三人寄れば文殊の知恵

三人寄れば文殊の知恵

子供の頃


子供の頃、よくスキーに行きました。

列車で1時間ぐらいの所から、
スキーを担いで背中にはスキー靴・手袋・ゴーグル
などを背負い山の中腹にあるスキー場を目指して歩きます。

バスもありましたが有料です。

バス代がもったいないので、歩いていたんですが、
大人でも結構歩いている人がいましたので、
特別ではなかったと思います。

スキー場についてもゲレンデの脇をスキーを担いで、
上がります。

リフトはありましたが、お金がないのでほとんど乗りません。

しかし、当時はリフトに乗らないで担いで上がる人は少なくなく、
ゲレンデの脇には、スキー靴の足跡がたくさんついていました。

スキー板を担いで上がってはすべる繰り返しです。

2時過ぎになると、道具をしまって、
再び山を約一時間歩いて下りました。

当時のリフト券は一日券(一日何度でも乗れる)
というのがありませんでした。

11回券が最高です。

そのリフト券を、スキー2~3回に分けて使う。
(すなわち、一回のスキーで三回ぐらいしか、
リフトに乗りません。)

最高の贅沢はシーズン終了を見越して、
余ったリフト券を全部思い切って使う!

ところが、当時は雪を降らせる降雪機などありません。

ですから、

「来週がシーズン最後のスキーだ」

とリフト券を残しておくと、
雨が降ってスキー場が閉鎖になったことも(泣)
(自然雪は解けやすいのです)

ほとんどスキーで滑りに行っているというよりも
スキーを担ぎに行っているようですが(苦笑)

約十年のブランクを経て、スキーを再びはじめたのが
15年ぐらい前!

ビックリしたのは、スキーがうまい人が増えたこと!

当然かも知れません。

一日券が一般的になり、滑走数が飛躍的に増えたのです。
一日の滑走距離は以前の数倍にもなるでしょう

さらにリフトが高速に!

私のたまに行っていたスキー場には、
当時日本最大級の長さのリフトがありました。

ところが一人乗りでゆっくり進む当時のリフトでは、
寒い時は耐え難い苦痛が
「早う着け~」
と絶叫したことも(汗)

当時は寒かったら、長いリフトには乗れません。

当然のように私は

「一日券なんだから、たくさん滑らないと損!」

ということで、食事の時間も惜しんで
滑って滑って滑りまくりましたが・・・

意外に友人などは、ロッジでくつろいでいる時間が長く
滑っているほう時間のほうが少ない(苦笑)

私は大人になりリフトの一日券を買う金銭的余裕が
できましたが、それでもせこく、帰り際には
リフト券売り場の前で、リフト券を買おうとする人に
一日券のお古を売るという裏技を行なっていました(笑)

10年ほど前、件のスキー場に列車で行きました。

駅前からは無料の送迎バスが運行しています。

運転手さんに

「歩いて登る人はいないんですが?」

と聞いたところ、

「もう歩いて登る道がありませんよ」

あれから10年。

何で子供の頃はあんなに面白かったのだろう。
そんなことを考えてしまいました。

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