春の野でおにぎり


 道産子を驚かしたかと思いきや、反転して九州・四国まで雪景色にし、人々を震えさせた。道に迷った旅人の如き冬将軍の振る舞い。

 一方、関東地方はカラカラ天気。1月の東京の降水量は3.5mm。これまた記録的晴天日数の継続。南関東は独り置き去りの特異な西高東低の気圧配置。冬の厳しさを体験しないまに立春が過ぎた。
 2月3日に13.5mmの慈雨で、芽吹き始めてきた樹木に生気蘇る。2月といえば、寒気に身震いの冷雨だが、既に生暖かき春呼ぶ雨で気持ちも身体も軽くなる。冬景色を一変し、小学生のマフラー姿が消えたと井戸端会議の若き主婦達の声。

 2月の頃の心配事・インフルエンザは、人間特有の感冒と思っていたら、アジアを中心にニワトリに大流行。夥しい数の廃棄処分。外食産業・食品業者には、存亡の危機。コイヘルペスの二の舞はまっぴら。北大教授によれば、渡り鳥・鴨から鶏に感染したらしい。経路の事実は、今後の研究の成果で明らかにされる。

 とても深刻な問題がある。渡り鳥が昨日・今日、摂取した餌ではあるまい。長年蓄積されてきた餌の結果なら、現代の食と農業に関する全産業に亘る、複合汚染の証明。
 少し前、テレビでショッキングな報道。チベットの鳥葬の死体にハゲタカさえ寄り付かなくなったという。化学物質による人体汚染の軽さは、先進国の比ではない国での事実。BSE問題で、またもや明かされたビジネス帝国の官民一体、剥き出しの暴論・ごり押し。全頭検査が当然とする、全世界の懸命な努力や切なる関係者の思いを嘲笑し、倣岸無礼。
 昨今、我国農水省と厚労省の処置・対応策は筋が通り、久々に拍手喝采。

 春呼ぶ雨の侯。米国食糧政策に踊らされないWTOとFTA交渉の大チャンス。
 真摯な食糧外交で、存在を示し得る晴舞台。アジア各国との連携・信頼固めの独自外交を祈り、うららかな春の野で、安全・安心なおにぎりを思いっきり頬張りたい。

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