『アルゼンチンババア』


最愛の妻が死んだ日、その死を看取ることなく
父親は行方不明になりました。
それから半年後、父は町外れに住む風変わりな女性
『アルゼンチンババア』の屋敷にいることがわかります。
娘のみつこは勇気を奮って父親を取り戻しに向かうのですが・・
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原作は2002年に発表された、よしもとばななの小説。
世界30数ヵ国で翻訳されているとか。

人間の生と死を描いているけれど
なんだか、ふうわり・のほほーんとした不思議な作品でした。

映像が凄くキレイで癒されます。
アルゼンチンババアこと‘ユリ’が住む異国情緒漂う屋敷。
なんだか物凄く臭いという設定
(最後までどんな匂いかわからんかった
しかも皆、訪問1回目は「くさっ」とリアクションするのに
2回目以降は案外平気そうだし・・・
ババアに関してはずっと風呂にはいってない匂い??
と、勝手に思ってました)なんですが
映像では匂いしないしね。メルヘン風の家に見れました。

今回は鈴木京香さんが50才の厚化粧ババアに扮していますが
なんのなんの、不気味どころか非常に美しかったです。
これは誤算?なのかな?
まぁ、風変わりなババアといえども多少は
女性の色っぽさを兼ね備えておかないと
お父さんがああはならないもんね~。

はっきりいうと、見た目が変なだけで
なんか思ってたより(以上に?)普通な人でした、
アルゼンチンババアって。

妻の死を受け入れられず、娘を捨ててとんずらしちゃう
ダメダメパパに役所広司さんはハマってました
堀北真希ちゃんのみつこも、作り込みすぎずナチュラルだったのが
好感持てました

作品自体は・・日常ドラマなのかなぁ、ファンタジーなのかなぁ。
ちょっと難しいですね。その間くらいって感じで。
映像はのどか~で、音楽はラテン系っていうのが
逆に調和とれてて心地よかったっす

ストーリーにずっぽり入り込めるかというと
そこは観た人によって分かれそう
おいらは正直、雰囲気だけを楽しんだって感じかな
細かいこというと登場人物達の心の動きが早すぎて(唐突すぎて?)
ついていけなかったり、普通の感覚では共感しにくい
シチュエーションや人間関係が出てくるので。

ただ、この作品が語っている
誰にでもいつかは訪れる家族の死を
どうやって乗り越えていくのか・・
その時をしっかり受け止める心構えを教えてくれたような。

毎日を楽しく過ごせるのは家族や友達、
かけがえのない人達に囲まれているから。
自分を理解してくれる人が一人でもいる幸せ。
そんな普段ならすっかり忘れていることを
改めてこの作品に気付かされました。





Last updated 2007.03.30 08:13:54

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