「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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としのすけのワインハウス
最近飲んだ9点ワイン03
【2本目】
【HP:9+】シャトー・ラ・ラギューン(1999)
チリのシラーの次はお約束の美味しいボルドーをと言うことで、としのすけ秘蔵のシャトー・ラ・ラギューン(1999)を選択。
しなやかなボディーは、一層の熟成の魅力を増し、感動的な味わいに昇華してきています。
ほとんどマルゴーテイスト。
1999年は絶対悪くない年だと思います。
【3本目】
【HP:9】シャトー・ムートン・ロッチルド(2001)
この辺りでほとんど酔っぱらい状態なのですが・・・(^^;)
かねてより開けたくて仕方がなかったムートンの最新ビンテージ(2001)を開栓。
意外な程に落ち着いていて香りのたちも良好。
こりゃもう十分に飲めます、ハイ。
妖艶な熟成香こそ無いものの、ラフィットのようないかにも優等生くさい計算された美味しさではない、「豊かに実った良い葡萄から自然に美味しいワインが出来たよ!はいどうぞ!」みたいなナチュラルで暖かみのある味です。
2001年、もう開けて良いものかどうかお悩みの皆さま、としのすけ的には「もうOKよ」でございます。
(あくまでもご参考)(^^;)
あ~、美味しく酔っぱらいました。
神様、ご先祖さま、ありがとうございます。
【2本目】
オパキ・エステイト・ピノ・ノワール(ビンテージ忘れ)
2004/04/15 仲町台 遊膳「凛」にて
これは、楽天でもネットでも引っかかりません。
それもそのはず?
ニュージーランドのピノ
で、たった1598本しか生産されていない代物。(そう裏ラベルに書いてあった)
フレンチ・オークで21ヶ月も熟成しているだけあって、非常に豊かな品の良い樽香です。
ちょっと黒系の果実味も入って、フルーティーさと重厚さが共存する味わいはなかなかグッドでした。(^^)
HP:9-
こちらも、和食の繊細な味を邪魔しない良い子ぶりを発揮。
樽香があるのに不思議に違和感を感じませんでした。
刺身や寿司でもいけるかも?
カメラ付きPHSで撮ったのですが・・・解像度が低くてビンテージも読めません。(トホホ)
かといって、いつもデジカメ持ち歩くのもなぁ・・・
やはり高画質のカメラ付き携帯が良いのでしょうかねぇ?
モンテス・アルファ・カベルネ・ソーヴィニョン(2002)
2004/03/26 自宅にて
久々のモンテス・アルファ・カベルネ・ソーヴィニョンです。
モンテス社は、1988年、チリのワインシーンをリードする4人の専門家によって設立された小さなワイナリー。
しかし、その実力は多くのワインラヴァーの知るところです。
このモンテス・アルファは、そんなモンテス社の高級ラインです。
アメリカ産とフランス産のオーク樽で熟成した、フィネスさえも感じさせる創りは秀逸の一言。
としのすけ亭のハウスワインとしてよくお世話になっているのですが、2002年ヴィンテージは初めて。
さてお味の方はいかがでしょうか?
まず、驚いたのはエチケットが替わっていること!
モンテス・アルファ・Mに通じる、天使の姿が印象的な高級感のあるものです。
いかのも美味しそうで悪くない感じ。
コルクは中庸の長さの高品質なもの。
殆ど染み付きのない、白くて新しい美しいコルクです。
開栓直後の香りだちはやや弱いものの、ボルドーの高級なワインを彷彿とさせる、果実味と樽香が程良くバランスした心地よい香りです。
また2002年ヴィンテージはコーヒーの香りが印象的ですね。
色は、若々しい紫を残した濃赤色で、透明感がありながら濃い、いかにも高級そうな感じ。
見かけは凄く若くてとても今飲むべきではないような佇まいなのですが・・・口に含むと驚くほどにまろやかな味わいです。
若干のチリ臭がしますが、スパイシーな完熟カベルネのフレイバー。
甘みも強すぎず、酸とのバランスも申し分なし!
全くもって素晴らしい!
タンニンはしっかり感じられるのですが、全く角張ったところがなく、甘美な余韻が長時間楽しめます。
HP:9
うーむ、2002年はとしのすけ的には全く悪くない出来です。
ケース買いの衝動に駆られる~。(^^;)
チリでフィネスを感じさせる数少ない1本。
(モンテス・アルファ以外では、ロス・ヴァスコスの
ル・ディス
や
グランド・レゼルヴ
ぐらいでしょうか?)
今夜は、家族のお誕生日会ということで、西麻布のばずれにあるちょっと素敵な和食屋さんに行く予定。(^^)
デザートで供される「○○○アイスクリーム」が絶品で、家族の中では「伝説のアイスクリーム」になっております。(笑)
でも、としのすけの心は別のところに。(^^;)
ワインは何を持ち込もうかなと・・・かんがえ中です。(ニヤニヤ)
で、結局・・・
家族の中でワインを飲むのはとしのすけほぼ一人(奥さまは舐める程度)ということもあり・・・
パヴィヨン・ルージュ・ド・シャト・マルゴー(2001)
でお茶を濁すことにしました。(^^;)
2001年マルゴー村の出来を推し量ってきます。
【追記】
ということで・・・行ってきました。(^^)
西麻布のばずれ(南青山)にあるちょっと素敵な和食屋さんというのは「さくら」という、今の季節にはぴったりのホスピタリティー溢れるお店です。
(女将のみやさん、今回も素敵なお誕生日の演出ありがとうござました)
フカヒレ・アワビといった高級食材はもちろん、塩や七味に至るまでこだわりぬかれたお皿の数々には、毎回感動させられます。
2Fにはバーもあるので、お酒も大抵のモノは揃いますし、何より超レアな日本酒や焼酎が殆ど揃っているのも圧巻。
是非食通の皆さまには行って頂きたい、自慢できるお店なのですが・・・いざ、紹介するとなると、こういう店って人に教えたくないものですね。(器が小さいとしのすけ)
ということで、HPはあるようですが、リンクはやめときます(^^;)
さて、初めにワインのコメントから。
パヴィヨン・ルージュ・ド・シャト・マルゴー(2001)
2004/02/28 さくらにて
パヴィヨン・ルージュ・ド・シャト・マルゴーは、言わずと知れたマルゴー村のシャトー・マルゴーのセカンドワインです。
そもそも早飲みしても美味しいマルゴーですが、セカンドは更に早く楽しめるように出来ているはず、不味かろうはずはないとやや期待過剰気味で開栓しました。
が・・・結果は期待以上。(^^)
軽やかな果実香とローストの効いたコーヒー様の香りが開栓直後から立ち上がり、デキャントで一層パワーを増幅します。
澄み切った深い赤黒色の液体からは、赤系・黒系の様々なベリー、上品な樽香、ややクリームを感じるヴァニラ、深いロースト、爽やかなスパイス等々、2001年という若さからは想像もしなかった様々なニュアンスが去来します。
何より凄いのは・・・イクラとカニがトッピングされた茶碗蒸しと合わせても、(苦しいながら)不快な生臭さを出現させなかったこと!
これは凄いです。
重い赤ワインでこの快挙?が可能なのは、ラフィットとマルゴーと薄いオーブリオンぐらいのものかと。
2001年のマルゴー、和食にも合わせられる貴重な1本であることが確認されました。(笑)
フィニッシュは、いわゆるマルゴーテイスト。
丸い甘みが支配する中、心地よい酸が味を引き締め、アタックが無いくせに収斂性のあるタンニンが長い間口中に留まります。
もちろん、あのスミレのような花の香りを伴って。(^^)
HP:9
文句なしです。
和食にも合わせられるエレガントで素直に美味しい逸品!
セカンドも侮れません。
最後に素晴らしかったお食事
【食前酒】
ウエルカム・シャンパン&子供達には梅と紫蘇のジュース(さっぱりして美味!)
【突き出し】
フカヒレ寿司、蛍烏賊、チーズの地鶏巻き、煮アスパラ
【刺身】
マグロ、カンパチ、鯖(生!)、ホタテ、ヒラメ(金箔まぶし!)
【蒸しもの】
イクラとカニがトッピングされた茶碗蒸し
【焼き物】
アワビのバターソテー、何だか美味しい芋、ヤングコーン、インゲン添え
【揚げ物】
海老しんじょう、白魚、なんとかニンニク、蕗の薹、タラの芽、ゼンマイ(なんか名前がついてたけど忘れ)の天麩羅
【箸休め】
長芋そうめん(絶品!)
【ご飯もの】
そぼろ、とびっこ、卵の3色丼、香の物、アサリのみそ汁
【デザート】
さくらアイス(超絶品!)
イチゴ満載のバースデーケーキ、子供達と奥さまへのお花等々・・・いつもながらの素晴らしいホスピタリティーの数々・・・本当に楽しい夜でした。
みやさん、スタッフの皆さん、ありがとうございました!
満腹だったので、帰りは徒歩で六本木駅まで。
途中ヒルズでお手洗い。
初めて入ったけど・・・デカイビルだ~。(すっかりお上りさん)(^^;)
ヴィユー・シャトー・セルタン(1980)&ヴィユー・シャトー・セルタン(1981)
2004/02/22 半蔵屋にて
ミニミニワイン会@半蔵屋を決行しました。
お題は「としのすけミーツN氏、フィーチャーリング ヴィユー・シャトー・セルタン」でございます。
期待していた通り、すっごく楽しく、かつ勉強になった~。(^^)
ありがとうございました。>Nさん
さて、このヴィユー・シャトー・セルタン、ボルドーはポムロール(ボルドーの歴史の中ではほんの最近スターダムにのし上がってきた、50年程前までは殆ど認められていなかったアパラシオン)のワインです。
この辺りの詳しい解説は
ニッポニテスさんの日記
をご参照ください。(^^;)>Nさん、宜しく
ポムロールでは、サンテミリオンに近い東の一角に著名で高価なワイン(横綱のシャトー・ペトリュス、大関トロタノワ、そしてこのヴィユー・シャトー・セルタン、張り出し大関にシャトー・ル・パンといった構図?)が集まっているのですが、ヴィユー・シャトー・セルタンは、ペトリュスからオザンナを挟んで南隣、サンテミリオンのシュバル・ブランからは北西に約1Kmといった絶好の立地です。
セパージュはメルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニョン、マルベックの混醸で、ポムロールのワインとしては例外的にカベルネの使用比率が高いのが特徴。
50%新樽使用、12~22ヶ月熟成、いわゆるペトリュス風の造りではなく、あくまでもエレガントで柔らかな創りをすることでも知られています。
しかし、所詮はメルローリッチなミディアム・ボディー(失礼)、としのすけのイメージした20年以上を経た年子のヴィユー・シャトー・セルタン姉妹は、
・オレンジ色入りまくりの薄い外観
・果実味は枯れ果て、酸もタンニンも消失した極薄で水のようなボディー
・若めの上等なメルローに見られるフルーツケーキとクリームのような好ましい香りに代わって、厩の香りが支配する賞味期限切れのワイン
といったものでしたが・・・
ガガァ~ン!
驚きました!
これが熟成した正統派ポムロールなのかぁ~っ!?
■ヴィユー・シャトー・セルタン(1980)
ちょっとコルクはへたっていましたが、ほぼ大過なく開栓。
色調にはオレンジのニュアンスは殆ど感じられず、まだまだ若々しい印象さえあります。
香りは、初めはなかなか立ち上がりませんが、徐々に開花。
予想していた品のない厩の香りは最後まで出現しません。
さすがに弱々しいですが、エレガントな赤系の果実のニュアンスを残し、カベルネ・フランの茎臭さは見事に複雑味へと昇華し、カベルネのスパイシーな味わいも健在でした。
滑らかで角の丸まったタンニンは、極小ながら収斂性で主張し、ほのかな酸味とともに消えて行きました。
HP:9
1980年は、どこも苦しかった年とのことですが、5年~10年で飲み頃と言われるポムロールにあって、更にどこも水っぽい1980年でこの長命は流石としか言いようがありません。
カベルネ・リッチなセパージュも影響しているとは思いますが、ポムロールの真価の一面を思い知らされた逸品でございました。
■ヴィユー・シャトー・セルタン(1981)
こちらのコルクはかなり健康、まだ数年はいけそうな印象です。
こちらの色調もオレンジのニュアンスは殆ど感じられず、80年以上に若々しい印象。
香りも、81年の方がパワーがあります。
驚いたのは、まだまだ十分な果実味が残っていること。
フルーツケーキのニュアンスと共に杏・スモモのような柔らかい酸味が感じられます。
もちろん厩の香りは最後まで出現しません。
(極々弱い厩の香りが、皮革香や湿った土、クリームのニュアンスにつながり、それがメルローの熟成香だと思っていたとしのすけはややビックリです。)
後半はカベルネ系の杉やスパイスの香りが目立ちはじめますが、最後まで上品でエレガント。
「魔性の女」とは「年をとっても美しい女」の事だったのですね。(笑)
若い内はどんな女性も輝いていて理屈抜きに美しいのですが、年を重ねても美しい女性はやはり素晴らしい!
それも、妖艶な手練手管で男を虜にするようなタイプではなく、あくまでも聡明で知的な美しさ・・・それがヴィユー・シャトー・セルタン(1981)でございました。
こちらも、文句なしに角が取れた心地よいタンニンと酸味とスモモのような柔らかい酸味が長く口腔に留まります。
HP:9
1981年は、正直まだ持ちそうです。
(と言うか、まだ早かったのかもしれません。)
聡明で知的な女性は、今後どのように美しく魅惑的に変身して行くのか?
これはもう、是非見届けて行きたい感じです。(よね?Nさん)(笑)
【お食事のこと】
ちなみに、半蔵屋でのお食事はアラカルトでお願いしました。
揮発性メモリー故信憑性は極めて低いながら、ほぼ以下のようだったような・・・(^^;)
補足・修正大歓迎。>Nさん
【食前酒】
2人にワイン2本なので、食前酒はパスして可愛くペリエ。
【前菜1】
お任せで出てきた前菜が豪華。
青魚のカルパッチョから赤カブのムース、洋風茶碗蒸し?まで、色とりどり9品の盛り合わせ!
【前菜2】
やはり赤ワインにはこれでしょう!と言うことでフォアグラを。
絶妙の火加減でトロけるようでした。
【メインディッシュ1】
白身魚でタラバカニをロールしたもの。
外側の皮がパリパリ、内側のお魚&カニはしっとりジューシー。
【メインディッシュ2】
わざわざ用意してくれていた鳩のロースト。
(この心配りが嬉しい! ありがとうございます。>半蔵屋のSさん)
こちらも絶妙の火加減。
わざわざホウレン草に包んで蒸しているところなんざ、やるね!
あんな柔らかくてジューシーな鳩ローストは初めて。
【メインディッシュ3】
N氏のみ、なんか肉喰ってた。(笑)
(しかも大盛り?)
【デザート】
フロマージュはパスし、ワゴンからイチゴのタルトとチーズケーキを少し。
美味でした。
N氏は、なんかいろいろ喰ってた?(笑)
【コーヒー】
N氏はカッコよくエスプレッソ。
としのすけは、可愛くアメリカン。
【シガー】
N氏は、半蔵屋のSさんと「意味不明」な会話を交わした後、1本選んでカッコよく吸ってた。
甘い素敵な香り。
激しく勧められましたが操を守り通しました。
【反省】
あ~っ!、スープ忘れてるジャン!
シャトー・マルゴー(1999)&シャトー・パルメ(1994)
2004/02/11 自宅にて
今日はホームパーティー。
Kおばあちゃん、義妹のK子さん、娘のKちゃんの合同お誕生会です。
図らずも3K?!(^^;)
(娘のKちゃんは、過日ゲットした「ポケモン・リーフグリーン」を本当の誕生日より先に貰えてご満悦でした)
マルゴーだけのつもりが、蘊蓄に花が咲き、シャトーの写真やら、マルゴー村の地図やらをご開帳。
当然パルメの話題になり・・・ヤバっ・・・と思っていると案の定、奥さまより「記念日なんだから、もう一本出しなさいよぉ(←命令口調)」の供出令が。
酔った勢いでパルメも開けてしまいました。(^^;)
(命令と勢いがないと開けらんないよ~)
ちょっと贅沢をしてしまいましたが、マルゴーもパルメも大変美味しゅうございました。
シャトー・マルゴー(1999)
思えば、記念すべき楽天日記のスタートは、2003/05/05のこのシャトー・マルゴー(1999)でした。
当時は「まだ早いかなと思っていたのですが・・・とんでもない!適度な樽香、上品な甘み、スッキリした酸、超絶にまろやかなタンニン、適度なボディー・・・ザ・マルゴー!(^^)大満足のHP:9(未熟成だから)」と大絶賛したこのワイン、今回もお見事!
色調はまだまだ濃い赤紫色で、深遠なる透明なツヤを湛えています。
セラーに大事に納まっていたせいもありますが、全然ヘタリはなく、まだまだ保ちそう。
RP先生のおっしゃる「20~30年は熟成するだろう」というのも頷けます。
骨格は黒い果実の印象で、ちょっと古典的な控えめの樽使い。
ほのかに甘く、キノコや土のニュアンスの複雑味もあります。
しかし、スッキリとした酸味が全体を見事に引き締め、タンニン、アルコールは見事に角が取れ、素晴らしくスムーズな飲み口です。
フィニッシュも秀逸で、心地よいタンニンとブラックベリーのジャムのような甘美な甘酸っぱさがどこまでも続きます。
HP:9
まだ若過ぎる印象が拭えませんが、流石の香りとシルキーなタンニンで、今飲んでも十分に美味しいです。
が、熟成の可能性も捨てがたい。
澱の量が半端ではなく・・・1999年のシャトー・マルゴーの「意外な良さ?」を再確認しました。(^^)
これからは「隔年」ペースで味のチェックを続けようかなと・・・(^^;)
シャトー・パルメ(1994)
シャトー・パルメも大変結構なワインです。
マルゴー村贔屓のとしのすけと致しましては、ブラインドで飲んだら
マルゴー<パルメ
だったりするかもしれないぐらいの代物。
めったな事では飲めないので、考えてみれば、もうかれこれ1年ぐらい飲んでいません。(^^;)
このパルメ、香りは全体に控えめながら、メルロー系の赤・黒のドライフルーツの香りを主体に、タバコ、上品な樽、控えめに効かせたスパイスと、様々なニュアンスを楽しませてくれます。
ボディーはフルボディーと言うにはちょっと濃さが足りない印象は否めませんが、バランスが良く「飲んで美味しい」ワインになっています。
フィニッシュはほのかでまろやかな甘みと熟成香。
HP:9+
やや枯れた色調は透明感に富み、高貴なツヤを湛えています。
熟成香が出始めており、水の様になめらかなタンニン。
今まさに飲み頃かと思います。
逆に、味的には、あと10年は厳しいかも。
上等なコルクはまだいくらでも保ちそうですが。(^^;)
ちなみに、ホームパーティーに参加の女性陣からは、
「前のワイン(シャトー・マルゴーじゃ!名前で呼んでやってよ~)の方がフルーティーで美味しい(女性にはそうかもなぁ・・・)」
「これ(シャトー・パルメじゃ!名前覚えてやってよ~)、スルスル飲めてなんだか物足りない(おいおい、マジかよ~、水じゃね~んだぞ~、それだけで○千円なんですけど~)」
「美味しいご飯と一緒に飲んだら美味しいかもね(ベラボウメ~ぃ、普通これに食事を合わせるんだよ~)」
といったような声がチラホラ。(^^;)
(注:カッコ内の記述は、その場で言えなかったとしのすけの「心の叫び」です)
全く、不届きな奴らじゃ!(笑)
ま、みんな幸せそうな顔だったので、良かったんですがね。
シャトー・モンローズ(1993)
2004/01/31 自宅にて
今日は楽天三昧の一日でした。
バレンタイン絡みであれこれ検索していると、ショップそれぞれ、色々な切り口でバレンタインワインを紹介していて・・・お店も大変だなぁ・・・などとちょっと同情。
それでも、そんなこんなで見つけた面白いワインを日記で紹介していると、結構な数のアクセスを頂き、やはり「成果は努力に比例する」ことを再認識しました。(^^;)
(結局過去最高の431アクセス/日!嬉しいです)
で、今日のワインは「アクセス数過去最高記念」シャトー・モンローズ(1993)です。(^^)
シャトー・モンローズは、メドックの肝である4つの村の中でも最北端、ジャルと呼ばれる小川のような水路でポイヤックと隔てられるサンテステフ村のワインです。
メドックもサンテステフ村まで来ると、ジロンド河のかなり下流になるので、砂利が少なくなり、重く排水の悪い粘土の混じる割合が高くなります。
しかし、このシャトー・モンローズは、そんなギリギリのサンテステフ村の中にあって飛びきり恵まれた、ポイヤックに近い、ジロンド川を望む砂利質の丘の上に位置していて、カベルネ・ソーヴィニョンの出来が良い為、シャトー・ラトゥールのような濃くタンニンの強靱な長熟タイプのワインを産することで知られています。
そんなシャトーの93年ものは、果たしていかがなモノでしょうか?
コルクはグランヴァンにしてはやや短い方の5センチです。
既に10年の歳月を重ねているのですが、染み付きは極小で、まだ後数十年は大丈夫そう。
開栓直後の香りはやや弱いものの、時間を経るに従って、熟成した黒い果実の香りと重々しい樽がジワジワとわき上がってきます。
しっかりしたタンニンは酸や果実味の低下をしっかり抑えていて、10年を経ているとは思えない若々しさ。
スッキリとした酸がまろやかになったタンニンと調和して、大変結構な味わい。(^^)
色は、透明感の高い深い色調で、全体に煉瓦色のニュアンスが感じられます。
特筆すべきは、そのツヤ。
熟成したグランヴァンの持つ艶やかな煉瓦色の域に入ろうとしていますね。
フィニッシュは、渋みはスッと消え、一瞬フッと甘みが現れ、その後、上品でキレのある柑橘類を思わせる酸味が長く続きます。
HP:9
流石はモンローズ、脱帽でございます。
同系統の味わい?の
ラトゥール
や
レオヴィル・ラス・カーズ
と比べると、
・色が赤黒い(ラトゥールやラス・カーズは青を感じます)
・現時点で熟成感・フィネスを感じさせる
・柑橘系の酸味がある
という点でモンローズらしさが出ていると思います。
もう、ここまで来ると・・・個性ですね。
どっちが美味しい・不味いではありません。(^^;)
P.S.
シャトー・モンローズの名前の由来、シャトー内の随所に薔薇(ローズ)が見られるので、モン・ローズ(薔薇の丘)となったとのことです。
ちなみに「薔薇」は、花を愛でる為だけに植えているのではなく、むしろ「病気予防のセンサー」として重要な役割を担っています。
薔薇は非常に病気にかかりやすい植物で、葡萄より先にウドンコ病などになるのです。
ちなみに、厳密には薔薇のウドンコ病と葡萄のウドンコ病は病原が異なり、同じ病気ではないのですが、2種類の病原菌が繁殖しやすい条件は非常に似通っているため、センサーになるとのことです。
ル・オーメドック・ド・ジスクール(2000)
2004/01/14 自宅にて
数々の名醸ワインを産するマルゴー村ですが、中でも第3級に格付けされているCh.ジスクールは、としのすけのフェイバリットの一つです。
軽めのボディーで若くても十分飲める上に、いかにもマルゴーという香りが楽しめるCh.ジスクールは、実はマルゴー村から南に下り、カントナック村を過ぎたラバルド村にあり、辛うじてACはマルゴーなのですが、更に南に下ったオーメドックにも広大な畑があるようで、そのオー・メドックの葡萄でつくるワインがこのル・オーメドック・ド・ジスクールのようです。
コルクは中庸の品質で長めのもの。
開栓すると、プーンとチョコレートの香りがします。(^^)
色は透明感のある深いもので、2000年と言うこともあり僅かに紫も残る若々しい色調です。
黒い果実をジャムにしたようなコクを感じさせる香りは、少し乾燥しかけた花の香りとほのかな樽香、印象的なチョコレートの香りと渾然一体・・・
やや強めの酸味がジャムのような甘さをしっかりと引き締め、ジスクール譲りの水のように滑らかなタンニンとともに、心地よいフィニッシュに至ります。
そして、こいつの良いところは、それらの味がとても軽くてクリアーなこと。
いたづらにネットリと濃く創ったメルローリッチなワインや、カリフォルニアのカベルネとは違う、非常に洗練された味わいです。
HP:9
さすがジスクールの弟分です。
としのすけ亭のハウスワイン候補がまた出来てしまいました。(^^;)
もう一声、安かったら・・・というのは贅沢でしょうね。
セント・フランシス リザーヴ ソノマ・バレー カベルネ・ソーヴィニョン(1995)
2004/01/10 自宅にて
今日のワイン、セント・フランシスは、1979年、ジョセフ・マーティンがカリフォルニア、ノース・コースト、ナパと双璧をなすカリフォルニアの重要なワイン産地であるソノマ・ヴァレーに創立したワイナリーのもの。
ワイン・スペクテーター誌が「複雑さと繊細さを兼ね備えた豊かなワイン」として93点をつけたというこのワインは、標高450メートルを超える高地で収穫された果実を使用、新樽で15ヶ月熟成という強者とのこと、味わいは果たしていかがなものでしょうか?
重厚な変形ボトル(オーパス・ワン型)は高い上げ底でラベルもブラック、リザーヴの文字もあるし・・・「タダモノでない」雰囲気です。(^^;)
開栓しようとしてビックリ!
コルクがプラスチックです!
長さは4.5センチ程度の上等な感じのもので、オーストラリアの安っぽいプラスチックコルクとはちょっと一線を画す感じ。色もナチュラルな木目調で良し。
開栓すると・・・ウーン、トレビアン!(^^)
久々に嗅ぐ、樽香プンプンタイプ、まさに甘くとろけるようなバーボンフレーヴァーです。
やっぱ、カリフォルニアはこうでなくっちゃ!(笑)
当然ですが、開栓直後から、香りの波状攻撃。
樽、ミルキーには届かないもののたっぷりのヴァニラ、スパイス、ちょっぴりの皮革・・・
色は深く濃いのですが、エッジに煉瓦色のニュアンスがあり(95年なのに・・・進みすぎ?)、かなり熟成が進んだ感じです。(保存が悪かったのかもしれませんね)
ボディーは、アルコールのアタックを僅かに残す重く複雑なもので、まろやかなタンニンが心地よいザラツキを伴ってしっかりと残っています。この少しザラっとしたテクスチャーはグラーヴの上等なワインの感じでしょうか。
やや甘みを感じる黒い果実の味わいも、タップリの樽のニュアンスにうまく溶け込んで、大変心地よいです。(^^)
そう、この感じはまさに、としのすけの提唱する裏技「ストーンセラーズ+バーボン」のもの?(誉め言葉になってないですね?)(^^;)
HP:9
久々に味わった樽香たっぷりのカリフォルニア・カベルネでした。(大満足)
ただ、こいつをもっと美味しく味わうには、2000年ぐらいに飲んだら良かったのではないかと思います。
折角のカリフォルニアなのだから、もう少しフレッシュな味わいが欲しいと思うのは贅沢でしょうか?
セー ル・カベルネ(1998)
2004/01/05 実家にて
オックのヴァン・ド・ペイです。
コルクはやや短めながら上質。
開栓後の香りはやや弱いながらも、重く黒い果実の香りと樽の香りが。(^^)
100%カベルネ、フレンチオーク新樽100%、8ヶ月熟成、ノンフィルターの能書きは伊達ではありませんでした。
色は深く濃く、エッジまで紫が残りまだまだ保ちそうな感じなのですが・・・香りにメルローの熟成香に似たものがあります。
不思議。(^^;)
ボディーはしっかりしていて複雑。
酸味と甘みのバランスも絶妙。
樽香も上品で押しつけがましくなく、好感が持てます。
タンニンは色からは想像出来ない程に丸まっており、水のように滑らかに口腔を通過します。
フィニッシュは短いながら心地よい酸とまろやかなタンニン。
良いかも。(^^)
HP:9
この価格帯としては傑出の出来だと思います。
コストパフォーマンスという意味では、ボーモンと双璧か?
新年早々、良いワインに出会えました。(^^)
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