としのすけのワインハウス

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3400ベクレルの牛肉は食べられるの?



ここで私たちが分かり難いのが、Bq(ベクレル)やGy(グレイ)、Sv(シーベルト)といった単位です。
Bq(ベクレル)は「放射能の量」
Gy(グレイ)は「放射線の強さ」
Sv(シーベルト)は「放射線の人体への影響の強さ」
と覚えましょう。

同じ量(Bq:ベクレル)の放射能が存在しても、それから受ける放射線の強さは条件によって異なってきます。
放射能の種類や距離、間にある遮蔽物の効果などで人体に与える影響に密接に関係する「放射線の強さ」は様々に変わるからです。
そのため、吸収線量(どの程度物質に放射線が吸収されるのか)を計って「強さ」と考えたのがGy(グレイ)です。
具体的には、物質1 kgあたり1J(ジュール)のエネルギー吸収があったということを表します。
また、吸収線量が同じでも、人体に与える影響の大きさは放射線の種類により変わるので、吸収線量に線質係数(放射線の種類による影響の大きさの係数)をかけた線量当量(どの程度人体に影響があるか)という量を使って影響の強さを表したのがSv(シーベルト)です。
ちなみに、線質係数は、
α線:20
中性子線:10
X線,β線,γ線:1
で、α線や中性子線が非常に害が大きいことがわかりますね。

さて、3400Bqが牛肉で計測されました。
それはどういう意味があることなのでしょうか?

中部大学の武田邦彦先生のブログに、Bq(ベクレル)からSv(シーベルト)への簡易の換算式が掲載されています。
それは、
ミリシーベルト/年=ベクレル×体内に入る量×0.0073
この式を使って意味を考えてみます。

あなたが、1日平均100gの牛肉を食べるとします。
すると、
ミリシーベルト/年=3400Bq(ベクレル)×0.1Kg(体内に入る量)×0.0073=2.482(ミリシーベルト/年)
となり、牛肉だけで、国際放射線防護委員会の線量限度勧告(1990年勧告)で定められた一般公衆の線量限度:1年間で1ミリシーベルトを軽く超えてしまうのです。
これでは、無視する訳にはいきませんね。

また、牛肉で放射能が検出されたということは、牛乳にも入っている可能性が当然考えられます。
牛乳はカルシウムが豊富なだけに、セシウム等のカルシウムに置き換わる放射能が入り込みやすいとも考えられます。
チェルノブイリの時にも、原発からかなり離れた地域の牛乳が汚染され、小児甲状腺ガンが発生したということですが、牛肉や牛乳といった普通の食材にも、かなり気を遣う必要が出てきたようです。

国際放射線防護委員会の線量限度勧告(1990年勧告)で定められた放射線業務従事者の線量限度は1年間で20ミリシーベルトですので、成人であれば、このレベルまではまあ許容できるし、むしろ「タダで放射線治療を受けている」と思えば前向きかつ楽観的に生きられるというものですが、それはあくまでも「成人」の話で、細胞分裂の盛んな胎児、乳幼児に対しては、たとえ低線量であっても、被爆は可能な限り避けるべきだととしのすけは考えます。
従って、乳幼児はもちろん、未成人に対しては、福島や関東近隣の食材には注意した方が良いと思います。

大事なポイント(というか、結論)を繰り返します。
・乳幼児はもちろん、未成人に対しては、福島や関東近隣の食材には注意した方が良い。つまり食べない方が良い。
・成人に対しては、普通の量であれば食べてもたぶん大丈夫。

あくまでもとしのすけの独断と偏見による意見です。
参考にしていただければ幸いです。



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