例えば相思相愛のカップルがいるとします。普通の言い方だと、 He loves her.(彼は彼女を愛している) これで別に何の問題もない訳 ですが、女性としては彼女の立場で考えたりしたいわけで、 She is loved by him.(彼女は彼に愛されている) と表現する事ができます。つまり受動態が分かれば、違う立場でモノ を言う事ができるのです。これは英語の特徴的な表現ですので、この 際にしっかり覚えておきましょう。
仕組み自体は簡単です。上記の場合だと、 He (S) loves (V) her (O). のSVOの文の、彼女に焦点を当てたい ので、目的語の her を前に持ってきて主語にします。そして動詞を「~ される」の形、つまり「be動詞+過去分詞」の形に変えるわけです。 最後に「~によって」という能動態の時の主語を「by+目的格」の形で 入れただけです。どんな書き換えも、上記やりかたが原点となります。 目的語Oは人でも物でもOKです。 それでは、どんな人の立場でも、どんな物の立場でも表現できるよう に練習していきましょう。
まず、優しい彼からリングをもらった場合 He gave me a ring. を考え て見ましょう。これは「私」の立場から見ると、 I was given a ring [by him]. となり、指輪からすると、A ring was given me [by him].となります。 この元の文は第4文型であり、2つの目的語があるから、2通り書ける わけです。2つの目的語があって初めて2通りの受身の文が可能になりま す。 そこで質問です。以下の文は何が間違っているでしょうか。
A) I was stolen my money. (私はお金を盗まれた) B) I was blown off my hat. (私は帽子を飛ばされた)
動詞が、ask とか give, tell, show, teach など2つ目的語がある時だけ、 受身の文にした後も、もうひとつの目的語が残って後ろにつくことができる わけです。つまり、 I was given nothing.(○) (私は何も与えられなかった) I was asked a question.(○) (私は質問をされた)
というような文が可能になるのです。 日本語で考えて、「私は盗まれた」がI was stolen、「お金を」がmy money と組み立ててはいけません。 そもそも steal は目的語を2つとれる動詞で はないのです。従って、stolen の後に勝手に目的語らしきものをつけてしま ってはいけないのです。blowも同様で目的語を2つ取る事はできない動詞 です。 また盗まれる事によって実際に移動したのは、「お金」であって、自分自 身が盗まれた(誘拐された)のではないですね。帽子を飛ばされることによ って実際に動いたのは「帽子」であって、自分が飛ばされた訳ではないです ね。こういうケースは、自分は「・・・された状態」になっているだけであって、 英語では have で表現します。 つまり正しい英語では、実際に移動した「お金」の立場になれば、 My money was stolen. となり、お金を取られた私が主語になれば、 I had my money stolen. となります。 ここは、間違いやすい人が多いポイントです。 まず、第一にバーンと頭に入れなければならないのが、受身動詞の後に 気軽に目的語をおいてはいけないということです。 I was struck my head. (私は頭を殴られた) I was introduced a lovely girl.(私は可愛い女の子を紹介された) なんていうのは、みんな×です。何となく受身らしい「Be動詞+過去分詞」 を使っているものの、根本が違うのです。正しくは、 I was struck on the head. I was introduced to a lovely girl. となります。 この on や to が付けられるか、付けられないかが上級かどうかの別れ道 です。