1942年、米ニューヨーク市生まれ。マンハッタンのリトルイタリー地区で育ち、その体験がのちの監督作に少なからぬ影響を与えることになった。66年にニューヨーク大学映画学科で修士号を取得。在学中は『The Big Shave』(67)などの短編映画を製作し、数多くの賞に輝いた。『ドアをノックするのは誰?』(68・未)で初の長編作品を監督し、ドキュメンタリー映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』(70)で助監督と編集を兼任。73年に放った『ミーン・ストリート』が批評家から絶賛され、翌年には監督として初のドキュメンタリー作品『Italitanamerican』(74)を発表した。その後、『タクシードライバー』(76)で76年度カンヌ映画祭のグランプリを受賞。『ニューヨーク・ニューヨーク』(77)、『ラスト・ワルツ』(78)を経て、『レイジング・ブル』(80)で米アカデミー賞2部門に輝く。長年温めてきた渾身の近作『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)ではゴールデングローブ賞の最優秀監督賞をはじめ、主要な映画賞を総なめにした。 監督以外にも、ニューヨークのトライベッカ映画祭の共同主催者として、また、映画作品の保存を目的とした映画財団の代表として活躍。こうした功績が評価され、これまでに各国の名誉賞や勲章が贈られている。95年度ヴェネチア映画祭の金獅子賞、97年度全米映画協会の生涯功労賞ほか、98年にリンカーン・センター映画協会より第25回功労賞、00年にイタリア功労勲章、05年にフランス文化省よりレジオンドヌール勲章が授与された。