三人寄れば文殊の知恵

三人寄れば文殊の知恵

魔球を見たい!



先日面白いニュースが入ってきました。

~~~~~以下引用~~~~~

女子高生ナックルボーラー吉田がプロ指名!

来年4月に開幕する関西独立リーグのドラフト会議が16日、
大阪市内で行われ、吉田えり投手(16=川崎北2年)が
神戸に7位で指名された。今月下旬に仮契約を交わす予定で、
男子プロと一緒にプレーする史上初の女子プロ野球選手が
誕生する。年明けには神戸に移住し、転校も検討。
サイドスローから繰り出す水原勇気ばりの「魔球ナックル」が
野球界の常識を覆す。

スポニチ 2008年11月17日

~~~~~以上引用~~~~~

女子プロ野球選手誕生か?ということで一般のマスコミにも
取り上げられ、私も映像で同選手を見ましたが、
ちょっと騒ぎすぎという気もしないでもありません。

ナックルとは、100キロに満たない球速ながら、
左右にスライドしながら打者の手元で落ちるという球です。

ほとんど無回転で投げられることから、ボールの僅かな凹凸に
が受ける抵抗によって、このような微妙な変化をすると
いわれます。

天候・風向き・湿度などに左右され、投げる投手すらも、
どう変化するか分からない、鋭く変化した場合には
キャッチャーすら捕れないといいます。

まさに魔球と呼ぶにふさわしいでしょう。

柳沢きみおの「男の自画像」は、一度引退した
元プロ野球選手がこのナックルをマスターして
球界に復帰する話です。魔球ナックルというのは
一般的に思われている話かもしれません。

記事にも登場した「水原勇気」は野球漫画の巨匠
水島新司の「野球狂の詩」に登場する
女子プロ野球選手です。

左のアンダースローという珍しい投法ということもあって
プロ野球にドラフト指名されるのですが、さすがに
それだけでは(確かオープン戦で)めった打ちに会います。

そこで、ドリームボールという魔球をひっさげて、
一打者限定というクローザーを務めます。

これはあくまで漫画の中での話と思われていたのですが、
独立リーグとはいえ、四国九州ILとプロ二軍の戦績から
しても結構レベルが高いので、女子選手が登場するのは
驚きです。

しかも、ドリームボールに劣らぬ魔球ナックルを
ひっさげているということで注目されるのは
当然かも知れません。

ところで、メジャーでは40歳を過ぎて20勝を上げ、
通算300勝したフィルニークロなど、この球を
得意とする選手もいます。

しかし、日本では何故か、この魔球をウイニングショット
とするピッチャーが現れません。

1、日本人の爪は柔らかくナックル向きではない。
2、ナックルは球速が遅く盗塁などに弱い特徴が
あるので、モーション盗みに強い日本の野球では不利。

一般的にはこう言われていますが、本当の理由は
安定したナックル(本当は安定しないナックルですが)を
毎回投げることが難しいからではないでしょうか?

ナックルが変化しなかったら、ただのスローボール。
速球投手がたまに投げるのなら、それでも打者の意表を
ついて打てないでしょうが、ナックルを主に投げる
ピッチャーでは打たれて当たり前です。
なかなか、使いにくいでしょう。

しかし、プロ野球はお客さんあってのものです。
勝利を目指すのは当然のことですが、見に来る人が
いなければ経営は成り立ちません。

吉田えり投手は人よせパンダのように思われていますが、
本当に魔球を投げられるのでしょうか?
あえて「野球狂の詩」のように一打者限定でも
かまいません。魔球を見たいものです。

最終更新日 2008年11月21日

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