JAN LUNDGREN(ヤン・ラングレン)は1998年に一度NYでアルバムを残しているのだけど、8年の歳月を経て、このピアニストがさらに成長を続けている事が感じられる作品が登場したと思う。 NYでの以前のアルバムとベースは同じくピーター・ワシントン、ドラムはビリー・ドラモンドからケニー・ワシントン(ジャズレコードコレクターでもある。)のワシントンズに変わっている。
ケニーのことを先に書いてしまったけど、ラングレンもピアニストとして本当に円熟の極みに達してきているのではないかな? 「EAST OF THE SUN」でのエレガンス、「ニューヨークの秋」での叙情性,「STABLEMATES」でのグルーブ感、「THE GYPSY」「STRAIGHT STREET」「CHEROKEE」みんないい!
レア本掲載のピアニスト、JACK BROWNLOWの1996年作。 「Suddenly It's Bruno」に人気が集中しがちですが、こちらもそれに劣らず良いのですねぇ。 味わい深さは、変わりません。 実は、この作品昨年入手以来、聴くたびに愛着度が高まり、今では最もよく聴くピアノトリオの1枚になっています。 ブラウンロウの着ているシャツに注目してほしい。 こういうボールドストライプのシャツを粋にカジュアルに着こなすのって難しいのですけど、 さりげなく着こなしていてカッコいい、カッコいい、お洒落でダンディーなのが伺えますね。 こんな感じではなかなか決まらないもんですよ、普通。 演奏も同じなのであります。 一聴、さりげない感じでさらっと弾きこなしているようなのだけど、1曲1曲が実に味わい深く、華があるんです。 でも、それをあからさまには決して表現しない、実に壺をはまった大人のプレイなのです。 夕暮れ時にまだルームライトをつけずに、チェリーブランデーでも舐めつつ、一人ゆっくりと鑑賞にひたりたい、そんなピアノトリオですね、これは。 全曲いいです、捨て曲なし。 1. Dark Dance 2. For Evan's Sake 3. I Didn't Know What Time It Was 4. Seascape 5. All Of You 6. Jim-nopodie 7. Nobody Else But Me 8. On A Turquoise Cloud 9. I Wish I Knew 10. Summer Night 11. I Hear A Rhapsody 12. Goodbye 個人的には2と6のオリジナルが最もお気に入りです。
綺麗な色とりどりの花のジャケットが印象的な、カナダのピアニスト、BILL KINGの2003年トリオ作品。 持っているだけでピアノトリオファンなら幸せ気分が味わえそうなくらい素晴らしいトリオ作品です。 裏ジャケの野原一面に咲き誇るタンポポのイエローを見ていると心が和みます。 音楽以外のことが先行してしまいましたが、もちろん演奏もグッドであります。 夢見心地のピアノソロによる「春の如く」からトリオ演奏による「夜も昼も」へ流れていくつながりのよさ。 このトリオのピアニスト、ビル・キングはピアノトリオの美味しいところを本当にわきまえた演奏をしていると思います。 ピーターソンのダイナミクス、ケリーのファンキー節、ガーランドやジャマルのリラクゼーション、エバンスの叙情性をテンポによってうまく使い分けたプロフェッショナルな仕事ぶり。 そして何よりトリオ3人のメンバーが一番演奏を楽しんでいる雰囲気がでていていいですねぇ。 アーチー・アレインのサクサク、シュワシュワとブラシ主体のドラミングもきびきびした好感のもてるプレイで○。 耳馴染みの曲をトリオ3人がうまく料理した知らずにおくにはもったいないカナダのピアノトリオだと思います。 1. It Might As Well Be Spring 2. Night and Day 3. Raincheck 4. Mack The Knife 5. How Long Has This Been Going On? 6. Johnny Come Lately 7. There’s No Greater Love 8. I’ll Be Around 5:35 9 . You’re Blasé 10. Broadway 11. Solitude 12. Your Place Or Mine 13. Speak Low メンバーはBill King(P)Artie Roth (B)Archie Alleyne(DS) 2003年作品