悪性リンパ腫になっちゃった!!!

悪性リンパ腫になっちゃった!!!

再発



 移植の先生の予約時間まで余裕があったので、病棟に顔を出しに行った。同時期に移植をして退院がどちらが早いか競い合っていたライバルから、めずらしくメールが来て再発して入院しましたとあったので顔を見ようと思っての事だった。顔見知りの看護婦さんとしばし挨拶をかわして、「彼は何号室」と尋ねました。「調子が悪くなっちゃって」と言葉を濁すので、「面会謝絶なんだ」と聞くと、「別の所に…」と言うのでそれ以上は聞けませんでした。ICUにでも行ったのだろうか?よほどの重篤な状態でも、病棟で何とかするのでとても心配だ。

 彼は割と順調に退院して自宅で療養していた。昨年の晩秋には、6ヶ月たって働き出したと言って見舞いに来てくれていたのに。彼は退院して1年たって再発したという事だが、それだけでは詳細がつかめずとても気になる。私達は2年後に生き残っている確率は25%もあると言っていただけに「いやー大変でしたよ」とおどけた笑顔で言ってくれると信じている。

 予約時間から割りと待たずに診察室に呼ばれた。なんかいろいろ言ってくれたが覚えていない。「再発ですから」「再発です」「再発なので… 」となんか再発という言葉しか耳に残らなかったので、メモをとっておかなければと取り始めた。結局今日中に採血とCTスキャンをすぐに取りに行くことになって連絡を入れてもらう。その後どうするのか考えさせてくれとの事だった。

 採血の結果とCTスキャンを診てのどの腫瘍が予想より大きかったそうで、放射線をあてる事になった。今日は無理なので明日放射線科の先生と相談して治療のスケジュールを決める事になった。結局先生は面談票もかかずに治療方針を口頭で伝えてきた。
1)免疫抑制剤をやめる
ドナーの免疫を抑えていたのだがGVHDをわざと出してガン細胞を攻撃してもらう
2)ドナーからのリンパ球輸注
追加でリンパ球を足してガン細胞を攻撃してもらう
3)治療が一通り済んだ状態で、全身への転移を調べておく。

 最後に「これが最善の方法だと思います」と言ってくれたので信じる事にした。自分でも同じシナリオを考えていたので。

 タバコやお酒をがぶ飲みしていた頃は、まだ若いし人並み外れた体力で、どうみてもガンから遠い存在に思われていた。まわりもそうだし、自分もそう思っていた。「タバコを止めるくらいなら肺ガンで死んでも本望だ」と言っていた。まったくそのとおりになってみると、麻薬で麻痺しているはずなのに末期の痛みを知り、抗がん剤や移植後のGVHDで苦しい思いをしたら、なんて自分は罰当たりなんだと反省しました。

 前回も治療の前には、いい休養になって、あれもしてこれもしてと考えていたけど、治療が進むと本人は思考能力が麻痺しているので、本人はしっかりしていると思っていたけど、いまから考えると何もせずに時間が流れていっていたと思う。 
 今回は最初の体力のあるうちは、通院でやるそうなので出来るだけ現状を落とさずにがんばりたい。

2004年7月8日

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