サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2006.12.02
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 ただでさえ、せわしない月末に年末が重なったうえに、あらたなプロジェクトが舞い込んで、なかなか我がブログがすすみません。若年寄も美女!事務たちも、眼を吊り上げて走り回っているのを見ていると、こちらの頭までおかしくなりそうです(それを指示したのが私であるにしても)。
 ここはひとつ自分だけは正気を維持して、見張り番の役だけは果たそうと思っているのですが、たった4人ほどの超零細会社でも、10万トンのタンカーよろしく、いったん切った舵を修正するのは、なかなか難しく、結局土曜日を出るハメになってしまいました。誰でも(バカでもチョンでも)高速で突っ走れるように、道路を整備しておくのは(とくにウチは前も見ずに、すっ飛ばす奴が多いので)、私の役回りです。
 今日はしたがって、サリエリ特別編です。

 ところで――、
 滋賀の風物を語るというのには、私自身の琵琶湖を含めた風景に対する、強い思い入れがあるのでした。その思い入れとは、どうも湖の水面が作り出す幾何学的な直線(Horizon)と、その背景をなす山々の不連続線(Fractale)の対照にあるようで、例によって視覚に対する私の執着癖が、頭をもたげているのです。その対照とは例えば、「 雪の琵琶湖 」のような風景です。
 私は自然界に突然現われる幾何学的な直線(Horizon)に、なぜ惹かれるのか、以前から関心を持っていました。誰にでもある湖の風景に感じる情感というものが、どこから来るものなのか、以前にも取り上げましたがW・B・イェーツの「クルー湖上の白鳥」に詠われた、

―― 木々は紅葉の錦をまとひ、
杜の小径は乾けり、

水は静けき空を映す。
岩間に湛へし水の面には
五十あまり九羽の白鳥… ―― 山宮充訳(白凰社)より

という句は、私たちの原風景のどこかに潜んでいる光景なのですが、私には琵琶湖の湖面はそれを思い起こさせるのです。
 子供のころ見た動物図鑑のなかで、ことのほか私の想像力を刺激したのは、ご多分にもれず恐竜図鑑でありました。恐竜本体の姿形ももちろんですが、私は恐竜の背後を彩っている風景に、ことのほか気を惹かれたようで、シダ類の大木に覆われた森の向こうに、たいてい火山が噴火している、さらにどうかするとその横などに広々と広がる水平線が画かれているのでした。
 今のこの世のどこにも存在しない風景のなかで、この水平線で画かれた海ないし湖は、さらにその向こうに連なる異世界の情景を空想させるのです。これに似た情景にS・ダリの「 記憶の固執 」のような夢の風景があるのですが、画面を二分する幾何学的な直線(Horizon)は、ダリに限らず画家の絵心を刺激するもののようです(これについては、別にHorizonという題目で話するつもりだったのですが、今回それに絡めて、昔好きだった ダリの画像 を見てみたのですが、どうも昔のような感興が沸いてこないのです。若いとき、ことのほか好んでいても、今となってはまったく受け付けないというのは、絵画に限らず、音楽でも小説でもたくさんあります。これはまた改めます)。

 自然の背景をかたどる雲や山々の一見無秩序(Fractale)な風景の背景を、真横につらぬく幾何学的な視界である水平線とか、地平線(Horizon)には、異世界への入り口が見えるのです。古代人が海原を黄泉の国につながっていると考えたように。

                                     ― つづく ―





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Last updated  2006.12.02 14:06:17
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TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
cocolate@ Re:エレクトーンというガラパゴス 1.(06/17) 再びおじゃまします。 826askaさんのYouT…
cocolateさんへ@ コメントありがとうございます。 三年ほど前に826asukaさんのことを知り、…

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