蒼白の世界にて猩々緋の鎧と碧衣を纏う

蒼白の世界にて猩々緋の鎧と碧衣を纏う

Part3



創造を破壊し、審判を喰らう者

彼の名は・・・―



気づいた時には始まっていた。



「ディン、今日は何するの?」

「まずは朝飯の調達だろ。」

私達は俗に言われる少数民族。

学校なんて行ってない。てか、行けない。

他の人は怖いんだって、私達が。

そして私達は廃墟になっているビルに住んでいる。

家賃も要らないし。便利だし。

「買出しに行ってくる。」

「行ってらっしゃい。」

手を振りながら、2mを越す長身の男を見送る。

彼はディン。

私と同じ生き残り。もう民族は私達2人しかいない。



「はぁー、暇だな・・・。」

今日はバイトも何もない。

「お腹すいた。」

もうそろそろ帰ってくるかな?

「待たせたな。」

手に持っていた紙袋を投げる。

「おっと、今日は林檎かぁ・・・質素だね。」

「なら金を出せ。」

「ないの知ってるでしょ?」

林檎にかじりつく。甘い味が口に広がる。

「あんたが食べないの?」

「食いながら帰ってきた。」

「なーんだ。」

私は芯まで食べた。

「そういえばさぁ」

「何だ?」

私は口をまだもごもごさせながら言った。

「ビルの中にある、あの紫の石さ。

 今日は特に濃く光ってたんだけどさ、何かあるのかな?」

「・・・さぁな。」

と言ったらディンは外に向かって歩き出した。

「どこ行くの?」

「貧乏な俺たちがすることは?」

「行ってらっしゃい。」



ウゥーーーン・・・

「警報?」

『市民の皆さん、政府より緊急事態宣言が出されました。』

「はぁ?」

まだあいつ帰ってきてない!

『【イラ】より怪物が攻めてきたようです。至急タワーへ避難を。』

「そこの人!早く避難してください!」

黒い特殊な服を着た人が叫んでいる。

まんまだけど特殊警察部隊まで動きだしたんだ。

「いえ、人を待っているので後で。」

「そんな暇はないんです!」

私の手を引いて連れて行こうとする。

カチーン。ドスッ。

単純に説明すると私がキレて、けりをかました。

「またやったようだな。」

のびた警官を見てディンが言った。

「おっそーい。」

「まぁ、いい。避難するぞ。」



【ガアァァァ・・・】

いつの間にか目の前には白い怪物。

「こいつ今ビルの上から来たよね?」

「そのようだ、下がってろ。」

この時がその時私が知っている彼の最後だった。



彼は緋色の衣装を身にまとい、敵を潰した。

「・・・何、それ?」

「俺の本当の力というやつかな?お前にも戦ってもらう。

                          ナギ。」

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