俺とユーロとC.D.と・・・(何

ここにいるよ。


私は一人、月夜の下を歩いていた。
靴と地面との音が重なり合い、硬く冷たいコンクリートの感触が
そのまま私に伝わる感じがした。
でも、私の心は冷める事の無い『何か』に包まれていた。
これから何が起こるってワケでも無いのに・・・
私はそっと足を止めて溜め息を付き、また微笑みながらそっと歩き出した。

・・・彼に、もう一度会えるんだ・・・

そう実感した時に、私の身体は暖かくなり、外の冷たい景色なんか
気にしないで歩けるようになった。
2月下旬、まだ春は始まりを告げなかった。

私の彼は同じ中学3年生。片思いとかじゃなくって、本気で大好きって
言える男の子だ。
確かにイケメンって訳でも無いし別に体格が良いとか頭が良いとかって言うのは無いんだけど、
確かながらに感じられる『優しさ』が彼にはある。
この世で、他の誰にも感じられなかった『温もり』を彼は持っている。
だから私は、彼が大好き。

誰にも持っていないモノを持っている、この世で一人の私の彼なんだから。

でも彼は、中学を卒業した後に自分の希望で何処かへ引越してしまった。
場所は分からない。でも聞いておかない方が良いような気もした。
私は、彼をそっとしておきたかった。
確かに離れてしまうのは寂しいけれど、いつしか帰ってくる・・・。
悲しい想いを胸にしながらも、私は決して彼を止めようとしなかった。

それ自身が彼の望む事なら、私は何をしたって良い。

そう思った瞬間、目から一粒の涙がこぼれ落ち、次第に溢れるように
涙がこぼれ落ちた。
でも私は、彼を止めなかった事に後悔はしなかった。
これで本当に良かったんだ・・・私はそう思って、自らにムチを打った。

「今だけは泣かないようにしなきゃ・・・彼に見せる顔が無いじゃないっ!」

そして春が始まった。
桜は蕾を見せ始め、次第に空気も暖かくなっていった。
でも、私にとっては特別な春だった。
ひょっとしたら、この一年だけかもしれないと思うくらいに。
そして私はいつも通り支度を済ませ、高校への通学路を歩いている最中、
ふと見覚えのある男性に、私は出会った。

・・・そう、彼だ。

身体は大きく成長して、もう完全に男の人って雰囲気が漂ってる。でも、
心だけは変わっていない。私には分かる感じがした。
そして私は彼に思いっきり抱きつき、暖かい胸元で改めて言った。


「・・・私は、ここにいるよ。」


4月初旬。桜が咲いて間もない頃だった。



書いてる最中に一言思いましたね。「あー、妄想全開だよ俺( ´д`)=3」って^^;
良くあるタイプの恋関係の小説。設定までマンネリすぎますしラストの台詞ごとありがち・・・orz
でも意外と書けたので面白かったかなーなんて思いましたが、製作時聴いてた曲が「Foxy Lady / Jeff Driller」だったので・・・^^;
あーもう駄目じゃこりゃ・・・やんぬるかなって感じで書いてましたから尚更変です^^;

2006年4月11日製作

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