「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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19.グループ・サウンズ(GS)VOL:1
グループ・サウンズ(GS)VOL:1
ザ・ジャガーズ
ジャガーズの母体は、宮 ユキオが中心になり'63年"野獣オールスターズ"という10人編成のバンドからスタートする。そのメンバーの中には後に"ジャガース"に参加する宮崎こういちや"スパイダース"に参加する井上 順がいた。
その後メンバー編成を行い"ダンディズ"と変えインストを中心に活動を行うものの、再びメンバーを一新し'64年4月に"宮 ユキオとプレイ・ファイブ"を結成する。
更に、メンバーの入れ替えを行った後、'66年に"ジャガーズ"と改名し'67年6月1日フィリップス・レコードから「君に会いたい/ビート・レイン」でレコード・デビューする。
メンバーは、宮 ユキオ(Ds)、宮崎こういち(Sg)、沖津ひさゆき(Lg)、森田己木夫(Bg)、佐藤安治(O)、岡本 信(Vo)の6人。
'68年3月にリーダーの宮 ユキオと他のメンバーと金銭問題で対立し宮 ユキオが脱退し、"ピーナッツ"のドラマーの浜野たけしが加入する。
'69年には沖津ひさゆきが病気療養のため脱退し、'70年には佐藤安治、浜野たけしも脱退する。"サマーズ"で活動を行っていた橘 アキラと牧 ツトム、"P.Sビーナス"の石井芳夫が参加するが、'71年に活動を停止する。
現在は'81年最後の日劇ウエスタン・カーニバルで再結成さけた後、断続的に旧メンバーで活動を再開している。
デビューから活動停止までに次の8枚のシングル・レコードを発売した。
「君に会いたい/ビート・レイン」'67年6月1日発売、「ダンシング・ロンリー・ナイト/若いあした」'67年10月5日発売、「マドモアゼル・ブルース/哀れにジョン」'68年1月25日発売、「二人だけの渚/キサナドーの伝説」'68年6月15日発売、「星空の二人/恋のパスポート」'68年9月25日発売、「恋人たちにブルースを/恋するまゆみ」'69年12月5日発売、「二人の街角/愛の夜明け」'69年5月25日発売、「いつか誰か/フェニックス(不死鳥)」'70年4月25日発売(全て、フィリップスより)
なお、'68年にジャガーズを脱退した宮 ユキオは、その後全国からメンバーを人選し'68年9月に"宮 ユキオとニュー・ジャガーズ"を結成(メンバーは、宮 ユキオ(Ds)、深沢ジョー(O)、片岡二郎(Lg)、原 浩(Bg)、阿久戸けんじ(Vo)、山崎こうじ(Vo)の6人)し、'69年1月15日にコロンビアから「愛のアルツァート/薔薇のレクイエム」でレコード・デビューするがこれ1枚で以降のレコードは発売されていない。
"ジャガーズ"は、その後、宮を含めて再結成されて'82年4月21日にラジオシティーから「はつらつ30才/漂泊の旅」を発売している。
ザ・サベージ
奥島吉雄と林 廉吉らが中学時代の仲間と結成した"スリー・スターズ"がサベージの母体となる。
当時はハワイアンやウエスタンを演奏するバンドで、彼らが大学に入学して空前のエレキ・ブームの中で、奥島吉雄(Rg)、林 廉吉(Lg)、寺尾 聡(Bg)、渡辺純一(Ds)の4人で結成した。
"サベージ"のバンド名は"シャドウズ"のヒット曲から名をとった。
バンドの多くは"ベンチャーズ"を争うようにコピーするが都会的でスマートな"サベージは""シャドウズ"を追求する。
大学生バンドの解散を考えその記念に出場したのがフジテレビ人気番組の「勝ち抜きエレキ合戦」であるが、皮肉にもグランプリを獲得してしまい解散するとこを思い留まり、プロとしてデビューすることになる。
'66年7月1日フィリップスより「いつまでも、いつまでも/恋の散歩道」でレコードデビューする。更に音域を広げるため"東京ペンチャーズ"から渡辺昌宏(Lg)を加入させるが直ぐその後、林 廉吉と寺尾 聡が脱退する。
新たに"立教ビートニックス"の原 一夫が加入し活動を行う。サベージとしては最後のシングル盤となった「哀愁の湖/ばらの香り」'67年10月5日発売後オリジナルメンバーが全員脱退する。
晩年、"シャドウズ"(同名の日本のグループ)の藤島 悟が中心となり新メンバーで再結成するが、レコードのリリースは行っていない。
デビューから解散までに、次の5枚のシングル・レコードを発売した。
「いつまでも、いつまでも/恋の散歩道」'66年7月1日発売、「この手のひらに愛を/星のささやき」'66年10月15日発売、「夜空に夢を/明日に向って」'67年2月15日発売、「渚に消えた恋/青い海と白いヨット」'67年6月1日発売、「哀愁の湖/ばらの香り」'67年10月5日発売(全て、フィリップスより)
尚、その後寺尾はジャズ・ミュージシャンを目指し小西 徹(ジャズ・ギターリスト)に弟子入りした後、三保敬太郎(ジャズ・ピアニスト)と交流を深め、三保敬太郎(P)、寺尾 聡(Bg)、林 廉吉(Eg)、志村康夫(Fg)、森野多恵子(Vo)のメンバーで"ザ・ホワイト・キックス"を結成し、'68年5月に東芝エキスプレスから「アリゲーター・ブガルー/愛のことば」(ハプニングス・フォーとの競作)でデビューする。レコードはこの1枚のみ。
ザ・スウィング・ウエスト
'57年3月、"ワゴン・マイターズ"を脱退した堀 威夫が中心になって結成された。寺本圭一、守屋 浩、佐川満夫、清原タケシなどの歴代のボーカリストを擁して、ロカビリー・バンドとして活動する。
グループ・サウンズへの過渡期的編成の中で、'67年7月15日日本ビクターから「流れ者のギター/待っててシンディー」でレコードデビューする。
その後、本格的GSスタイルに編成を整え、'67年9月10日ユニオン・レコードから「恋のジザベル/君が好きなんだ」で再スタートを切った。
メンバーは、植田嘉靖(Lg)、西口弘幸(Ds)、梁瀬トオル(Rg)、飯田隆二(Bg)、横山博二(O)、湯原昌幸(Vo)の6人編成。
後に植田はマネージャーに退き、坂本隆則(Rg)が加入して活動を行うが、GSの衰退と共に'70年に解散する。
"スウィング・ウエスト"はデビューから解散までに、次の12枚のシングル・レコードを発売した。
「流れ者のギター/待っててシンディー」ビクターより'66年7月15日発売、「恋のジザベル/君が好きなんだ」'67年9月10日発売、「スキーがからだにとっついた/こんこんこなゆきこんばんは」'67年11月10日発売、「さいはての涙/君の唇を」'68年1月10日発売、「ストップ・ザ・ミュージック/心のときめき」'68年2月15日発売、「幻の乙女/雨のバラード」'68年5月10日発売、「涙のひとしずく/渚の乙女」'68年10月25日発売、「悲しき天使/ビー・マイ・ベイビー」'69年1月15日発売、「そよ風のバラード/愛の終わり」'69年3月25日発売、「レッツ・ダンス/愛の詩」'69年6月25日発売、「孤独/白銀のバラード」'69年9月25日発売(「恋のジザベル」から以後、ユニオンから発売)
ザ・パープル・シャドウズ
グループのリーダーの今井 久(自宅は赤坂)の母親は三味線が巧く、幼少の頃より三味線の手ほどきを受けていた。当時はハワイアンバンドが主で、"大橋節夫とハニー・アイランダース"の大橋節夫に今井 久は憧れておりスチール・ギターを弾きたくて、フェンダーのWネックのスチール・ギターを母親に強請り買ってもらう事に成功する。この後、今井 久は小学生であったものの、ハワイアン歌手の灰田勝彦の兄に弟子入りしスチールを習い、その後、今井 久の兄達と"バーズ"(ヴィレッジ・シンガーズの小松 久も在籍していた)を結成する。
この頃から、自分で作曲したものをテープに録音して、テープを持ってレコード会社を訪ねて歩くことになる、全て無視されていた。そんな中、今井 久の音楽性に惚れこんでくれたのが、GAPというホリ・プロ系の音楽事務所の笠松社長だった。
GSの大ブームが起きていたこともあり、その事務所と契約を交わしプロとしてスタートすることになる。
今井はすぐさま、バンド・メンバーの召集作業に取り掛かる。
メンバーは、今井 久(Lg)、綿引則史(Bg)、川合良和(Sg)、大場吉雄(Ds)の4人('69年4月より、岡村 右(Key)が加入して5人)で、バンド名は"パープル・シャドウズ"と決定した。
笠松社長は、以前よりアマチアの作詞家で牧 ミエコより詩を預かっていて、その詩に今井 久が曲をつけたのが、デビュー曲となった。
'68年3月25日にフィリップス・レコードより「小さなスナック/パープル・スカイ」でデビューする。が、発売直後は殆ど売れなかった。
そこで、事務所の社長の提案により行ったのが、都内のスナック・キャンペーンであった。100カ所位のスナックを巡回している内にこの曲に火がついて、有線放送の上位に入ってきて、GSの曲としては珍しく息の長いヒット曲となった。
今井 久が使用していた、ヴォイス製のギター(岩瀬電子製作)の音色が素晴らしかった(LPの中に収録されていたインストの曲に、彼のの弾くギターの音色に酔いしれて、聞き惚れていた)。今も時々テレビに出演し、この同じギターを弾いてるが、如何に大事にしているかが解る。
その後、ムード歌謡路線に転向し、レコードを発売したのが「別れても好きな人」(後に、再発して"ロスインディオス"でヒット)でその後、キャニオンに移籍し1曲出した後'71年に解散する。
"パープル・シャドウズ"はデビューから解散までに、次の6枚のシングル・レコードを発売した。
「小さなスナック/パープル・スカイ」'68年3月25日発売、「ラブ・サイン/雨の星」'68年8月25日発売、「さみしがりや/瞳の世界」'68年11月25日発売、「土曜日の午後/待ってしまうの」'69年4月25日発売、「別れても好きな人/帰らぬ恋人」'69年11月5日発売、(以上全てフィリップスから発売)「さよならはこわくない/天使のいたずら」'71年4月発売(キャニオンから発売)
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