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・・・・・ぐぅぅ~~~・・・・・・
どちらのとも分からない腹の虫が、
大きな声で苦情を言ってきた・・・
僕たち二人は思わず吹き出してしまい、
その場に仰向けに寝転んでしまった。
「・・・あは・・・っ・・・・色気も何もあったもんじゃない・・・」
「・・・あはは・・・・ほんと、食い気の方が優先なんて・・・・
・・・あ~おっかしい・・・お腹の皮がよじれちゃう!・・・ 」
そう言いながら起き上がった彼女は
ピクニックバスケットから色々と取り出した。
「これが、クラブハウスサンドで、これがローストビーフサンド、
こっちが、コールスローサラダで、これが野菜サンド!
飲み物はコーヒーのホットだけど、
トシくん、どれ食べる?」
そう言いながら彼女はお手拭とひざ掛けクロスをよこした、
ブランケットの上に座りなおして僕は
「じゃぁ、ロースロビーフサンド!」と頼むと
コーヒーと一緒にキャンディの様に包まれた バゲットが出てきた。
バゲット全体の八分の一位の寸法だろうか、
たっぷりの葉物野菜とトマトに薄く切ったローストビーフが挟まってて
とても食べ応えのある美味しい一品だった。
「雪乃さん、またレパートリー増やした?」
「・・・ん?!・・・まあねぇ・・・」
彼女も同じものを食べながら「味、どおかしら?」と聞いてきて
僕は口に頬張りながら「おいひいぃ」と答えた。
彼女は「でひょ!?」と嬉しそうに微笑んで、
次のサンドウィッチはどれにするか聞いてきて
僕は全種類乗せて欲しいと皿を出した。
彼女は驚いていたが嬉しそうに「はい」と言って
皿にキレイに盛り付けて、差し出してくれた。
「こんなに喜んで貰えるなんて、作った甲斐があったわぁ~!嬉しい!!」
そう言う彼女は本当に嬉しそうで、
その笑顔を見てるだけで僕も嬉しくなってしまった。
・・・本当に人を好きになると言う事は、
好きになったその人の感情を共有する事が出来るんだ・・・
簡単な事なのかも知れないけれど、
僕にははじめての感覚で、とても心の底が暖かく
幸せで満たされてゆくように感じた・・・。。
僕たちは満点の星の下、色々な事を話た、
そして、東の空が白み始めた頃、
僕の車で来た道をまた引き返した。。
まるで獣道の様で、不思議な感じがしたが、
来たときの半分くらいの時間で帰り着けたように思われた。
ホテルの駐車場で車を降りるとき彼女は
「いよいよ今夜ね!」と楽しそうに話した。
「あっ!ああ!そうだね!
君との事が楽しくて忘れてたよ!」
「ん~、危ない危ない!!これを聞き逃したら後は無いのよぉ~。
・・・多分・・・」
「・・・だよね・・・。・・・何時にする?」
「また、乗せてってもらって良いかしら?」
「うん、かまわないよ!」
「じゃあ、5時にロビーで良い?」
「・・ん、5時ね、了解!」
手をつないで正面玄関まで来ると彼女は僕の手から
ピクニックバスケットを受け取って
「おやすみなさい」と再び僕の頬にキスをして
するりと走って行った。
僕の後ろにいるベルボーイがじっとこちらを見てて目が合った・・・。
・・・照れるけれど、・・・なんか・・・
・・・嬉しいような、くすぐったい気持ちが心を占めていて
それを味わいながら、部屋に戻った。
そして、部屋に戻ってようやく
彼女にスカーフを渡すのを忘れた事に気付き
急いで彼女の後を追いかけたけれど、
霧が深くなって、先に進めず、ホテルに戻って来てしまった。
この季節、この辺りでは毎日のように朝霧は濃いのだろうか・・・
・・・この霧が、二人を隔てる壁に様に感じて腹立たしかった・・・
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