ウタオドリ日誌

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<甘酢あんかけ生姜もち・その十一>



生姜の言いようは尤もだ。
祟りなんだと判ってもらえねば、
作戦の根本が意味なしになる。

「いや、高いんだそれ」

さすが仙界のハイテク品。
恐らく仙界まで行けばそこまででもないのだろうが、
問屋が大量に介在する事になるため、
買うと本当に高価なのだ。

仙界への世界門が遠いこともあるが、
仙界は許可証がなくては出入りできない世界でもある。

四世界と呼ばれる、ハイクラスな世界の一つで
住民の平均的な生活水準だけであれば、
あらゆる世界のなかでもトップクラスとされている。
アイテム生産の質も量も、他の追随を許さない世界。
それが仙界である。

商品輸出量は多いのに
専門のバイヤーを介さねば、アイテムを入手する事は困難なのだ。
…もちろん何とかして仙界に入ることが叶えば、
安価に商品を購入できるのだろうが…。

「そこまでの時間はないしなあ」

だって、仙界にツテなどないのだ。

「じゃーさあ、自作してみるかー?」

通販カタログを捲っていた生姜が、本当に何気なく言った。



(つづく)

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