スクービー・ドゥー


 1969年にはじめてTVに登場して以来、なんと22年間にわたって番組が継続。アメリカでは現在でも毎週200万人の視聴者がリピート放送にチャンネルを合わせているという、驚異の大人気アニメーション『スクービー・ドゥー』。米史上における最良最強のカートゥーン工房「ハンナ=バーベラ・プロダクションズ」によって生みだされたこのシリーズ、体重70キロ、肩までの高さ85センチ、後脚で立ったときの身長180センチの超大型犬グレート・デーンのスクービーが、大親友のシャギーら「ミステリー社(Mystery Inc.)」の面々とともに怪奇事件を解決していくというもの。そんなところから「全米で最も長く続いたTVミステリー・シリーズ」と称されることもしばしばである。
 『スクービー・ドゥー』の人気が30年以上の長きにわたって衰えないのはそれだけじゃない。シリーズ誕生当時の流行であった、ヒッピー・カルチャーやサイケデリック・ムーヴメントを色濃く反映する「ミステリー社」のクルーたちのファンキーでポップなファッション・センスは、今もさまざまな世代の若者たちに影響を与えつづけている。さらにアメリカン・カートゥーンならではのぶっ飛んだギャグ、奇想天外な冒険、頭脳を刺激するミステリーのそれぞれの要素が混然となった独特の面白さは、子供から大人までの幅広い年齢層を病みつきにさせるだけの面白さがいっぱい詰まっているのだ。
 それだけに今回の実写版は、まさに世界中のスクービー・ファンにとって待ちに待ったもの。それを証明するように、2002年6月14日の全米公開では、同日公開の『ウインドトーカーズ』や『ボーン・アイデンティティー』らサマーシーズンの並み居る強豪を押さえ、週末3日間の興行収入が5642万ドルという記録破りの成績で第一位を獲得。驚異のスマッシュヒットとなったのも記憶に新しい。
 みんなに親しまれたオリジナル・アニメのテイストは愛情をもって残しながらも、作品のスケール感はこれでもかとばかりにアップ。カートゥーンでしかあり得ないキャラクターであるスクービーは、最先端のCGIを駆使して、本物の犬らしく見えると同時にオリジナルに忠実であるという離れ業を達成。実写の俳優たちとのユニークな共演を果たし、今までありそうでなかった新しい3D-CGIアニメの領域を開拓している。また今回は、1979年のTVシリーズから加わって根強いファンをもつスクービーの甥っ子、スクラッピーも登場。ちっちゃいカラダで元気いっぱいに愛嬌を振りまくが、想像を絶するトンデモない展開が用意されているのでお楽しみに。
 また「ミステリー社」のクルーも、これ以上望めないほどのナイス・キャスティング。スクービーの親友シャギーに若手個性派ナンバー1を邁進する『スクリーム』のマシュー・リラード。聡明なメガネっ娘ヴェルマには演技派コメディエンヌとして頭角を現しつつあるリンダ・カーデリーニ。そしてなにより、ハンサムなリーダー格フレッドと快活でおしゃれなダフを、実生活でも婚約中のいまハリウッドで最も熱いカップル、フレディ・プリンズJr.とサラ・ミシェル・ゲラーが仲良く演じているのが話題だ。さらにクルーをミステリーへと導く「スプーキー・アイランド」のオーナー役で、「ミスター・ビーン」ことイギリスの名コメディアン、ローワン.アトキンソンも参加している。
 もうひとつ、オリジナル版の持つ大きな特徴は、ハンナ=バーベラ・カートゥーンならではのポップで軽快な色彩と、ゴシック・ホラー的な重厚な雰囲気を併せ持つところ。『スリーピー・ホロウ』などティム・バートン関連作を多数手がけてきた美術のビル・ボエズと、『アメリカン・パイ』などの学園コメディでティーンの世界を扱ってきた衣装のリーサ・エバンズ、そして撮影のデイビッド・エグビーが、そのユニークさを最大限に再現しているのも見物だ。
 '90年代にトロマ社のカルト映画を多く手がけたジェイムズ・ガンの脚本を映像化したのは、かつてロバート・アルトマンの下で実写版『ポパイ』を編集したこともあるラジャ・ゴズネル。監督に転じてからはドリュー・バリモア主演『25年目のキス』で青春の魅惑を絶妙に描き、マーティン・ローレンスの『ビッグ・ママズ・ハウス』でにぎやかな笑いを誘ったコメディ映画の期待株だ。オリジナルのファンを自認するゴズネルの、歯切れよい演出にも注目していただきたい。


STORY

 不気味な満月が夜空に浮かぶ、ある夜の玩具工場。そこには宙を舞う<月の幽霊>と死闘を演じる、4人と1匹の姿があった! 彼らこそアメリカじゅうに名声と迷声を轟かす、フレッド、ダフネ、ヴェルマ、シャギー、そしてスクービーの<ミステリー社>の面々。大騒ぎの末、見事<幽霊>のトリックを解き明かした彼らだったが、些細なことから仲間割れ! なんと長年のチームワークを解消してしまうとは……。
 それから2年。スクービーとシャギーは<ミステリー社>のシンボル「ミステリー・マシン」を事務所代わりにノンビリと私立探偵を続けていた。ある日、テーマパーク経営者のモンダヴェリアス氏から一通の手紙が届く。「“スプーキー・アイランド”へご招待します」。報酬は1万ドル!…だけどふたりは「食べ放題」の言葉につられて、島へと向かうために空港へ。そこで彼らが出会ったのは、なんとかつての仲間たち! でもみんなどこかよそよそしい。当のシャギーも、大好物の「スクービー・スナック」が縁となってキュートな女の子メアリー・ジェインと機内で意気投合、もうすっかりデレデレ。

 スプーキー・アイランドに着いた彼らには、いきなりミステリーが待っていた。モンダヴェリアス氏が語りはじめる「招待の理由」……それは島に遊びにきた若者たちが魂を抜かれたように変貌してしまう、という奇妙な現象を調査するためだった。その夜<ミステリー社>の面々は、テーマパーク建設で島が汚されたと訴えるヴードゥー教の儀式に出くわす。事件は彼らの<呪い>によるものか? 洗脳教団の陰謀か? それともモンダヴェリアス氏の狂言か???
 次の夜、怪しさ漂う謎の古城「スプーキー・キャッスル」へと足を踏み入れた<ミステリー社>の面々。次々と襲いかかる罠また罠をかいくぐり、ひょんなことから手に入れたのは、古代文字がびっしり刻まれた小さな黄金のピラミッド<デーモン・ライタス>。ところがそれが眠っていたクリーチャーを召喚する忌わしい装置だったとは! 緑の息を吐きながらスクービーを狙う古代の怪物たち! プロレスラーのように屈強な男がダフネを襲う! そして地下洞窟の青い泉でシャギーが見たものとは…?
 おいおい、なんだかやたらと壮大な、地球の存続に関わるミステリーにハマりこんじゃったようだ。しかも彼らが狙っているのはなんとスクービーらしいって、こりゃ一体どういうこと?! 今こそ<ミステリー社>の頭脳と力を結集するときがやって来た。このトンデモない謎にどう立ち向かうんだ、4人と1匹っ!!

CAST

フレッド:フレディ・プリンズJr.
ダフネ:サラ・ミシェル・ゲラー
シャギー:マシュー・リラード
ヴェルマ:リンダ・カーデリーニ
モンダヴェリアス:ローワン・アトキンソン
メアリー・ジェイン:アイラ・フィッシャー
魔術師:ミゲル・A・ンーネイスJr.
ヌゴー・タウナ:スティヴン・グリーブズ
シュガー・レイ:スタン・フレイジャー、DJホミサイド、マーフィー・ケージス、マーク・マッグラス、ロドニー・シェパード
スクービー(声):ニール・ファニング
スクラッビー(声):スコット・イニス、J・P・マヌー


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