだんだんと黒い果実のコンフィやスパイス類、墨汁などの黒々とした(しかし単調な)要素が出てきます。口に含むと、タニックで重々しい酒質。果実味はドライになっていて、酸はやや高め。ピークアウト感こそ感じないものの、といった生気を感じるものでもなく、きっとリリース後からあまり変わっていないのでなかろうかという味わいです。「憂いを払う」という名称でよく験担ぎに持ち出されるシャトーですが、期待に答えてくれた試しがありません。正直、ちょっと名前負けしていますね。★★☆小瓶に残した翌日、なんと香りが初日よりも出て、味わいもまろやかになりました。長いことワインを飲んでいますが、今までの自分の肌感覚では、若いワインや初日ガチガチだったワインが翌日以降に向上することはあっても、20年近く経過したブルジョワクラスのボルドーが翌日にピークを迎えるというのは考えられませんでした。ワインの世界は奥深いというか、まだまだ知見が足りないということでしょうか。→★★★☆
2020年10月16日
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正月明けからの体調不良が続いていて、2月の末以降はまったくワインを口にしていませんでした。GWに入って、久しぶりに少しだけ飲んでみようと思って開けたのがこの銘柄です。久しぶりというわりに安価な銘柄に留めたのは、体調が万全でない状態では、ワインを飲んでも美味しいと思えないかもしれないな、と危惧したからです(だったら飲むな、という話もありますが。)濃いめのイエローでやや麦わら色がかった色調。黄桃や白桃、バナナ、黄色い花などのアロマティックな香り。味わいはややコッテリ系で、酸は円く少し緩め。果実味は豊かですが、液体の真ん中がやや空虚な、密度感にかける印象があり、フィニッシュは苦味を伴います。心を動かされるものではありませんが、日常の晩酌用としては必要十分なレベルです。千円台のプライスを考えればよくできていると思います。もっとも二千円前後のボルドー白に関しては捜ば他にもよいものがありそうですが。少しずつ、晩酌ワインも復活させようかと思っています。★★★
2020年04月30日
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シャトージスクールの作り手がオーメドック地区で作る銘柄。「神の雫」に登場して有名になりましたが、たしかに旨安銘柄だと思います。私もしばしば購入しています。ちなみにジスクールのセカンドではありません。ブラックベリーやカシス、スパイス類、それにビターチョコ的オーク。口に含むとタンニンがやや優勢ながら、各要素が充実しており、しっかりした味わいです。後半にかけては黒胡椒的スパイシーなフレイバーとやや暴れ気味の酸。後味にはかなりタンニンが残します。2015年ということで、少し果実味が後退してきている時期かもしれません。他の要素の強さが相対的に目立つ味わいです。翌日になれば開くかもしれないと思い、一晩おいてみましたが、あまり変化はありませんでした。とりあえずデイリー用には十分ですけどね。★★★
2020年03月04日
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みちのくさんで買ったバックビンテージ。今年の1月に購入した後、しばらく忘れてセラーで寝かせていました。98年で4600円ですから、保管料を考えれば激安といえますね。ところがこのボトル、なんとコルクを抜こうとしたら途中でポッキリ。残ったコルクもなかなか抜けず、結局粉々になってしまいました。こんなこと久しぶりです。色調はしっかりしています。エッジはオレンジからレンガがかっていますが、中心部は濃いガーネットです。火を通した黒い果実、スパイス類、朽木、腐葉土などのおとなし目の香り。味わいは、やや酸が立っていて、お世辞にもバランスがよいとはいえません。10年もので4千円となると、まあこんなものかなと思って、残り半分を小瓶に残したのですが・・。中2日空けて飲んでみたら、香りが初日よりよく出ていて、抜栓当初に感じられたギスギス感も後退してとてもよい感じになっていました。正直、初日の味わいは微妙でしたが、三日後の味わいは、これで4千円だったら、迷うことなくオススメできる水準です。★★★→★★★★
2019年10月22日
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言わずとしれたムートンロトシルトの白。1991年がファーストビンテージということで、私がワインに凝り始めたころは、作られ始めてまもない銘柄、といった説明がされていたように記憶しています。ちなみにセカンドのプティ・ムートンはまだありませんでした(93年がファーストビンテージ)。そんなエール・ダルジャン、ムートンの高騰とは裏腹に比較的リーズナルブルな値段で推移しているので、機会があれば飲みたいと思っていました。そんなところに、バックビンテージが安く出ているのを見つけて購入してみたのですが、結論を先に言えば、もう少し早く飲んでやりたかったというところです。白桃や洋ナシに加えてアカシヤや花の蜜などのニュアンス。口に含むと、ネットリとしたテクスチャーで、蜜っぽい甘みがあるものの、果実味の生気がやや乏しく、酸もダレ気味です。オーブリオンを例に出すまでもなく、当たるととんでもない熟成を遂げていることもあるボルドーの白ですが、作りやビンテージの限界なのか、流通時の扱いなども影響しているのか、最後までパッとしない一本でした。★★★
2019年08月29日
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ブラックベリーやカシス、甘草、丁子などのスパイス、ハーブ、カフェ、それに少し青っぽいニュアンス。口に含むと濃縮感のある果実味と完璧にエッジの丸いタンニン、オークのフレーバーが絡んで甘く外向的な味わいです。例によってうまく転がされてるなぁという(笑)あざとさは感じるものの、私のような一般市民が通常の晩酌で飲む銘柄としては、これで十分だなぁと改めて思ってしまう、そんな説得力がある一本です。小瓶に残した翌日はフルーツケーキのような香りが広がって、より華やかな味わいになりました。16ビンテージも出回り始めているので、近々試してみたいと思います。★★★★楽天でモンペラを検索する
2019年07月03日
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輸入元のラベルが貼っていない?ということは現地から買ったものか?いつ購入したのか、記憶にないボトル。20年経過しているとは思えないほど綺麗なコルク。グラスに注ぐと、う〜ん、完全に閉じこもっています。デキャンティングしたら、なんとか香りが立ち上ってきました。ブラックベリーやカシスに丁子、ナツメグなどのスパイス、墨汁、それに土っぽい香り。味わいもまだまだタンニン豊富ながら、そこはさすがスーパーセカンド。テクスチャーのきめの細かさや果実味の目のつまり具合がが並みのワインとは一線を画しています。小瓶に残した翌日は熟成香満開。状態の良いワインなら、20年経ってもまだ「2日目のほうが開く」こともあるのだなぁと、「目から鱗」の1本でした。★★★★
2019年05月14日
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前回のシトランに続いて、ボルドーの安価な98年を開けてみました。モーカイユはムーリスにある中堅シャトー。98年が5Kで買えるというのはシトラン同様で、CP的に悪くないですね。グラスに注ぐと、濃いめのガーネットでエッジにオレンジがかっています。結構赤系を感じる果実に丁子ナツメグなどのスパイス、スーボワ、皮革などの心地よい熟成香。飲んでみると、凝縮感はほどほどながら、酸はなめらかで、乾いたタンニンをよく抑え込んでいます。前回のシトランよりは構造が弱めでコクに劣りますが、5k前後としては悪くない味わいです。ブルゴーニュの一流ドメーヌの昨今の価格をみるとため息しか出てきませんが、まだまだこういう選択肢があるので、ワインはやめられませんね。★★★☆
2019年04月24日
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4月18日は結婚記念日でした。今年はとりたてて節目の年というわけでもなく、平日だったこともあって、安めのワインで済ませました。このシトランは、最近みちのくさんで購入したものです。購入価格は5150円。輸入元はジャパンインポートシステム。さして期待もせずに開けたのですが、このボトルが思いの外よかったのですから、ワインってやはりわかりません。抜栓すると、思いの外しっかりしたツヤのあるコルクで、液体は上に染みてきておらず、状態の良さを予感させますブラックベリーやブラックチェリー、杉の木、黒鉛、丁子ナツメグなどのスパイスに軽くスーボワの混ざる焦点のあった香り。飲んでみると、若い頃は頑強であったろうタンニンがようやくほぐれて、その一方で果実味もしっかり残っており、スケールは大きくないものの、バランスのとれたボルドーらしい味わいです。状態のよさでさらにイーハンついている感もあり、5Kならお釣りがきそうです。早速買い増そうと思って検索したら、すでに売り切れでした。みなさん、お目が高いですね。★★★★☆
2019年04月22日
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コートドカスティヨンの旨安ボルドーとして有名なシャトーですが、バックビンテージはあまり見かけません。どんなものかと思って購入してみました。エッジにすでにレンガの見えるオレンジガーネット。香りは黒い果実のコンフィ、墨、八角、丁子、それになめした皮のニュアンスもあります。飲んでみると凝縮感はあまりなくて、果実味は細めでおおらか、後半は少し焦げた感じのタンニンが優勢になります。先だって飲んだ02のシャススプリーンと同じく、年月とともにタンニンが削がれていくペースよりも果実味が枯れていくペースの方が勝った結果という印象です。中堅どころのシャトーのオフビン熟成ボトルの場合、5K前後で買えるものも少なくありませんが、値段なりというか、あまり多くは望めないのかな、と思いました。晩酌には十分ですけどね。★★★
2019年03月02日
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Ch.カノンに吸収された今はなきワイナリー。ラベルが好みで、時々購入しています。今回のボトルは25年経過していますが、購入価格は4.5Kでした。エッジにレンガ色がかったオレンジガーネット。香りは少しドライ系で、赤と黒の中間ぐらいの果実のコンポートにスパイス類、乾燥イチジク、オレンジピール、丁子、ナツメグなど、心地よい熟成香です。口に含むと、タンニンがすでに溶け込んでいて、酒質がクリーンです。凝縮感はそこそこ。果実味が枯れ始め、一方で酸が少しギスギスとしてきているので、飲み頃としてはそろそろもう飲んでしまった方がよい感じです。感動するようなボトルではありませんが、25年経過した5K以下のボトルとしては十分な内容だと思います。今年は昔懐かしの「温故知新」銘柄とともに、こういう「古安ボルドー」も意識して飲んでみようと思います。★★★☆
2019年02月26日
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「憂いを払う」という意味のシャトー名のシャススプリーン。ワインにハマり始めたころによく飲んだ銘柄でした。2002年は上の子のビンテージです。少し火を通した黒い果実、丁子、ナツメグ、墨、スーボワ。柔らかな果実味、凝縮感はあまりありません。酸はじんわりとした印象でタンニンは多め。全般に果実味に対してタンニンが過剰で、よくいえば「肉料理と一緒に飲みたい」、悪く言うと「タンニン汁」(笑)。状態は良好で、「泥水」になっていなかったのが救いでした。ラベルが真新しく綺麗だったところをみると、蔵出しですかね。★★★
2019年02月05日
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最近お気に入りのモンペラ、今回は白を開けてみました。中程度からやや濃いイエローの色調。熟した黄桃やトロピカルフルーツ、ハーブ、黄色い花などのやや控えめな香り。味わいは香りから想像するよりスリムですが、果実味とエッジの丸い酸とのバランスが良好。後半には独特の苦味が加わります。2Kそこそこで購入できることを思えば十分な内容。グイグイ飲めてしまいますし、変に甘ったるくないところがイイです。2019年初頭からミュスカ やらソアーヴェやらモンペラやらとカジュアルな銘柄が続きますが、日常の晩酌にはこれぐらいで十分かなぁとつくづく実感している今日この頃です。★★★☆
2019年01月17日
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ボルドー3級銘柄のシャトー・ジスクールのオーナーがオーメドックで作る銘柄。ジスクールのセカンドと勘違いされがちですが、シャトー・ジスクールはマルゴー(ラバルド村)なので、オーメドックを謳っている時点でそもそも別の畑からの葡萄だとわかります。ちなみにセカンドは、シレーヌ・ド・ジスクールという名称で出ていますが、あまり見かけませんね。濃厚な色調のガーネットですが、12年とあって、エッジはやや複雑なピンクの色合いになっています。香りはブラックベリーやカシスなどの黒い果実、丁子、ナツメグ、それに皮革とともに、馬小屋的なあまり好ましくないニュアンスがあります。味わいはミディアムボディで、伸びやかな酸が果実を支えるいかにもボルドー左岸的なバランス。タンニンは豊富ですが、エッジが丸く飲みづらさはありません。6年経過しているだけあって、今の時点で十分美味しい、よくできたカジュアルなボルドーです。モンペラとともに「神の雫」銘柄としてもてはやされますが、モダンでややあざとさを感じるモンペラに対して、こちらのほうがより素直でオーソドックスなボルドーという印象を受けます。もっともこのレベルのボルドーは、広く知れ渡っているかいないかだけで、他にも探せばいろいろありそうな気もします。来年はそんなカジュアルボルドーにも目を向けてみたいと思います。★★★☆楽天でジスクールを検索する
2018年12月28日
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「温故知新」プロジェクト、その後あまり進捗がありません。新たな銘柄を購入していなこともありますが、正直ここまで感動とは程遠いような銘柄が多く(苦笑)、ちょっと意欲を削がれている面もあります。次の仕入れは、恵比寿パーティかナショナル麻布スーパー、あるいは虎ノ門カーヴドリラックスあたりで昔馴染みの銘柄をまとめて購入してみようと思いますが、購入価格については、少しアップしたほうがよいかなと考えています。正直、1k台のボトルはハズレ率が高くて厳しいです。さて、今回のモンペラ、前回飲んだ2015年の印象がとてもよかったので、ビンテージ違いのボトルを購入してみたものです(他に白も購入しました。)このボトルも悪くないです。黒い果実やスパイス類、エスプレッソ、黒鉛などの黒々とした香り。口に含むと、そつなく仕上げられたモダンボルドーらしい味わい。前回飲んだ15年と比べるとビンテージの違いか、それとも閉じてきているのか、果実味がやや後退して湿ったタンニンが後半に目立ちます。例によって技巧(というかあざとさというか)を感じる作りですが、それを否定しては「角を矯めて牛を殺す」ことになりかねませんし、この価格帯でVTを超えて高いレベルを維持しているのは立派だと思います。遠からず、今度は白を飲んでみようと思います。★★★☆
2018年12月22日
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シャトー・オーブリオンとラミッション・オーブリオンのオーナーが作るデイリーラインの白。近所のイオンリカーの店頭で目にして衝動的に買ってみました。ムートン・カデのようなものでしょうか。だとすると、3Kというプライスはちょっと強気ではなかろうかとも思いつつ。黄緑がかったイエローの色調。香りは柑橘やグレープフルーツ、グラスハーブなど。飲んでみると、カジュアルな果実味と酸。ソーヴィニヨンブランっぽさが強いのですが、やや高めの液体の粘度と独特の苦味はセミヨンやミュスカデルの混醸によるものでしょうか。いずれにしても、マーケティング先行のワインといわざるをえず、値段を知らずに飲めば、せいぜい1K台後半〜2K前半の白と答えそうです。「ラベル買い」は時々こういう大外しがあるので難しいですね。★★☆
2018年12月20日
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下の子の誕生日にあわせて、生まれ年の03カロンセギュールを先日ピアット・デル・ベオーネに持ち込んだところ、まさかのブショネ。これで終わらせるのも気分が悪いので、週末、セラーにあった03カロンセギュールを開けてみることにしました。こちらはプリムールではなく、比較的最近、かわばたさんのセールで購入したボトルです。エッジがオレンジかかった濃いガーネットの色調。黒系果実のコンポートや八角、丁子などのスパイス、墨汁などの黒々とした香り。口に含むと、なめらかな果実味のアタック。アルコール度12.5度のミディアムボディで、酸はやや控えめながらしなやかで上質、タンニンもよく溶け込んでおり、濃厚な中にもサラッとしたテクスチャーが出色。うまく言葉で表現できないのですが、ポイヤックやサンテステフなどとは明らかに異なるキャラクターだなぁと感じます。めくるめくような熟成を遂げていたわけではありませんが、そこそこ綺麗に熟成した、悪くない1本でした。★★★☆楽天でローザンセグラを検索する
2018年12月18日
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これも「温故知新」というには少し新し目の銘柄ですが・・。「神の雫」に登場して一躍有名になったモンペラ。わたし的にはワイン漫画といえば「ソムリエ」のほうにより懐かしさを感じます。黒い果実のコンポートやナツメグ、丁子などのスパイス、リコリス、それにオークの綺麗な香り。飲んでみると、先日Ch.カップドフォジェールのようにガチガチということもなく、といって薄いわけでもなく、外向的な甘い果実味や後半のカカオっぽさなど、若干「あざとさ」は感じるものの、あまり斜に構えずに飲めば、素直に美味しいといえる、わかりやすいボルドーに仕上がっています。この銘柄、過去に何度となく飲んできて、ビンテージによる当たり外れこそ若干ありましたが、総じて完成度の高さ、CPのよさには感心させられています。入手も容易ですし、誰にでも安心して進められる定番銘柄のひとつだと思います。★★★★楽天でモンペラを検索する送料無料 2019森公美子プロデュースおせち 四段重 これぞ久本 日本テレビ 森クミ もりくみ おせち からすみ価格:14800円(税込、送料無料) (2018/11/2時点)
2018年11月07日
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うきうきさん6H限定セールで14シャトー コス ラボリーが3980円同じく6Hセールで、シェゾーの13ヴォーヌ ロマネ・スショが6980円みちのくさんよりアンヌ・グロの16ACブルなんで平日のこんな時間に更新しているんだと突っ込まれる前に書いておきますが(笑)、本日は有給休暇を取得しているのです。これも信濃屋さんでまとめ買いした中の一本です。黎明期のリアルワインガイドで(私がまだテイスティングに参加していた当時)絶賛されていて、初めて存在を知ったシャトーです。サンテミリオンのCh.フォジェールが隣のコート・ド・カスティヨンで作るワインで、ミシェル・ロランがコンサルタントというのも話題になりました。セパージュはメルロ80%、CF20%。当時は、濃厚な果実味にオークのミルキーなフレーバーがよく効いて、テクスチャーのツルリとした典型的なミシェル・ロラン的ワインだと感じた記憶がありますが、今はどうでしょうか。エッジが紫がかった濃厚なルビー。濃厚な黒い果実を中心とした香りはまだ閉じていて容易に開いてくれません。スワリングすると埃っぽいニュアンスが出てきます。口に含むと、柔らかく隙のない果実味のアタック。タンニン は非常に豊富で、攻撃的でこそありませんがフィニッシュにかけてはかなりの収斂性を感じます。酸もしっかりとあるのですが、いかんせんまだ固く閉じこもっていて、トスカーナの若いメルロを飲んでいるような錯覚に陥ります。調べて見ると、15VTはPP92〜94と、ことのほか高得点で(近年のカップドフォジェールはおおむね87〜88点)、逆にその濃縮感が、今の時点で近づき難い要因と思われます。それにしても、なかなか杯が進まないなぁと思って、ラベルを改めて見なおしたら、アルコール度なんと14.5%ですと!今風の作りではありながらも、思いのほか硬派なボルドーでした。★★★+
2018年10月25日
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さて、温故知新シリーズ第3弾はシトランです。昔よく飲んだボルドーといえば、他にモーカイユ、ボーモン、カントメルルや、やまやで安く売られていたグリュオラローズ、タルボ、ダルマイヤック、クレールミロン、パヴィヨンマルゴーなどが思い浮かびますが、今は高くなって手が出ない銘柄もありますね。このシャトーはかつて日本の企業が所有していたことでも知られています。フェミニンでオシャレなラベルとは裏腹に結構タンニンのしっかりした強面のボルドーだという印象がありました。現在は、シャトー・グリュオー・ラローズやシャトー・シャススプリーン、シャトー・フェリエール等の所有者でもあるメルロー・ヴィラール家(ボルドー指折りタイヤングループ)の手に戻っているそうです。セパージュはCS51%、メルロ43%、フラン6%。新樽33%で16ヶ月熟成。15VTはWA誌で89-91点獲得。中心に黒みがかった輝きのあるルビー。香りはブラックベリーやカシスのコンポート的果実や杉の木、丁子ナツメグなどのスパイス類、それにビターチョコっぽいオークが絡んで心地の良い芳香です。飲んでみると、若いVTながら思いの外柔らかい味わいに驚きます。なめらかな黒い果実味のアタック、中盤にかけてジワジワした酸が広がり、フィニッシュにかけてタンニンの収斂性が舌を刺激しますが、それほど攻撃的なものではありません。総じて、グイグイ来るような力強さはなくて、パーカー氏的にいえば「薄められたような」ところもありますが、今こうして飲む分にはちょうどよい感じにこなれています。2K台でこの香味というのはかなり競争力ありますね。ボルドーの底力を再認識した一本でした。★★★★楽天でCh.シトランを検索
2018年10月09日
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久しぶりにボルドーを開けてみました。カシスやブラックベリーのコンポート、丁子や甘草などのスパイス、杉の木、黒鉛、控えめなオーク。まだ熟成は入っていなものの、いかにもボルドー左岸らしい心地よい香り。飲んでみると、思いの外液体に粘度(粘土ではなく)を感じます。トロリとした果実味のアタック。タンニンはやや湿って重厚ですが、硬さや刺々しさはなく、しっかりとした伸びのある酸が支えて、ややスリム基調で均整のとれた味わいです。2009年、2010年という輝かしいビンテージの影に隠れた印象の2011年、クレールミロンもWAの評価は88点と凡庸ですが、わたし的にはこれくらいの凝縮度の方が飲みやすいし、早くから飲めるという意味でも結果オーライだったかと思います。醸造技術の向上で、いや90年代後半以降のボルドーは、あまり恵まれないビンテージであっても避けたほうがよいというほど極端な年はなくなって、単純な良し悪しよりはビンテージのキャラクターや飲み頃のタイミングの違いを楽しむようになってきたと思います。私のように加齢とともに、力強さはほどほどでいいからエレガントで早く飲めるものをという志向になってくる愛好家も少なくないわけで、そういう立場でみると、オフビンテージの銘柄は値段も安めだし、ある意味WINーWINの関係ですね(笑)。★★★★
2018年08月07日
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子供のビンテージウイーク2本目はボルドーにしてみました。最近はWAであまりよい点が付いてないようですが、93年にオーナーが変わって以降、2000年代初頭にかけてのモンブスケはまぎれもなくライジングスターだった記憶があります。私がRWGでかつてテイスティングした2000年前後のVTはいずれも素晴らしいものでした。黒系果実のコンポートやスーボワ的熟成香に加えて、モカや甘いフルーツケーキのような香りがします。かつて99年や2000年を飲んだときにも感じた香りです。おそらくリリース当初はオークがかなり目立っていたのではと思われますが、今はほどよいアクセントになっている程度です。味わいの方は2000年のような凝縮感はなく、パーカーさん的に言うとやや「水で薄められた」感は否めません。とはいえ、今の私にはあまり凝縮感の強いワインは逆に辟易としてしまうので、これぐらいでちょうどよいと感じます。バランス的には当初酸が優勢でしたが、ボトル中盤以降調和がとれてきました。ボトルを寝かせていた面にベッタリと澱が付いていたので、ボトル下部は澱でドロドロかと思いましたが、思いのほか液体内の澱は少なめでした。小瓶に残して、三日かけて飲みましたが、三日間それほど落ちることもなく楽しませてくれました。久しぶりに飲んだモンブスケでしたが、なかなか印象的なボトルでした。近年のビンテージも機会があれば試してみようと思います。★★★★楽天でシャトー・モンブスケを検索する
2018年01月20日
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ウメムラさんよりドメーヌ・フィリップ・ヴァンデルのヴァン・ジョーヌ レトワール [2010]キタザワさんの15ジャック・カシュー同じくキタザワさんのPP1000点シャトー・ポンテ・カネ[2010]最近飲んでません。フォンテルートリの13シエピ。古葡萄さんよりうきうきさん福袋の一本です。最近開けたボルドーはどれもドライ系になっているものが多くて、不完全燃焼感がありましたが、これは当たりでした。濃いルビーの色調で、エッジはピンク色になっています。香りは黒い果実のコンポートや丁子、八角などのスパイス、杉の木、シダなど。飲んでみると濃縮感はそこそこながら、伸びのある酸味と果実味のバランスが良く、タンニンも比較的穏やかで、今の時点で特にデキャンティング等しなくてもそこそこ美味しく飲めるのが嬉しい誤算です。昔は若いボルドーを開けると「幼児虐待」などと揶揄されたものですが、今のボルドーは若飲みに対して寛容になっているところに加えて、偉大なVTとはいいがたい2011年であることも早開けにはむしろ向いているのでしょう。まあ、考えてみれば、2011ビンテージってすでに収穫から6年経過しているわけですから、そもそも幼児ではありませんね。私も年をとるわけです。★★★★
2017年11月08日
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昔よく飲みました。キタザワさんのボルゲリロッソかわばたさんのフルーリー・ペール・エ・フィス・ブリュット・ナチュール・フルー・ド・ロープ「キノー・ランクロ」のオーナーは、ボルドーの開業医からワインメーカーへ転身を図ったアラン・レイノー氏。 もともと、ポムロールの「ラ・フルール・ド・ゲイ」の所有者であった同氏が、キノー・ランクロを手に入れたのは1997年のこと。低収量、低温マセラシオン、果汁濃縮、木製樽での発酵…と、周辺シャトーと同じ技術を取り入れる一方、画期的な技法を開発して注目を集め、無名だったシャトーを一躍シンデレラワインにまで仕立て上げたことは、あまりにも有名です。一時話題になったワイナリーですが、最近はあまり評判を聞きません。私も98年以降飲んだ記憶がありませんが、たまたま子供のVTが安くでていたので購入してみました。黒っぽい果実のコンポート、ゆでた小豆、黒土、スパイス類、スーボワなどのやや弱めながら整った香り。飲んでみると、想像していたよりもしっかりと目が詰まっていてタンニンも柔らかです。ビンテージのキャラクターもあってでしょう、力強さや凝縮感よりはエレンガントでバランス志向の味わいです。特に何が秀でているというわけでもないのですが、6K程度で購入できるなら悪いチョイスでないと思いました。ちなみにPP90、飲み頃予想は2005ー2020。★★★☆小瓶に残して、中3日ほど開けたものを飲んでみました。酸化してしまっているかなと思いきや、意外なほどしっかりしていました。もちろん初日に比べるとバランスは崩れてしまっているのですが、味わいに表情と抑揚が加わりました。初日もデキャンティングしていたら少しは違ったのかもしれませんね。楽天でキノ・ランクロを検索する
2017年09月29日
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マル源さんのボランジェ&ドゥラモット2本セット千歳さんよりジャン・マルク・ボワイヨのバックビンテージ同じく千歳さんよりジョゼフロテイの07シャルム・シャンベルタン トレ・V,V ウメムラさんよりミッシェル・ヴォアリックの10コルトン・グラン・クリュ・ルナルド同じくウメムラさんよりダヴィド・デュバンの06エシェゾー会社の元上司から、面白いワインを入手したので、一緒に飲もうと誘いをいただきました。これはまた、ほとんど原型を残していないラベルとくたびれはてたキャップシール。ん?でもこのラベルの切れ端、どこか見覚えがあるような。。なんと、Ch.ル・パンなのだそうです!さらに驚いたことに、ビンテージは1979年。ル・パンの幻のファーストビンテージなのだそうです。実は私自身も当日まで銘柄やビンテージを聞かせれていなかったので、心底驚きました。ラベルの痛みがあまりに激しいことから、知り合いの酒屋から安く購入できたそうです。安くといってもきっと相当の値段だったのだと思いますが・・。ところでル・パンといえば、80年代にガレージワインブームの先鞭をつけたワイナリー。年平均8000本という生産本数の少なさから、現在でもなかなか市場で目にすることのない銘柄ですが、そもそも、ルパンって、70年代からあったんでしたっけ?検索してみると、ベルギー出身のジャック・ティアンポン(Jacques Thienpont)氏がブドウ園を購入したのが1979年とのことなので、本当にファーストビンテージですね。(ただ、79〜81年は少量しか生産されておらず、82年がファーストビンテージ扱いされることもあるようです。)ちなみに、ル・パンの畑はヴィューシャトーセルタンに隣接していて、1979年以前はマダム・ルビーという夫人が所有、収穫されたブドウから造られるワインは、すべてポムロールのジェネリックワインとして売られていたそうです。たまたま畑が売りに出されたから買ったのかといえばそうではなくて、実は2世代も前から「この畑が売りに出たら買え」と先代ティエンポン家当主からの遺言が残っていたのだとか。以上、ネットから拾い集めた情報です。抜栓したコルクは底部が少し欠けてしまいましたが、きちんとル・パンの刻印が入っています。ラベルの状態が状態だったので、一抹の不安はありましたが、偽物ではないと判断してよいのでしょうね。色調は思いの外しっかりとしたガーネットで健全さを感じさせます・エッジはオレンジから煉瓦色っぽくなっていますが、決して枯れ果ててしまっているような色合いではありません。黒系果実のドラフルーツ、小豆、ナツメグやクローブ、朽ちた木などの乾いた香り。めくるめくというほどではありませんが、しんみりと乾いたエレガントな熟成香です。飲んでみると、果実味はドライながらもしっかりと残っており、タンニンはなめらかに溶け込んでいます。最初は酸が後半やや暴れ気味でしたが、二杯目以降は落ち着きました。ボトルの外見こそかなり傷んでいましたが、おそらくそれなりにきちんと温度管理されたセラー環境下にあったのでしょう。驚嘆するような要素こそありませんが、醤油っぽさや泥水っぽさはなく、健全に熟成して、ピークを越えてゆっくりと下り坂にさしかかっているかのような香味です。ボトルの中盤以降になると、液体にしっとり感と旨味が増して、より楽しめるようになってきました。まあ、純粋に熟成ボルドーの香味としてどうかと問われれば、正直特筆するほどのものではありませんでした。幻のファーストビンテージと言っても、そもそも作柄はよく言って並レベルの79年、しかも購入初年度ということで畑やブドウの管理等もまだ徹底されていなかったでしょうから、多くを期待しすぎるのも酷というものです。それでも、ラベルやキャップシールの痛み具合に反して、中身の状態はほぼ健全でしたし、40年近くをへた幻のファーストビンテージのル・パンをこうして味わうことができたのは、ワイン愛好家としてモニュメンタルなすばらしい体験でした。どうもありがとうございました>Kさま。ル・パンで検索しても専ら所縁の銘柄ばかりですね
2017年09月25日
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うきうきさんのクリュッグ ヴィンテージ 2002 同じくうきうきさんのシャブリ グラン クリュ ムートンヌ2015。1万切ってますウメムラさんの15エティエンヌソゼ同じくウメムラさんのニコラジョリー。昔よく飲みました私も毎夏買ってます。ヴェリタスさんのシャンパン製法極上の泡8本セット。割田屋さんの15ユドロバイエ。ボンヌマールのセットもあります外でついつい飲みすぎる日が続いて、家での晩酌を控えていました。なんだかんだで6日ぶりの自宅ワインです。ボーセジュールベコは、昔ボルドーに行った時に訪れた贔屓のワイナリー。もっともこのボトルは、だいぶ前にうきうきさんのボルドー1万福袋で購入した中に入っていたものです。グラスに注ぐと、濃いめのルビーの色調でエッジは少しオレンジが見えます。黒と赤の中間ぐらいの果実、ゆで小豆や墨、スパイス類、黒土。閉じてはいませんが、全開とはいきません。味わいはドスンと来る感じではなくて、あくまでエレガントで柔和なもの。バランスよくまとまっていてなかなか美味です。小瓶に残した翌日も変わらず二日にわたって美味しく飲むことができました。進んでリピートというほどではありませんが、福袋に入って来るぶんには悪くない一本でした。もっともこのときの福袋は他の2本がダメダメだったので、結果的にお得感はあまりありませんでしたが。https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201607020000/★★★☆楽天でボーセジュールベコを探す
2017年08月19日
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