短編集『Cross Close』


どうも皆さん今日和。夜だったら今晩和。0Zです。
段々と長くなる短編ですが、まぁそれでも十分お手軽サイズの筈です。
まぁ多分『小さな~』シリーズよりは短いと思いますので、
えろムービーのロード時間の合間にでも見て頂ければ幸いです。

では、今回もとりあえずキャラ紹介から。

主人公「三橋 桜(みつはし さくら)」
高校2年生。多佳子の友達。何事にも慎重と言うか心配性。
そして友達想いの女の子。
優しい。

「上村 多佳子(うえむら たかこ)」
高校2年生。桜の友達。
恋に恋する乙女。どっぺるさんの噂を聞いたイマドキのミーハー女の子。
明るい。

「杉村先輩(すぎむらせんぱい)」
高校3年生。格好良い男の先輩。
彼女はいないのでいろいろな女子に狙われているらしい・・・
うらやましい。


では、そろそろ本編に行きたいと思います。

―――――――――――――――――――――――――――――――――
パチンと携帯電話を開き液晶が光る。メール受信があったので開いて見れば知っている友人。

「多佳子」だ。タイトルは無い。内容を見てみるとどうやらただのチェンメの様だ。

面倒臭い奴だなぁ。中身も見ずに携帯をしまう。

携帯と言うのは実に便利だがこう言ったダークな面も多い。ハイテクが故に悪用もされる、と言った所だろうか?

しかし、これから私達が経験するのは科学とかそう言ったものでは無い。

人知を超えた不思議な出来事・・・

―――――――――――――――――――――――――――――――――

「遅いよー桜!」「遅いって、いつも通りでしょ?」登校するなりどやされてしまった。

教室で私を待ち受けていたのは友人の多佳子。私の机に陣取って待っていたらしい。

何時から待っていたのか随分とご立腹の様子だ。「いつも通りって・・・ちゃんとメール見たの!?」

メール?「メールなんて昨日して無いでしょ?まぁチェンメは来たけど・・・ん?」

まさかとは思うが携帯を取りだし昨日のチェンメを見返す。良く分からない人が殺されたとか、

何日以内に何人に遅れだのが書かれている。そしてその最後に

ビッグニュース!明日は学校に7時半集合\(^0^)/

と書かれている。「ちゃんと書いてあるでしょ?」「あのね・・・チェンメと用件一緒にしないでよね、見る訳無いでしょ。」

「まぁそう細かいこと言わないの、桜だって今日遅れて来たんだからそれでおあいこ、ね?」

そう言って私の肩にぽんと手を置く。いやそもそも私に非は無いのだからおあいこと言うのは間違いだろう。

「・・・で?ビッグニュースって何?これでしょぼかったら結構怒るよ。」「怒った顔もチャーミングなんだから♪

まぁそう言わないでさ、すっごい話なんだから。」

何でも割りとスパッと言うタイプの多佳子が焦らしている?コレは相当凄い事かもしれないな。ちょっと興味湧いて来た。

「なになに?」私も身を乗り出して多佳子に迫る。「えっとね・・・」

突如声をひそめ私の耳に手を当てる。それ程聞かれたら大変な事なのだろうか?

「"どっぺるさん"って知ってる?」「"どっぺるさん"?」「しー、声が大きい!」「ごめんなさい。」

謝ってしまった。「何てね。別に普通に喋っても良いんだけど。」誤り損だ。

「で、そのどっぺるさんって何?」「まぁ何て言うか都市伝説みたいな物なんだけどね、

何でも質問に答えてくれるこっくりさんみたいな物なんだけどね。と言っても質問はYES NOで答えられる物だけなんだけど。

自分のアドレスに質問を書いてメールするだけ。あっそうそう、タイトルは自分の名前にしなきゃ答えてくれないんだって。」

「何それ、どうやって答えるの?」「例えばね、私が『私は桜が好きですか? YES NO』

って書いたら私が受信した時には『私は桜が好きですか? YES』になってるんだって。」

「あんた、それ例えが悪いよ。それって○ズじゃん。」「失礼なー私は普通に男の人が好きですよー。」

「知ってるよ、杉村先輩でしょ?」「そーそー!杉村先輩カッコイイよねー。ってそうじゃなくて、

凄いでしょ?どっぺるさん。何でも質問に答えてくれるんだよ!?私と杉村先輩の相性だって・・・きゃーー!!」

1人で言って悲鳴上げてる・・・乙女だねぇ。私も同じ女な筈なんだけど。

「と、言う訳で。早速今からやっちゃいます!」「何を?」「だから、どっぺるさんの噂検証。」

「もしかしてそれの為に私を呼んだ訳?」「うん、そー。だってやっぱりこう言うのは友達と一緒の方が盛り上がるでしょ?」

言いながら携帯をぽちぽち弄る。私以上にイマドキの女子高生をしてる多佳子は打つ速度が半端じゃ無い。

「ハイ出来た♪送信っと。あーそう言えば。」「何!?」突如多佳子が声を上げるので吃驚して聴き返す。

「どっぺるさんへの質問は5回までなんだって。それ以上質問しちゃうと恐ろしい事が・・・」

「都市伝説のお約束ね、ってそれってヤバイんじゃ無いの?」「別に大丈夫だって、どうせ都市伝説なんだし、回数を守れば良いだけの話でしょ?」

「まぁ・・・確かにそうだけど・・・」「ホント桜は心配性だよね。大丈夫だって、あっ着た。」

言ってる間に多佳子の携帯が光る。どうやら受信完了の様だ。しかし以外と受信に時間がかかったなぁ。

「何て打ったの?」「まぁ最初は噂検証、セオリーって事でこっくりさんのパクリ。どっぺるさん 居ますか?って。」

「YESだったら・・・」「いやNOでも恐いでしょ、内容変わってるんだから。」「そっか・・・」

私は身を乗り出して多佳子の携帯を覗く。タイトルは上村 多佳子。本文は・・・

どっぺるさん 居ますか? YES

「・・・」私は声が出なかった。多佳子も吃驚したようで携帯の液晶をじっと見ている。

「本当に」「居た・・・」「ねぇ。」「うん。」お互い口が少ししか動かない。

「ねぇちょっとやバイんじゃ無い?コレって幽霊とかの類だって。呪われちゃうよ!」

「だ、大丈夫だって。決まり事さえ守れば。」「5回までって奴?今ので1回目。あと4回・・・」

「大事に使わないと・・・」「そうじゃなくて、もうやらない方が良いよ!」「ほんっとに、心配性だね桜は。頭にドが付くくらいだよ。ド心配性。」

「もぅ、ド心配性で良いよ。止めた方が良いって。」「だいーいじょうぶだって。あっ、そろそろHRだ。」

没収されるといけないと多佳子は携帯を鞄にしまい自分の机に戻る。

「本当に大丈夫かな・・・」私は心配でしようが無かった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――
「じゃあね桜ー。」「ねぇ多佳子。」「ん?何?」「朝のアレだけどさ。止めた方が良―――」

「大丈夫だって、もー。信用ないなぁ私。ショックだぞぅ。」「もう、すぐそうやって誤魔化すんだから。」

「明るい所が私のチャームポイントです♪それじゃーね!」多佳子はぱたぱたと駆けて行ってしまった。

家の方向が違う私は結局何も出来ず家へと帰るのだった。

今思えば、もっとちゃんと止めておかなければならなかったんだ・・・


家に帰るなり多佳子はベッドに飛び乗り携帯を開いた。

「さてとー何から質問しようかな?残りはあと4回。大事に使わないと・・・」

携帯を握る手が汗ばんでいる。やっぱりああは言ったものの緊張する。

ゆっくりと携帯のボタンを押して行く。まずはタイトルから。上村多佳子。私の名前だ。

しかし、なんでタイトルが自分の名前何だろう?何か意味があるのだろうか?

疑問に思いつつも本文へと移る。とりあえずは・・・うーん、気になる事と言えば・・・やっぱり杉村先輩かな?

杉村先輩には好きな人がいますか? YES NO

答えがYESだったら・・・私にもチャンスが?NOだったら・・・これから私を好きになってもらえばOK!!

数秒経った後携帯がなる。送信元は私。タイトルが私の名前の1件のメール。

恐る恐る選択し開く。本文は

杉村先輩には好きな人がいますか? YES

「やった!YES!!」ってそう手放しでも喜べ無いか。私と言う確証は無いのだし・・・

どうしようか・・・ここは一気に聞いてしまうべきだろうか?杉村先輩は私の事が好きですか?と。

でもそれはちょっと、恐い。NOと出てしまったら・・・やっぱり、恐い。

どうしようか・・・ゆっくりと携帯のボタンに指を当てる。

「ちょっと多佳子ー」「何ー?」突如お母さんの声が奥から響いてくる。

「ちょっとお手伝いして。」「エーなんで?今忙しいのー。」「どうせまた携帯でしょ?そんな事より手伝いなさい。」

全く、頭ごなしに否定する母親だな。怒り方がなっちゃいない。「何するの?」

「晩ご飯の手伝い。良いお嫁さんになれるわよー。」「もぅ、お母さんったらおだて上手♪」

これも将来格好良い人と、例えば杉村先輩とかと、結婚するのに重要なスキル!

ベッドから起き上がり台所へと向う。携帯はベッドに置いたまま、沈黙を守っている。

「今晩は何ー?」「上村家特製ハンバーグ。」「あの幻のレシピが!?」「教わるんじゃなくて盗むのよ!」

「ラジャ、マイマザー!」

―――――――――――――――――――――――――――――――――

夕食、上村家特製ハンバーグを堪能した後入浴、気分はまさに絶頂の極み。

まだほかほかと湯気の立ち昇る身体で部屋へと向い携帯を掴む。

パチンと開く。メール無し。ちょっと寂しいかも・・・

っと、そうだ・・・何て質問しようかな?

やっぱ直接は恐いな。よし、決ーめた。

杉村先輩が好きな人は2年生ですか? YES NO

後輩ですか?だとまだちょっと範囲広いからね。っと、受信完了!

杉村先輩が好きな人は2年生ですか? YES

「うっわーYESだって。こりゃ馬路で私かも?なーんて、どうしよ・・・」

えーいこうなったらもう勝負だ!

杉村先輩が好きな人は私ですか? YES NO

ふぅと大きく一度息を吐き送信。程無くして携帯が光る。受信完了。

何だか送受の間隔が早まってる気がする。

ゆっくりと私の名前を選択、メールを開く。一度ぎゅっと目をつぶり顔を上げる。そして目を開く。そこには

杉村先輩が好きな人は2年生ですか? NO

う、そ・・・「NO・・・NOって、私じゃないって事だよね。」

そんな・・・それじゃあ誰なの?

杉村先輩の好きな人は―――

YES NOじゃ無いと駄目か、なら・・・今は好きじゃ無いとしてもその内・・・

私と杉村先輩は付き合えますか? YES NO

送信・・・受信。やっぱり早くなってる。けど今はそれよりも・・・

急いで件名を選択、内容を見る。

私と杉村先輩は付き合えますか? NO

「やっぱりNOだ・・・そんな。」ちょっと納得行かない。こうなったら!

杉村先輩が私を好きになる方法はありますか? YES NO

一心不乱にボタンを押し本文を書いていく。そして送信・・・

送信しましたのメッセージが出てすぐ着信音が流れる。あれ・・・?

背筋にぞくりと寒気が走る。受信フォルダに私の名前が・・・6つ。

カタカタと指が震える。震える手をもう一方の手で押える。コレは、6回目だ・・・

震える指が決定ボタンを押す。メールが開く。

杉村先輩が私を好きになる方法はありますか? NO

答えはやはりNOだ。しかしそんな事は今はもう頭に入らない。

『どっぺるさんへの質問は5回までなんだって。それ以上質問しちゃうと恐ろしい事が・・・』

自分の台詞が頭をよぎった。この話をしてくれた人もその後の事は詳しくは知らないと言っていた。

けど何となく言っていた気もする。確か・・・記憶の引き出しから台詞を再生させる。

『何でもどっぺるさんに殺されるとか入れ替わられちゃうとか、兎に角ヤバイらしいよ。』

殺される・・・どうしよう?どうしよう?

どうしよう?どうしよう?どうしよう?どうしよう?どうしよう?どうしよう?どうしよう?どうしよう?どうしよう?どうしよう?

恐いよ・・・そうだ、桜。桜にメールして、そうすれば少しは恐怖だって・・・

電話張から桜のアドレスを引き出す。助けて、助けて・・・

必死に携帯のボタンを押す。しかし・・・

突如画面が光る。着信音が鳴り受信完了の旨を知らせるメッセージが表示される。

メール?誰から・・・もしかして桜!?

ボタンをフォルダを開く。―――何で?何でタイトルが「上村多佳子」なの?

手の震えはおさまるどころか勢いを増してゆく。恐いよ・・・しかし私はボタンを押してしまう。



"い"ったった1文字だけ書かれた意味不明のメール。送信元は・・・私。

出した覚えの無いメール。何で・・・何で?

♪~「ひっ!?」再び携帯が光る。着信音が響く。受信が完了する。

私は震える手でボタンを押す。タイトルはやはり私の名前。送信元も私。なんで?



今度は"た"と1文字書かれたメール。

♪~「きゃっ!!」私はとうとう携帯を放り出す。何で?どうなっちゃうの?これから私・・・

♪~、放られた携帯はしかしいまだに受信を続ける。私は布団に包まり耳を塞ぐ。

♪~、しかし着信音は私の耳に届いてくる。最早震えは手に留まらず全身へと広まっていた。

♪~、やだやだやだ、止めてよ。もう止めて!!

・・・・・・

音がしなくなった。部屋は静寂に包まれる。私は布団から顔を出し携帯を睨む。

受信メールが4件溜まった携帯。

私はゆっくりと、布団から身を出し、床を這い、携帯の元へと行く。そして掴む。

いまだ沈黙する携帯を開く。受信メールをゆっくりと、確認して行く。

何と書かれているんだろう?

震える息を吐く。そして親指を動かす。ゆっくりと親指に力をこめ・・・ボタンを押す。









「何これ・・・」1文字ずつのメール。意味の無い不可解なメール。

だと思っていた。しかしそれはしっかりとした意味を持っていた。それは私がこれからどうなるのかと言う事!

私は咄嗟に後ろを振り返った。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

翌日

私は学校ヘ来た。いつも通り学校ヘ。クラスの中を見回す。

いつもと変わらない風景。何ら変わりは無い。

私は一つの席をみつめる。多佳子の席を。多佳子はまだ来ていないようだ。

まさか、変な事になったりしてないよね?多佳子は私にこう言った。

『ホント桜は心配性だよね。』と。自分でもそう思う。と言うよりは今はそうであって欲しい。

取り越し苦労であって欲しいと。しかしHRが始まっても多佳子は来なかった。

担任の口からクラスの皆へ一言添えられる。

突然居なくなったそうだから知っていたら連絡する様に、と。

私、桜はぎゅっと胸を押えた。しかしそんな事で不安は消え去ってはくれなかった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

後日

結局あれから多佳子はみつから無かった。クラスに留まらず校内では多佳子が殺されたのでは無いかと言う噂までたっている。

私はそう言う点では一番事実に近い事を知っている。

しかしそれが事実であっては欲しく無い。だから私は多佳子がまだ生きて、何処かに居ると信じている。

そうして今私は多佳子を探して街を歩いている。ほんの気休め程度でしかない。

都会には人が溢れている。本当にいたとしても見付けられる保証も無い。

しかし「えっ!?」

私は雑踏の中に多佳子を見付けた気がした。私はその影を見失わない様に必死で追い掛ける。

「待って、多佳子っ!!」人がいっぱいいるにも関わらず私は大声を上げる。

何とか私は多佳子の元へと辿りつく。そこに居たのはやはり多佳子だった。

最近見る事の無かった、多佳子そのものだった。

「良かった、多佳子。もぅ、学校にも来ないで何やってんのよ?」ぽんと肩に手を置く。

しかし多佳子はいつもの柔和な笑みを見せてはくれない。

「ねぇ?多佳子?どうしたの?」多佳子は黙ったままだ。

私は段々と不安になりもう一方の手も肩に置きゆさゆさと揺する。

「ねぇ多佳子、何とか言ってよ?」しかし多佳子は何も言わず私の手を振り解く。

そしてポケットから携帯を取り出す。多佳子の携帯だ。

パチンと開きぽちぽちといつもの様に素早い手付きでボタンを押していく。

そして打ち終えると一度、小さく私に笑みを向けて雑踏へと消えて行った。

私は多佳子を追おうとしたが突如携帯がなったので足を止めた。

見ると多佳子からメールが来ていた。

何でだろう?何だろう?

私は込み上げる不安な気持ちをおさえ本文へと眼を落とす。

そして私は恐怖した。手がカタカタと震える。

そこには

私は多佳子でしょうか? NO

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後書き
ごめんなさい。今時間無いんで、後書きは後日。
まさに後書きですね。

と言う訳で、翌日後書きを書いてます。0Zです。
いやー想像以上に時間がかかってしまいました。
まぁおっぱいなんか見て無かったらもう少し早めに仕上がって後書きも書けたかもしれませんが・・・
まぁそう言っても後の祭、落ちついて書きたいじゃないですか?
さてと、ではそろそろ後書きへ。
えっとですね、今回は一応最初から短編の予定として考えた作品なのですが、
通常版ならコレにいろいろな要素が増えるのです。

例えば、文のクオリティアップは勿論、警察官が出て来て事件を捜査したり、杉村先輩がちゃんと登場したり、
しかも実は杉村先輩が好きなのは桜だったりetc・・・

とまぁそんな感じです。と言ってもそうはなら無いのでまぁ残念、って事なのですが。

それはそうと、今回はキャラ名が大分適当ですね。
主人公にいたってはタイトルが「Cross Close」と縮めて「CC」なので、
あぁ、じゃあカードキャプターで良いや、って事で桜。気付いた方も多々居たかと思いますが、
まさにそれです。

まぁそんな感じで。皆さん、今回は『Cross Close』を読んで頂いてありがとう御座いました。
ちなみにタイトルも適当です。
では、良ければまた会える日を楽しみにしてます。
H18.4/22(後書きのみ23)

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