まだ、比較的早い時間帯の最上階のバーラウンジ。 バーテンダーはグラスをピカピカに磨き上げ、ウェイターは蝶ネクタイのチェックに余念がない。 陽が沈み、あたりの景色が群青色に染まり、イルミネーションがひときわ美しく見える時間帯。 まだ、お客はまばらだけど、その日のファーストステージが始まった。 外は雨らしい・・・窓枠についた雨雫で景色が滲んで見える。 MANHATTAN IN THE RAIN
今、歌手はジョビンのRETRATO EM BRANCO E PRETOを唄いだした。 いい唄だ。 もう一杯ギムレットをお替りしよう。
NORMA WINSTONE/MANHATTAN IN THE RAIN(ENOCD) NORMA WINSTONE(VO)STEVE GRAY(P,SYNTH) CHRIS LAURENCE(B)TONY COE(TS,CL) 1997年3月録音
さすがベテランらしい味を発揮していて、硬軟使い分けた柔軟なプレイに終始。曲の芯どころを捕らえた経験と風格からかもし出されるジャズ度に聞き惚れるばかり。 バラードでは、甘すぎないセンチメンタリズムを、アップテンポではスリルを。 メンバーはEDDIE HENDERSON(TP,FLH) LAURENT DE WILDE(P)IRA COLEMAN(B)LEWIS NASH(DS) EVERYTIME WE SAY GOODBYE,OLD DEVIL MOON,GOODBYE,EL GAUCHO,FLEURETTE AFRICAINE,ARMAGGEDON,FOR ALL WE KNOW,YOU`VE CHANGED 全部で8曲収録されている。
マンハッタンの秋の景観をとらえたジャケット写真も悪くない。
昨日グルーヴィン本店でカーリー・サイモン「TORCH」を買う。\1200だった。深津純子「CATCH THE RAIBOW」こちらは、\790。
東京出張の折新宿のタワーかHMVかその辺で買ったもので、バーゲンのコーナーで発見。値段も安かったから買ったのだと推測される。その頃CECILIA SMITHなんて名前知らなかったし、バックにロニ-・プラキシコの名前があるのと、曲がFALL,COME SUNDAY,BLUE IN GREEN,などジャズオリジナルとNIGHT AND DAY,TENDERLY,HERE`S THAT RAINY DAYなどスタンダードをカルテットで演っているので、悪くはないだろうと買い上げたのだろう。 これが、正解、良かったのである。 むろんミルト・ジャクソンやボビー・ハッチャ-ソンなんかと比べたらまだまだ食い足りない点もある。 彼らのプレイはまさにワンアンドオンリー、個性のかたまりである。そしてその独自のスタイルで何十年と演奏してきて、ある意味 スタイルが確立されすぎて悪く言えばマンネリ、手垢にまみれた演奏になる危険性もはらんでいる。 セシリアというと、このアルバムはファースト作で圧倒的な個性がない反面、曲を隅々まで把握して丁寧に演奏していると言えよう。 カルテットのメンバー全員が一致団結してチームプレイに徹しているといった感じ。 もちろん、ソロプレイでは各人見せ場をつくっている。 ただ、圧倒されるプレイではないのだが、それが逆に爽快感、さわやかさを生んでいて曲の本質が聴き取れる。 BROWNSTONEレーベルにあと3枚リーダー盤があり、3361BLACK から香取良彦との共演盤がでている。 今9曲目のオリジナル「MEDITATION FOR A SPACE FLIGHT」がかかっている。 ラテンタッチのスペーシーな良曲。 作曲もなかなかやるじゃないか。 ここ最近リーダー盤のリリースが途絶えているのだが、こういうアーティストこそ、日本のレコード会社が契約してもいいのでは? ピアノトリオのCDばかりだしてる場合でもないと思うのだが・・・
内容は特別変わった事をやっているのではない、普通のジャズ。 老練のマルコ・ディ・マルコのメロディアスなピアノがリードするオーソドックスなメインストリームジャズ。 メンバーは MARCO DI MARCO(P)ADAM KOLKER(TS,SS)HARVIE SWARTZ(B) RON VINCENT(DS)MEMO ACEVEDO(PER) 1998年11月9,10日 NY SYSTEM TWO RECORDING STUDIOSで録音 ジャケットの後に写っているのはツインタワーだろうか? マンハッタンの紅葉する木々の前で佇むマルコ。 ここにマルコ・ディ・マルコのオータム・イン・ニューヨークが完成した。 SUMMER NIGHT,COME RAIN OR COME SHINE,JUST FRIENDSなどのスタンダードとTURNAROUND,SOLAR,VERY EARLYなどジャズオリジナルをバランスよく配合し自身のオリジナルを数曲加えるといった構成。 マルコのオリジナル作が聴き物。 4曲とも良曲だが、個人的には一曲目の「QUANDO」が一押し! ラテンフレイバーのきいたサンバタッチの名曲。 3曲目の「MR.BILL」もサウダ-ジ感覚溢れる美しいメロディー。 4曲目は題名通り詩的なバラード作。