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「香港人のアイデンティティー」

「香港人のアイデンティティー」

「香港人」というのは、香港出身の人達である。返還されてから、殖民地時代の結末で、香港は孤児のような状況にあったが、そののかわりに現在はやっと、中国の一部と認められている。そのともに、100年もかけて、「香港人」は正式に真正真銘の「中国人」という身分に戻った。しかし、返還を契機にしても、香港に住んでいる人々の「香港人」というアイデンティティーは「中国人」に完全にかわりうるのだろうか。なお、資本主義や物質主義などの思想の中で育った現在の若者には、経済の以外に、「香港人」か「中国人」かというアイデンティティーについての問題にも関心を持っているだろうか。そこで、本稿では、香港人のアイデンティティー危機について検討するために、まず歴史背景および「香港人」というレッテルのできた原因をたどり、次に、返還されて以来行われた民族意識調査の結果を取り上げ、「香港人」の認めるアイデンティティーについて分析しながら、若者世代の身分への無関心を明らかにしてみる。最後に、「香港人」とする筆者の感想を述べたいと思う。

歴史を見ると、アヘン戦争(1840-42)でイギリスの殖民地になってから、根無し草のようになってしまった香港はまだ華人コミュニティである。しかし、ずっとイギリス政府から与えた殖民思想で昔から重視された中国の伝統的な文化が衝撃された。ゆえに、早期の香港人は長期間アイデンティティーに迷ったままで「中国人」と認めることを恐れてしまったと考えられる。良い地方文化の基もなく、「本土意識(1) 」の基礎を作るのは非常に困難であった。それに、第二次世界大戦および国共内戦が発生し、数多くの難民の流入とともに、資金や技術なども香港に入ってきた。戦争中、民族意識が非常に高まった時期もあったが、内戦を逃れて来た難民は地元の人達と同じで、生計を立てることにしか関心を持っていなかった。この時期から「香港為家」(香港をうちにする)こういう本土意識が出てきて、民族意識まで越えてしまった。

1967年、内地の「文化大革命」の影響で左派集団が香港で「反英運動」が起こした。それで、香港人は殖民地政府に基本の権利を求めるべきだということがわかってきた。残念ながら、その運動は暴動に発展し、香港人が香港の安定を壊した左派を恨んで、「中国人」というマクロの本土意識をさらに拒否してしまった。この事件で、政府は市民に帰属意識を持たせれば香港がよく管理できるということが分かってきて、「青年節」(青年祭)や「香港節」(香港祭)などの活動を行い始めた。香港人の帰属意識が強まる一方、香港の経済も上向きになりつつあり、香港人が活発化していた経済に優越感を持ち、「香港是我家」(香港は我がうちである)という概念がまた強化された。したがって、「香港人」というアイデンティティはみんなの心に深く根ざすことになった。1989年、「六四事件」での香港人には中国政府の手段が受け入れ難く、返還で「中国人」になってしまうということを恐れ、移民の風潮が始まった。返還する前に、約6割(2)の香港人は「香港人」および「中国の香港人」というアイデンティティを認めたそうである。

だが、返還後も、「香港人」はまだ「香港人」のままずっと居られていくのか。「香港大学民意研究計画」の行った「市民の身分の認めさ(自己認識)」の調査結果(3)によると、「香港人」と認めた人達はこの五年間に35.9%から28.9%へと7%の落ち込みが見られる一方、「中国人」と認めたのは18%から32.5%へと大幅に上昇し、2002年に初めて「香港人」と認めた割合を越えた。今(4)では、「香港人」および「中国の香港人」と認めた比率は50.9%とまだ過半数になっているが、「中国人」および「香港の中国人」と答えたのは47.5%に及び、前者との差が縮まっていることがわかる。

しかし、まだ本土意識が高まった殖民地時代に育った現在の若者には、自分が「香港人」だという考えを簡単に変えることは難しいのではないかと思う。「香港突破機構」の行った調査結果によると、2001年に学生622名の中で8割以上は自分が「中国人」だと思ってなく、9割は「国慶」(建国記念日)が普通の祝日だと考え、民族のアイデンティティに関心を持ってないのは2割にも達した。一年後、「香港学友社」がまた同じような調査を行った。中学生4300名の中で、自分が「香港人」だと考えたのは6割を占めている。それに、約7割の学生は「国慶」に対して喜ぶ心を持っていながらも、その7割の中で、半数は「国慶」が意味を持ってないと考えたそうである。いずれの調査を見ても、一般的には若者が祖国への感情をあまり持っていないことが示唆される。

筆者も地元の香港人であり、自分が「香港人」か「中国人」かこういうアイデンティティ問題に迷ったこともある。血の繋がりで民族の面では「中国人」に間違いないが、日常生活には、資本主義をはじめ、言葉や通貨やパスポートや司法などのすべては中国内地のと違い、やはり自分が「香港人」だというコミュニティなりのアイデンティティを認めがちになる。

返還後、小学校で北京語課程の施行など祖国意識を高める制度が施行されながら、毎日何百人もの「新移民」が(内地から香港に移民した人達)入って来続けている。時間が流れ、いつか殖民地時代を体験した「香港人」達が全部死んだ時、香港の新たな世代みんなが「中国人」だという時代がやっと来るかもしれない。興味深いのは、アイデンティティと景気の関係という点である。1998年のアジア金融危機が発生した時、「中国人」だと考えた人達の割合は急に下がった(5)が、その後、中国がWTO(World Trade Organization)に入り、中国の経済がますます成長することと共に、「中国人」だと考える人達の割合はまた増えてきた(6)。このような人達は、本当に純粋の祖国への帰属意識を持っているだろうか。例え、そういう経済的な「不純」な理由によるものなら、香港市民の祖国への忠誠は内地の人達にどう思われるのだろうか。これが今後に残された課題である。

参考文献:

丁 継レン, 本土意識浅談:http://www.hkytsa.org/art/17.htm
大紀元 http://www.epochtimes.com/b5/2/9/30/n219496.htm
曽 齢儀 台湾へのアイデンティティにいずれも欠かせない知識と感情http://www.wufi.org.tw/jpn/souleigi041802.htm
張 広龍 http://www.new7.com.tw/weekly/old/536/article061.html
政治修理(立占) http://home.pchome.com.tw/good/snews1965/polit/polit_07/polit_0109.htm
香港大学民意(立占)http://hkupop.hku.hk/popexpress/ethnic/index.html

1.「本土意識」とは、一種の価値意識の形成過程である。人は郷土の環境や歴史、人情を認識することで、自然と土地への愛情を育んでいくものだ。それが更に発展して生じてくる運命共同体としての連帯感が、すなわちアイデンティティの根源と言えよう。(曽 齢儀)

2.これは香港大學民意研究計劃の行った「(香港の)市民の身分の認めさ」の調査結果(1997年8月)である。http://hkupop.hku.hk/popexpress/ethnic/eidentity/poll/datatables1.html

3.テーブルはhttp://hkupop.hku.hk/popexpress/ethnic/eidentity/halfyr/datatables1.htmlにある。

4.2002年9月

5.1998年12月:「香港人」だと答えたのは40.7%、「中国人」だと答えたのは17.2%。

6.2002年9月:「香港人」だと答えたのは28.9%、「中国人」だと答えたのは32.5%。

先生からのコメント:

とてもよく考えて書かれており、さらに統計資料を提示したことで説得力が出ました。構成もよく、わかりやすいです。導入部分はとくに上手です。語句や表現で、直されたところをよく勉強してください。これからも自信をもって、頑張ってください。



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