NY帰り、はみだし社員の英語お勉強日記

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話法の転換 その2


でしたでしょうか?「そんなのとっくに学校で習ったよ」という方のために
それでは少し実践的にしていきたいと思います。
 以下の問題も同様に、単なる「話法の変換」の問題です。しかも日常
生活にごく普通にでてくるシチュエーションです。

 実践例題:話法を変えてください。
 Last night I saw her in this room, and then she said to me,
"Will you come here again tomorrow afternoon ? "

 「昨夜私はこの部屋で彼女に会った。その時彼女は私に向かって、
『あなたはもう一度明日の午後、ここへ来ませんか』と言った。とありま
すね。こういうのが、いわゆる型どおりではなくて本当に理解しているか
どうかの出題です。これも全く間違えずにサーッと書くことができたなら、
よーくわかっている、といって良いと思います。
 機械式やパズル式の場合、

Last night I saw her in this room, and then she asked me if
I would come there (×) again the next afternoon (×)

 なんていう回答が出てくる場合がありますが、これではいけません。
here は there に変える、と機械式に置き換えるのはよく分かっていな
い人の場合です。まず情景をイメージします。一体彼はどこにいるので
しょうか?綺麗な部屋か、汚い部屋か分かりませんが(笑)、おそらく
「同じ」部屋ですね。「この部屋」(in this room)で言ったのですから、場
所は変わっていないのです。「ここ」でいったのなら、「ここ」のまま、そこ
での there に変えてはいけないのが1つ目のポイントです。
 次に「昨日の晩」から見て「明日の午後」というのは、勿論「今日の午後」
ですね。そういうと話法の変換の時は急に today's afternoon と書く人が
いますが、普通は皆 this afternoon と書きますよね。また ask ・・・if ~
を使うと、~するかどうか、を聞く感じですので、Will you ~ で頼んでい
る場合には、 ask ・・・ to ~( ・・・に~してくださいと頼む)の方がベスト
です。従って正解は、

Last night I saw her in this room, and then she asked me to come
here again this afternoon.

となります。ポイントは機械的な言葉の置き換えではなく、内容が正しく
伝わるように説明し直す、ことです。
 皆さん、バッチリだったでしょうか?これらは別に捻った問題ではなく、
普通にアメリカ人と会話する場合に出てくる一例のようなものです。
 この変換が出来ないと、「で、デートはどうするの?」「昨日彼が『明日
の○○時に、△△で待ち合わせしたい』と言ってきたの」、などという会
話ができない訳です。
 それでは、疑問文や命令文の場合も確認しておきましょう。

 例題:以下の文の話法を変えてください
 1. He said to Mary, "Did you sleep well last night ? "
2. He said to me, " What are you doing now ?"
3. I said to him, " Don't do that again."

1.は「彼はメアリーに言った。『昨晩良く眠った?』」という疑問文で、
What, Where, Who などの疑問詞がない(YesかNo で答える場合)
には if (~かどうか)を使います。そして『』内が過去形ですから、
He asked Mary if she had slept well the night before.(○)
 となります。
 2.のように疑問詞がある場合には疑問詞がそのまま生かされます
が、間接話法では、間接疑問文になるので、「疑問詞+S+V」の語
順になるのがポイントです。また、その時は 今(now )だったかもしれ
ませんが、後日伝えているのですから、その時( then )となるのも忘れ
てはいけません。時制の一致や、副詞を適当な言い方に変える必要
があるのは、疑問文も平叙文も全く同じです。従って、
 He asked me what I was doing then.(○)
 となりますね。
 最後の3.は命令文なのですが、一般的には to 不定詞を伴って、
tell ・・・ to ~(・・・に~するように言う)という形に書き換えます。この
形の否定後は不定詞の直前に置きますので、お間違えなく。従って、
 I told him not to do that again. (○)
 と書き換えられれば合格です。
 ただし、何度も言うように書き換えは単に言葉を取り替えるパズルでは
なく、内容が第三者に正しく伝わるように言い換えることが一番のポイ
ントですので、tell 以外の動詞が使われる場合もあります。
たとえば、
The doctor said to the patient, " You had better take a rest."
 とあれば、
 The doctor advised the patient to take a rest.
 (医者は休養を取りなさいと忠告した)
と、advise ・・・ to ~(・・・に~するのが良いと忠告する)を使った方が良
いですし、 order ・・・to ~(・・・に~しろと命令する)とした方が良い場合
もあります。
 要はどの動詞を使うと最もよく意味が伝わるかであって、絶対の決まり
があるわけではありません。「話法の転換」は言葉の入れ替えパズルで
はなく、ある事実を別の視点から伝える、という気持ちを大事にしましょう。

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