2003年10月
サンタ・ヘレナ・セレクション・カベルネ・ソーヴィニヨン(1999) 2003/10/02 自宅にて nipponitesさんの向こうを張って「パルメ開けちゃおっかなぁ」と思って拙宅の小さなセラーをゴソゴソ(^^;)・・・94年と99年かぁ・・・94は旨いからもうちょっとちゃんとした時に飲みたいし、99は未だ開けるには早いかもしれないしなぁ・・・ ということで、結局今日のワインは、チリの銘醸地クリコバレーはサン・ペドロ社のサンタ・ヘレナ・セレクション・カベルネ・ソーヴィニョン(1999)とあいなりました。(^^) サン・ペドロ社は、社史がそのままチリワインの歩みともなる名門で、所有する最古のエステートでの栽培は1865年にさかのぼるとか。 サンタ・ヘレナはそこから最近独立したワイナリーです。 さて、ズッシリと重たい背の高い変形ボトルの5.5センチ級の上等なコルクを抜くと、ほのかな杏・カシスの香りと醸造香。 コルクをクンクンすると、タバコ・チョコレート系の香りも感じられ、期待感ヒートア~ップ!(^^;) グラスに注ぐと、チリの1999の割には若く、エッジまでしっかり赤紫が残っています。 でも、色は深く濃い半透明で、チリの良い奴に多いパタンの「ネットリと濃い」印象です。 最初に少しアルコールのアタックが来て、奥から黒い果実の香りと木樽で醸造したか、古い木樽で熟成したような重くモタっとした樽香(この感じ、チリには多いですね)が顔を覗かせてきます。 華やかな香りは少なく、むしろ閉じている印象。 口に含むと「ズシン」と重い!(^^;) アルマヴィーヴァ 、ドン・メルチョー 、ドムス・アウレア 等とも競合出来そうなフルボディー。 まだまだ「まろやか」とは言えませんが、甘み・酸味が程良くバランスし、タンニンが強いのですが不快でなく、良くまとまっています。 濃く半透明の割には、舌に感じるザラツキも少なくスムーズに飲めます。 喉に送り込んだ後も、舌の横や上顎にからみつくようなタンニンと酸はなかなかのロングラスティングで、心地よいアフターが楽しめます。 (ただ、ちょっとネットリするのが気になりますが) 1500円は信じられない!HP:9- 香りが開かない分の(-)です。 ドン・メルチョーと言われたら、「そう!1999年も悪くないじゃん?」と納得してしまいそうです。 アルマヴィーヴァと言われたら、「香り、ちょっとモタっとしてるね、変じゃない?保存悪かった?」で済まされそうです。 ドムス・アウレアと言われたら、「え?!ドムスもこんなに洗練された香りになったの?チリの土の香りがしないねぇ・・・」 などとわかったようなことを言ってしまう事でしょう。(^^;) あとチョットすれば、素晴らしくまろやかに変身することでしょうから、ますますわかんなくなる?(^^;) 【追記】 http://plaza.rakuten.co.jp/toshinosuke/recommend/ で、何と!1180円でゲット出来ます! |
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フィンカ・フリッチマン・カベルネ・ソーヴィニヨン(2002) 2003/10/04 自宅にて 9/22にも開けたフィンカ・フリッチマン社の品種名シリーズ第2弾です。 フレッシュな果実味が「これでもか!」とばかりに楽しめる、スムーズで心地よいカベルネ。 樽香の少ない大樽で熟成しているとのことですが、頷けますね。 南米ワインに多い「土臭い」香りも気にならないのが○。 タンニンもさほど強烈ではないので、所謂「飲みやすいデイリーワイン」としては最高の一本と言えましょう。(^^) マルベック 同様、デイリーに飲めるHP:7+ やはりこちらもフレッシュさが身上です。 スポーツの後、氷を入れて「グビッ」なんて飲み方も良いかも。(^^;) |
Ch.ラフィット・ロスチャイルド 他5種(^^;) 2003/10/07 たまさかにて(4種) 今日は飲みました。(^^;) 柿本人麻呂の歌「たまさかに、我が見し人を、いかならむ、由をもちてか、また一目みむ」にもある「たまさか」とは、「偶然」の意、本当に偶然出会った人たち(計4人)との楽しい会食会でした。 Tさん、Cさん、Hさん(ハンドル名のイニシャルです)、今日は本当にありがとうございました。 さて、飲んだワインのご紹介を早速。(^^) 1本目:ヤルデン・シャルドネ(2000) イスラエル産のシャルドネです。 チャレンジ・インターナショナル・デュ・ヴァン銅賞受賞ワインだそうで、若いながらもナッツの香りがちゃんとして立派でした。 イカの塩辛は流石にマリアージュ×でしたが、たまさまの薄味和風料理ともちゃんとあいました。 HP:8 自宅でじっくり飲んだらもう少し点が悪いかもしれませんが、人と店が美味さをぐっと引き上げましたね。(^^;) 2本目:Ch.フォントニル(1999) 尊敬するミッシェル・ロランがフロンサックに自ら所有するシャトーです。 フロンサックでペトリュス を超えるべく精進しているワインで、エチケットにはミッシェル・ロランのサインが記されています。 1999年はとしのすけのお気に入りのビンテージでもありますが、今回のボトルはちょっと酸が立ちすぎかも? でも、上品な樽香と黒い果実の香り、メルロー由来の熟成香は健在でした。 HP:9 これメインでも良かったのですが・・・次があるので、9点止まりです。(^^;) 3本目:Ch.ラフィット・ロスチャイルド(2000) 泣く子も黙る2000年ラフィット、RP100点ワインです。 カベルネ・ソーヴィニヨン9割(あとメルロー)、収量のほんの36%しかグランヴァンにならなかった代物です。 ラフィット独特の鉛筆の芯のような香りは健在、 一瞬ミディアムボディ?と思わせるような軽さですが、強靱なタンニンと絶妙の甘み・酸味が長~く口中を支配し、「ただものではないなぁ・・・」と納得。 刺身とも合わせられるフィネスは流石の一言です。 HP:9+ 今回は座興として開けましたが、はっきり言って、これは今飲むべきではありません。 (現時点では、カリュアド やチリのル・ディス 、もっと言えばモンテス・アルファ との差はあまりありません) 10年後、20年後を楽しみにします。(^^;) 4本目:カナダのアイスワイン(^^;) うーん、不覚。 よっぱらって、銘柄も何も覚えてません。 カナダのアイスワインでした。 デザートとして頂きましたが・・・貴腐ワインのようなノーブルな味わいには脱帽でした。 HP:9 三角フラスコ状のボトルでしたが・・・なんだったんだろう、あれ? その後、河岸を変えて、スカラディにて(1種) ステッピング・ストーン・カベルネ・ソーヴィニョン(1998) スカラディーの隠れたベストセラー、ステッピング・ストーンは、ナパ・ヴァレーのプレミアム・カベルネ・ソーヴィニヨンの生産地であるハウエル・マウンテンに1991年設立されたワイナリー、コーナーストーン のセカンド・ワインです。 ファースト・リリースからWSで93点を獲得し、一躍カルトの称号を手に入れた知る人ぞ知るワイナリーであるコーナーストーン、としのすけは、ここスカラディでしかお目にかかった事がありません。 生産量年産たったの700ケースというのですから、さもありなん? お味は典型的とも言うべきナパ・カベ。 激重、果実味凝縮のフルボディーをタップリの樽香でメーキャップ、満腹のお腹にはこたえました。(^^;) HP:8+ お値段を考えると良い線です。 |
Ch.フォントニル(2000) 2003/10/09 自宅にて 過日、たまさかで飲んだフォントニルが旨かったので、今日は同じくCh.フォントニルの2000年を開けてみました。 メルローだから、きっと今飲んでも旨いだろうというのが理屈です。(^^;) 長い6センチはあろうかというコルクを抜くと、酸味の強い赤い果実をじっくり煮詰めたジャムのような・・・濃厚な果実香にいきなり驚かされます。 まだまだコルクへの染みつきは僅かなものですが、これはかなり濃そう。(^^;) 色も「カオール?」ってほどに黒に近い紫で、グラスの底が見えません。 フロンサックのメルローはタンニンを大量に含んでいるらしく、100%除べんをし、短時間高温発酵を行なうことでタンニンの量を調整しているとのことですが、短時間の発酵でこれだけの濃さとは・・・ 本当に果実味の豊かな濃いワインです。 例年のフォントニルは、新樽の華やかな香りでお化粧が施されているのですが、こいつは完全に樽が引っ込んでいますね。(^^;) タンニンがマイルドで優しい飲み口なのですが、アルコールが高いのか、ボディーが非常にしっかりしていて、最後に「チクっ」とやられます。 タップリのグリセリンで十分甘いはずなのに・・・今の段階では酸味が勝っているという驚愕すべき現象! 10年置いたらホントにペトリュスみたいな味になっちゃったりして?(^^;) まだまだ飲むには惜しいHP:8+ 本気で10年置いてみます! たぶん置くと思う・・・ 置くんじゃないかな・・・ ま、きっと途中で飲んじゃうでしょう。(^^;) |
タイユバン・サン・ジュリアン(1999) 2003/10/13 自宅にて タイユバン・サン・ジュリアンは、アパラシオン・サン・ジュリアン・コントローレでありながら、かのCh.ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド(ポイヤック)が創っているという・・・珍しいワインです。 (残念ながら、楽天では売ってない模様) 実は、Ch.ピション・ラランド、本体はポイヤック村なのですが、畑はサン・ジュリアン村との境界に近い場所(Ch.ラトゥールとレ・フォール・ド・ラトゥールの間)にあり、両村の境界になっている小さな川をまたいで、サンジュリアン村にも張り出している格好で、先にはサン・ジュリアンのCh.レオヴィル・ラスカーズ、Ch.レオヴィル・ポワフェレに続いているのです。 しかし、ボルドーの法律は厳しく、サン・ジュリアン村で取れたブドウで創ったワインはCh.ピション・ラランドを名乗れない! そこでCh.ピション・ラランドはこのブドウを用いて自家消費用のワインを造っていたらしいのですが、タイユバンのヴリナ氏がこのサン・ジュリアン産のピション・ラランドを買いつけ、タイユヴァンのセレクションとしたとのこと。 なかなかの「蘊蓄」つきのワインです。(笑) 肝心のお味ですが・・・ コルクは、上質の中庸の長さで、当然ピション・ラランドの刻印はありません。(^^;) チョコレートの様な香りを、若々しい酸味を伴った真っ赤な果実の香りが覆っています。 開栓直後の香りはあまり立ってきませんね。 色はピション・ラランドを彷彿とさせる深い黒紫色で底が見えない濃さなのですが、透明感と言うか、ツヤのある上品なものです。 アルコールのアタックもタンニンの角も少し残っていて、1999年とは言えやはりポイヤックの血統か・・・と思いきや、本家ピション・ラランド程のパンチ・力強さが無く、滑らかさ・上品さを連想する辺りサンジュリアン的・・・でも、サンジュリアンのあの「杉の木」の香りが弱いし・・・なんか不思議なワインです。(^^;) 青臭い茎の味も無く、そう言う意味では難なく今飲めます。 恐らくセパージュ、メルローを50%ぐらいまで高めて、スパイス用の他種ブドウをほとんど使っていないような、ほんと「短期自家消費用」のワインなのでしょう。 HP:8+ 十分にデキャントし、美味しい料理と共に味わってみたいです。 時間が経っても、香りはあまり開いて来ないのは、素質か早く開けすぎたのか? でも、レゼルヴ・ド・ラ・コンテス やベルナドット よりは美味しく飲めると思います。 |
ブラゾン・ディッサン(2000) 2003/10/16 自宅にて Ch.ディッサンのセカンド・ワインであるブラゾン・ディッサン、としのすけイチオシ・マルゴーとしてHPに定番掲載していますが、一夏を越した成長度チェックです。(^^) 長く上質なコルクを抜くと、ほのかに香るコーヒー&カカオ。 タバコのニュアンスを覆い隠す赤や黒の甘いベリー・・・スミレのような花の香り・・・ああ・・・陶酔・・・。(^^) 開栓直後から豊潤な香りを発散する澄んだ濃い赤紫の液体、グラスに注がれ、酸素との交歓を経ると、ますます香りのパワーを増幅し、黒い果実とスミレ、押しつけがましくない樽香、エスプレッソ、ナツメグ等々・・・凄いです。 2000年はボルドーの大当り年と言われていますが、このブラゾン・ディッサンに関して言えば、本当に「超当り」だと思います。 ネゴシアンのクルーズ家が所有する、17世紀初頭に建てられた、掘りに囲まれたCh.ディッサンは、ボルドー屈指の美しさと言われていますが、シャトーの外観に恥じない、極上の香り。(^^) マルゴー村の最上の区画であるなだらかな斜面に密植されたカベルネとメルローは、乏しい水に生死の淵を彷徨いながら、その房を完熟させていったのでしょう。(ウルウル) 味わいは・・・まさに「水」のような滑らかさ。 (この滑らかさは Ch.ジスクール並!) タンニンも既に十分な丸まりを見せていて、「シルキーという言葉はまさにこのワインの為にある」という勢いです。 「王の食卓と神の祭壇のために」とは、シャトー・ディッサンの門に書かれた言葉ですが、うーむ、さもありなむ・・・と思ってしまうほどの神々しさです。(大げさ?)(笑) やや甘み側にシフトしてはいるものの、適度な柔らかい酸と丸いタンニンが、ネットリとした甘みと良くバランスした典型的マルゴーテイスト。 以前、「例年のファースト並かも」とコメントしましたが、これは明らかに例年のファーストを超えています。 HP:9+を出そう!(レストランで飲んだなら楽に10点かな?) 前回飲んだのは06/25ですが、今の方が一層まろやかで、香りも立っています。 まさに、今が飲み頃かもしれません。 ここだけの話・・・1999のCh.マルゴーより味・香共に勝っているかもしれない・・・(^^;) 長男Ch.ディッサンの2000年 、もうちょっと買っとこうかなぁ・・・ |
Ch.ラグランジュ(1997) 2003/10/18 自宅にて 今日のワインは、マルゴーのCh.ディッサンにしようかとも思ったのですが・・・最近サンジュリアンが話のタネにもなったので、そのサンジュリアン村の日系?グランヴァン、Ch.ラグランジュとあいなりました。 1983年に日本のサントリーが資本注入、荒れていたこのシャトーを復活させ、以後素晴らしいワインを産出しています。 サンジュリアン村のワインは、レオヴィル 、ベイシュベル のある育ちの良い放蕩息子風?の味わいの川沿いの地域と、グリュオ・ラローズ 、ラグランジュといった、生真面目な田舎紳士風?の味わいの内陸地域に分けられますが、大きくは、 ・主体はカベルネソーヴィニョンの黒い果実・スパイス系の味 ・タンニンが少な目 ・メルローを思わせる乾燥フルーツの香りがある ・杉の香りが強く樽が効いている といったところが特徴かと思います。 さて、開栓。 97年ぐらいになると、コルクにもしっかり赤黒い色素が染みついています。 上質の長いコルクからは、酸味の効いた赤・黒の果実、少しの酒麹、甘いタバコの香りがします。 色はしっかり紫が残った黒紫色で、なかなか風格のある、辛うじて底の見える、透明で奇麗な色調。 テーブルに結ぶ焦点のルビー色がロマンチックです。 香りは、赤と黒の酸味のある果実(カシス)、ピーマン、スパイス、若干のカカオ等々、なかなか複雑な香りです。 サンジュリアンらしく、樽はよく効いています。 メルロー系の香りはこいつには意外に少ないですね。 ボディーは、アタックの優しいミディアム~フルで、タンニンはやはり少な目。 なかなかのまとまりですが、酸が強いのが玉に傷です。 時間と共に香りが開いてきて、甘い乾燥プラムの香りと新樽の木の香りが支配的になりますね。 もうちょっとしっかりして欲しいHP:8+ 舌や顎に絡まるような酸味が口中に残るのをもうちょっと何とかして欲しかったですね。 いつも、ラグランジュは「惜しい!」って気になるんですよね。 何ででしょう?やはり日本贔屓だからかなぁ?(^^;) |
Ch.ディッサン(2000) 2003/10/21 自宅にて 過日、弟分のブラゾン・ディッサン(2000) を「ベタ誉め」し、「ファーストを喰ってます」なんてほざいてしまった関係上・・・兄貴のCh.ディッサン(2000)をレポートすることに致しました。(^^;) (単にまた飲みたくなっただけとも言います) コルクは、スクリュープルでギリギリ抜ける長いもので、コーヒー、カカオ、タバコ、甘いベリー、イチゴ、スミレのニュアンスはブラゾンと殆ど同質ですが、一層強烈に豊かな香りを放ちます。 色は深い赤紫で辛うじてながらグラスの底が見える程の透明感に溢れ、う~ん、お上品。(^^) この崇高なまでの透明感を湛えた赤紫と複雑に交絡するマルゴーらしい香りの相乗効果は、本当に飲むものを虜にしますね。 味わいの基本は、「今の時点では」ブラゾンと同じです。 甘く黒い果実、ちょっぴりのイチゴジャム、スミレ、適度な新旧の樽香(例年より新樽の香りが心なしか強いようにも思えます)、エスプレッソ・コーヒー、ナツメグ等々です。 ブラゾンとの差といいますと、Ch.ディッサンの方が ・濃くて、 ・スパイシーさ、茎臭さ、コーヒー香が強く、 ・よりタニック というところでしょうか。 例年であれば、新しいビンテージでもタンニンの柔らかい極まろの味わいで「美味しい!」と思って飲めるCh.ディッサンですが、2000年は「もうちょっと寝かせた方が良いのでは?」と思わせられます。 としのすけが春頃初めてこのCh.ディッサン(2000)を飲んだ時も「香りはマルゴーちっく、だけど、濃い!硬い!まろくない!」=RP先生高得点=長熟?と思ったものですが、約半年経過した今もその評価はあまり変わりませんね。 HP:9 まだ硬くて、まろくないのですが・・・香りだけでも9点の価値あり! やっぱマルゴー。(^^) ただ、今なら、やはりブラゾンの方が素直に美味しく飲めます。(笑) |
レ・ロゾー(2000) 2003/10/24 自宅にて 今週の株には驚かされました。(T_T) 売り買いしてないので実質損が出たわけではないのですが、今までが順調だっただけに、心理的に損した気分になります。(^^;) ま、暫く塩に漬かっていてもらうことにしましょう。(笑) という訳で、ちょっと倹約気分のとしのすけの今日のワインは、2003/05/12に酷評した「レ・ロゾー(2000)」です。 レ・ロゾーとは、「葦」の意だそうで、エチケットの絵がクリスチャン・ムエックス氏ご夫妻の邸宅の表札に使われています。 ご夫妻曰く、『我が家のワインです。』との事。(^^;) 「サンテミリオンのワインで、手頃な価格のワインを」という輸入元の依頼に応えて、クリスチャン・ムエックス氏が造ったという、メルローとカベルネ・フランの混醸ワインです。 短く、少し瓶に吸い込まれたあまり上質とは言えないコルクは、かなり表面にワインが回っていて気密状態はイマイチの様相。 それでも、香りは「若木の箱に入ったイチゴフレーヴァーのミルクチョコ」のような心地よいものでなかなかグッドです。 グラスに注ぐと、色は濃くネットリしていて、透明感はさほどありません。 立ち上る香りは、まだアルコールのアタックが残り、ほんの僅かですが濡れたコンクリートのような香り(安物のワインに多い)も感じられます。 それらをやり過ごすと、弱々しいイチゴやチェリーといった赤系の果実、刺激感のあるスパイス、調和していない樽の香りがたってきます。 ただ、前回同様、時間が経過すると香りも力を増し、アンバランスだった味わいもまとまってきます。 うーん、でもやっぱり今回も高得点はあげられないHP:7 濃く、フルに近いボディーなのですが、ひと夏越しても味がまとまらず、タンニンが弱く、フィニッシュも短いし、何よりコルクがボロいので・・・恐らく熟成には耐えられないでしょう。 ペトリュス のオーナーが造るお手頃価格のワインということで、話の種に飲んで頂くのが宜しいかとおもいます。(^^;) |
ベリンジャー・ストーンセラーズ・カベルネソービニヨン(2000) 2003/10/27 自宅にて 今日のワインはカリフォルニアの老舗、ベリンジャーが、創立100周年を記念してリリースしたデイリーライン、ストーンセラーズです。 既に何度も紹介しているので耳タコ? としのすけのワインハウスの1000円以下常時お勧めワインでもあります。 コルクも短く、ビンもほとんど上げ底ではありませんので、熟成は意図しておらず、すぐに楽しむべきワインですが、なかなかしっかりしたボディーと弱いながらも黒い果実、スパイス、カカオと様々な香りが楽しめ、価格以上の満足を与えてくれます。 奥さま曰く「水みたい・・・。」 これ、翻訳しますと、「タンニンがまろやか、甘味・酸味のバランスは良好、香りは強くない、マズくはないがこれと言って突出した特長はなし」という意味です。(^^) としのすけとしては、安価なワインに多い「埃っぽいコンクリート舗装の道路に水をかけた時のような香り」(←わかります?この香り、ソムリエさんは何て表現するのでしょう?)が超弱い(無いわけではない)だけでも、かなり評価します。 安定したHP:7+ フルボディー・まろやかなタンニン・甘みのある味わい・上質なカベルネの香りの楽しめるデイリーワインです。 ただ、香りの奥底に僅かにチリの土の香りが潜んでいて、「もしかしてブドウを輸入している?或いは輸入ジュース(またはワイン)を混ぜている?」なんて思ったりもしています。(^^;) |
ラ・フルール・ド・ブアール(1999)
2003/10/29 自宅にて 今日のワインは4ヶ月ぶりのラ・フルール・ド・ブアール(1999)です。 ユベール・ド・ブアール氏ラランド・ド・ポムロールで創る「シンデレラ」を狙ったワインで、セパージュがル・パンとほぼ同じということ、以前の日記でご案内したとおりです。 4ヶ月間の成長ぶりはいかに?(^^;) ヴァランドローやヴィルジニチックなシルバーのキャップシールを剥がし、長めで上質のコルクを抜くと、しっかり濃赤紫に染まっています。 コルクのお尻をクンクン嗅ぐと、メルローリッチだけあって新鮮なイチゴや杏のジャムのような若々しいフルーツとブルーベリーやカシスのような黒系の香りが樽の香りと渾然一体となって心地よいハーモニー。 期待感大です。 が・・・グラスに注ぐと・・・まだ閉じている・・・ コルクのお尻のような香りはなかなかたってきません。(^^;) しかし、時間をかけると徐々に開いてきます。 果実の香りに混じって、甘いカカオ・コーヒー・花(スミレ系?)、バタ-!?等々・・・素晴らしい!(^^) 色はあくまでも濃く、こりゃ結構オリでてるぞモード。 従って当然のフルボディーなのですが、味わいは若干アルコールのアタックを感じるのと、例の青臭い感じがあります。 絵に描いたような若い・上質のメルローなのでしょうか?(ちょっと前までは、これが上質!と信じて疑っていなかったのですが、最近ちょっと自信なし) ただ、特筆すべき点が3つ (その1)超絶に長いフィニッシュ:舌と顎にからみつくような心地よいタンニンと酸 (その2)適度な熟成香:不快でない程度に極ほのかな厩の香りです。(^^;) (その3)ポムロル?サンテミリオン?:フルーツケーキを基本とするのは当然として、スパイシーな部分はポムロル系」、でもほのかな厩の香りはサンテミリオン系で・・・要するに一杯で2杯分楽しめる? 余裕のHP:9 これで香りが開いてきて、アルコールのアタックが消えて、青臭さが熟成香に変わって、透明感を湛える色になってきたら・・・(ワクワク) |
Ch.ラフィット・ロスチャイルド(1997)
2003/10/31 自宅にて 最近低迷している運気(株?)を変えるつもりで、ちょっと贅沢してCh.ラフィット・ロスチャイルド(1997)を自宅で開けちゃいました。(^^) (1997というのが、ちょっとケチ臭いですが・・・) トップシャトーにしては短めの5センチコルクは超上質で、キッチリと目が詰まっており、重ささえ感じます。 お尻の部分にはしっかりとした黒紫色がしみついていますが、そんじょそこらのワインと違うのは、下部1ミリくらいまで染みついているものの、他の部分は全く無傷ということ。 5年で1ミリ浸食されるとすると、5センチ浸食されるまでには250年かかる計算! まさかそんなはずもありませんが、ラフィットが50年100年と持ちこたえる由縁はこんなところにもありそうです。 色は、当然ながら深遠な黒紫色を湛える高貴なまでの透明感!(ス・テ・キ) 香りはと言いますと、メルローを感じさせるような果実味を残しながら、しっかりした黒い果実、チョコレート、コーヒー、甘いタバコ等々、複雑なグランヴァンの香りが感じられますが、まだまだ閉じている印象です。 半年ほど前に1997のラフィットを飲んだときも感じたのですが、最近の1997年はとしのすけにとってのラフィットのキーノートである「鉛筆の芯を削った時の香り」が殆どしません。 今回は自宅なので、わざわざ オノロジーのボルドー を出してきて(普段飲みの時は実は規格のテイスティンググラスで飲んでいることを告白します ^^;)注意深く「クンクン」してみたのですが、やっぱり「鉛筆の芯を削った時の香り」は極小です。 味わいは、上品な甘みは残しているのですが、いかんせん酸味が勝っており、ブラインドで飲んだら「サンテフテフ?」みたいに言っちゃいそうです。(^^;) (半年前より、一層強く酸を感じます) いろいろ解ったような事は書きましたが・・・ やっぱ、ラフィットは美味しいワ~。(^^) タンニンの角も丸まってきており、熟成香の芽も萌えてきており・・・(^^) 畏敬を込めてHP:9+ ラフィットのラフィットたる由縁の筆頭である「鉛筆の芯」を感じられないのが残念です。が、高貴な成分を体に取り込み、「私の体の”一部”はラフィットで出来ているのだ」と言うことを自覚することで、「些細なことで腹を立てたり一喜一憂したりするような愚かしいことはしない人間になるぞ!」という決意を喚起でき、少しは気分転換になりました。(^^;) 最後に一言、1997年、去年までなら美味しく飲めましたが、今は少し成長の準備段階に入っている様子です。お持ちの方は開栓は今暫くお待ちになった方が宜しいかと・・・(データはn=2ですが) P.S. 9時~11時で放映された「さんたまみー」という番組、見られた方はいらっしゃいますか?。 さんまさんがリクエストした「本場のコナコーヒーが飲みたい」で出てきた ドトールの観光農園「マウカメドウズ」 ロケ、実はとしのすけが訪問した数日後の出来事です。 そういう訳で、当家の植樹した「コーヒーの木」の数本隣がさんまさんのコーヒーの木と相成ったという訳です。(^^) 家族でTVを見ながら「あ、これあそこじゃん!」「夕日見るんだったらコハラコーストに行かなきゃ~ね~」等々、大いに盛り上がれました。 あ~、ハワイ行きて~。 |
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