今から4年前の夏、「サニーサイド・レコード」から手に入れたドイツのORGNIC MUSICからリリースされたハードバップ作品。 リーダーのJOHN MARSHALLの名前は以前ジェシー・デイビスを迎えたMONS盤を持っていて馴染みがあり、それが結構良かったのでこの作品も買う気になったのだ。 メンバー全員がハードバップを愛しているのが分かる演奏。 愛があるから、そこに喜びがある。演奏するのが楽しくて楽しくて仕方ないといった雰囲気に溢れている。そういう演奏だから音にまやかしがなくて説得力があるのだ。 リーダーJOHN MARSHALLは中音域がぶ厚く音に張りのある典型的なハードバップタイプのトランペッターだと思う。セコセコしていなくて大きく歌うことのできる職人気質のプレイヤーとみた。テナーのFERDINAND POVELとの相性もよく楽曲が活きるフロントを形成している。ピアノのTARDO HAMMERはこの当時はまだ知る人ぞ知る存在だったとはずだけど、才能の片鱗は充分に見受けられる滋味深いプレイを披露している。選曲も凝っていてビリー・ストレイホーンの珍しいバラード「BALLAD FOR VERY SAD AND VERY TIRED LOTUSEATERS」なんてマニアックな曲を取り上げていたりする。TADD DAMERON3曲、GILLESPIE1曲、DORHAM1曲に「SO IN LOVE」や「SWEET AND LOVELY」などスタンダードを数曲あわせた構成。 マニアも初心者も一緒になって楽しめる現代ハードバップの秀作だと思う。 メンバーはJOHN MARSHALL(TP,FLH)FERDINAND POVEL(TS)TARDO HAMMER(P)JOHN LDSBY(B)DOUG SIDES(DS) 録音は2000年8月2,3,4日