『手紙』


こういう世界がある。
今までは考えたこともありませんでした。

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直貴の兄は弟の学費欲しさに盗みを働き、
そこで誤って人を殺してしまったため
服役中でした。
大学進学を諦め、工場で働く直貴の夢は
お笑い芸人になること・・
ですが、毎月刑務所から届く兄からの手紙が
彼を現実に引き戻すのでした。
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言わずと知れた、東野圭吾さんのロングセラー小説を
映画化したもの。

おいら原作は読んでないのですが、
大きく違う点もあるようで・・
(直貴の夢が原作では歌手だったり。
じゃあ、あの映画のラストとは全然違う訳ね)

ただ、“テーマが重い”というのは共通しているでしょう。

自分の身近で起こったことのない題材なので
どうとらえて、どう考えたらいいのか
はっきり答えの出しにくいテーマなのです。
犯罪の被害者にも加害者にもなったことのない人間が
この物語を評価することに無理があるのかもしれません。

もちろん『犯罪は何があっても絶対犯すな』
最終的にはこれに尽きますが。

罪を犯した人間は、刑務所で服役したら
「はい、終わり」ではなく
その後も被害者や自分の家族の想いを背負って
生きて行くことが償いなのでしょうね。
それには決して終わりはありません。

この映画では“犯罪の加害者を身内から出した人”が主人公です。
「自分がしたことじゃない」にしても
“血の繋がり”はどうやったって絶つことは出来ません。

劇中、彼はず~っと差別を受け続けます。
ちょっとイイ感じに物事が動き始めても
またそれが跡形もなく崩されるくらい
とことんに。

後半に登場する家電会社の会長の言葉が強烈です。

『差別はね、当然なんだよ』

この第一声は衝撃でした。

その後に続く言葉もすべて聞くと、意図はなんとなく
わかるような気もするのですが。

罪を犯すって、本当にとんでもないことです。
被害者の息子の最後の決断にもグッときました。
前に進むために、ああしたんですよね。


そして、大ラス。

主人公の夢が“お笑い芸人”。
これが効いてきます。
「笑い」と「涙」の対比。

涙脆い方は(おいらも;)
ココが一番の泣きタイミングでしょう。

兄役の玉鉄(玉山鉄二)がやりました!
泣かされました~

小田和正も反則だけど~(ToT)
あの曲で泣くなっていう方が~です。
(しかし、なぜライブVer.だったんだろう?
マイク吹きまくりだったしっ
ちょっと気がそがれた;)

それと最後にもう一つ。
ここまで真面目に語っておいてすみませんm(_ _)m

沢尻エリカの関西弁は必要だったのでしょうか?
彼女の役どころが、各地を転々としてる設定だとしても
なぜに関西弁?

気の毒なことに、そのせいで
伸び伸び演技出来なかったようにも見えちゃいます。

とくに重要でないなら、標準語で良かったのでは・・。

実は、一番の謎。です。

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