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追憶


あたしを助けようとしてくれとった。
あたしが縛り付けた人間は
あたしを守ろうとしてくれた。
あたしが必要とした人間は
あたしの傍におってくれた。
あたしが愛した人間は
あたしを愛してくれた。

理不尽なあたしの要求を全部呑んでくれたあんたに
あの頃あたしは寄りかかりすぎとったよな。
あんたがあたしの傍におってくれる、
それ以外の全てどーでも良かった。
あん頃、あたし以上にあんたの方が辛かったやろ?
逃げ場所がないあんたの方がしんどかったやろ。
だんだん出会った頃と違う顔になってくあんたに
気付いとったけど聞かんかったのは
ただ純粋なあんたより、少し影のあるあんたの方が
魅力的で、あたし以外の何も目に入らんなったあんたの方が
あたしにとっては都合が良かったから。
夢も、笑顔も、勉強も、友達も失くしたあんたの方が
あたしにとっては都合が良かった。
あたしの言葉が絶対であたしの気持ちが絶対で
あたしの笑顔が絶対。それ以外の何も見てほしくなかった。
あんたがそんなふうになったんはあたしのせい。
・・・もーええか。考えられん。なんかわからんゃ。

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