「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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おばはんの体育な日々
第24回山口100萩往還マラニック250km(12)
第24回 山口100萩往還マラニック大会
<日時> 平成24年5月2・3・4日(月・火・水)雨・曇りのち雨・雨のち晴れ
コース図
地図上の数字と地名はチェックポイント。
昨年より、コースが少し変更になってチェックポイントが増え、距離が251kmに増えた(これに気がついたのは走り終わって数日経ってからでした)。
<結果> ゴールタイム 41時間21分27秒
マラニック大会ゆえ、順位はありません。
昨年この萩往還マラニック250kmの部に参加し、最後まで思いのほか脚が動いて、幸いなことに完踏できた。
今年も完踏、そして、タイムを少し縮められたら幸いだ。
スタート地点の山口へは新幹線で、昨年同様無泊三日の強行軍だ。
※ 自宅出発からスタートまで
2日はカレンダーは黒字だけど休業し、自宅を早くない朝に出て、新幹線で一路山口へ。
GWの真っ只中ではあるが、今年も自由席はよく空いていた。
山口着はちょうどお昼ごろ、朝からの雨はだいたい止んでいた。
山口駅から受付会場まで歩く途中商店街に入り、すぐに目に付いたお店で昼食を摂った。
鶏の唐揚げ定食780円。生卵・山芋・納豆のうちどれかを選んで付けられると言うので、最後まで粘れるように山芋をチョイス、ご飯は中を、カーボローディングと思って頑張って完食した。
選手受付は公園の中の「松籟亭」。
瑠璃光寺門前のおみやげ物屋さんの離れの女子更衣室に重い荷物を置かせていただき、必要物のみ持ってセミナーならびに説明会会場の教育会館へ。途中のスーパーでスタート前の補給食を調達した。
教育会館でたくさんのお知り合いに会えた。
さくら道を走ったばかりのダブルさん、淡路島一周をご一緒したよしだ~さん、天和さん、アッキーさん。
午後3時から説明会。
説明会場に、山口県のゆるキャラ「ちょるる」が出張って来てくれてた(写真は失念しました)。
Aコース10回完踏の表彰があり、すごい人がまた数名増えている。
説明会で聞いたこと。
今回変更になったコースと、増設されたチェックポイントの確認。土地勘がないのでまるでピンとこない(あっても方向音痴ゆえ、どうせこないだろうけど)。
距離の短くなるような故意のコースアウトは絶対しないこと。
配布の点滅ライトは必ず前後に付けること。
真っ暗な山道を走るので、夜間走行は単独走を避けるように。等々。
更衣室に戻り更衣。
外はまた雨が降っていた。この雨は夜半には止み、明日は曇り、あさっては晴れ、という予報だ。
スタート時の装束…下はCW-Xのロングタイツ(レボリューション)とショートパンツ、上はナイキの長袖シャツに半袖Tシャツの重ね着。足元はCW-Xの5本指ソックス、シューズはニューバランスのウルトラ用4E幅広、メッシュのキャップ、バンダナ、キャップにライトを装着。暑くなったとき用に、マイスポンジ(キャップに付ける日除けを家に忘れた)。
携行リュック…防寒着薄いのと厚いの2枚(昨年穿かなかったウィンドパンツは携行しないことにした)、500円のビニール雨ポンチョ、手袋、スポンジ、梅塩飴と塩キャラメル数個ずつ、塩サプリ数個、カーボショッツ1個、ドリンク入りペットボトル500ml1本、デジカメ、ヘッドランプおよびハンドライトと予備の乾電池、小銭(とも言えない約1万円)、コース地図、タオル、ウェットティッシュ、ティッシュ、皮膚の保護に馬油、万一の連絡のため携帯電話。そして命の次に大事なチェック用紙。
ドーピング薬、眠気ざまし薬「カフェロップ」痛み止め「ロキソニン」胃薬「ファモチジン」強壮ドリンク「活龍紅」。
マイカップはブラブラしないようにリュックのポケットに入れた。配布の青い点滅ライトは、背中のリュックと肩ベルトの前部にそれぞれ装着、昨年のものより明るくピカピカ度が高いようだ。電池は1週間は持つ優れ物なので、昼間も点けっぱなしでOKですって。
着替えポイントに送る荷物。
油谷中学校行き…なし(家からの荷物をできるだけ少なくするため、着替えは1回分しか持参していない)
宗頭センター行き…着替え・半袖シャツ、長袖シャツ、ロングタイツ1枚、下着、ソックス、タオル。
荷物を預けてスタート地点へ。雨は弱まったり強まったりしながら降り続いている。ビニールポンチョを着てスタートラインの後方に並んだ。
ここでもお知り合いにたくさん会い、何じゃかんじゃしゃべっているうちにスタート時間になった。
淡路島一周のT田さん、タマゴンさん、タマゴンさんに紹介していただいた旦那さん(これがお初でした)、K野さん、Bコース参戦のラルムさん。
スタートは50人くらいずつ約5分毎のウェーブスタート。今年は(確か)山口県知事が最初の3組ほどのスタートエイエイオーに参加してくださった。前の組が直線の角を曲がって見えなくなったら次がスタートする。
スタート直前に雨が小止みになったと思ったので、ポンチョは脱いでリュックにしまった。
4組目だったかな、エイエイオーの雄叫びを上げて、午後6時08分くらいにスタート。
今年も長すぎる旅が始まった。
★スタート~豊田湖畔公園チェックポイント<58.7km> 到着時間 5/3 01:15
夕暮れの街並を、ゆっくりと南下、雨が小雨ながら降り続いているためか、沿道の応援の方はほとんどいない。
交通ルールを遵守、歩道を走り、赤信号ではきちんと止まって待つ。
後方スタートの速い方々が颯爽と抜いていく。
次第に暗くなってライトを点灯。
昨年採用のキャップのツバに挟むヘッドランプはLED球が1個で明るさに難点があったため、今年は球3個のを新調した。同じくツバの先に挟むタイプだが、期待したほど明るくはないようだ。
もうひとつどこにでも装着できて360度向きが変えられるライトも用意したが、これをキャップやリュックの肩ベルトに挟むとグラグラして安定しない。結局これは手持ちすることになった。これもLED球3個でさほど明るくはないのだが、ボタン型じゃなく単4形乾電池を2個も入れるので長持ちはしてくれると思われる。
今年も「西寺交差点エイド」でトイレ休憩。
下着にファイントラックの高いのを張り込んでから、股ズレはずいぶん楽になったのだが、トイレではウェットティッシュでの清拭が欠かせない。
ここでそうめんを少しいただいた。
早くも水を張った田んぼの中のサイクリングロードを走る。蛙の鳴き声がにぎやかだ。
相変わらず小雨が降り続く
昨年とほぼ同じ時刻に、豊田湖畔CP到着。チェックシートにパンチを押す。
食券でうどんとおにぎりをいただく…のだが、吐き気がして食べられない。胃薬ファモチジンをのんで、無理矢理うどんを5本ばかり押し込んだが、それが精一杯。雨で水冷されているはずなのに脚が攣りそうなので、塩分補給におにぎりを食べたかったんだけど、とても入らず、たくわんを一切れだけいただいて、塩サプリを2個噛み砕く。
リュックに入れた強壮ドリンクが背中に当たって痛いので、トイレの前で長めの休憩を兼ねて店を広げて荷物をパッキングしなおす。どこかで横になって休もうとも思ったが、雨も降ってるしいい場所が見つからず、そこそこで出発した。
まだ初日なのに、先が思いやられる…。
★~油谷中学校跡チェックポイント<87km> 到着時間 05:40
豊田湖畔公園を出ても、雨は止まない、雨具を着ているランナーが増えたので、ビニールカッパを着ようかと思ったのだが、蒸し暑くて脚が攣りそうな現状なので、ここでの着用はしないことにした。
しばらく行くと両脚が攣った。立ち止まったり、歩いたり、ゆっくり走ったり。
雨はさらに本降りになってきた。今年はいったいどうなるんだろう。
しばらくするとだんだん山道になり、俵山温泉。エイドで塩サプリとファモチジンを追加。食品は何もいただかず。
エイドを過ぎると上りがきつくなり、歩く。峠は霧で真っ白。 昨年はここですでに睡魔がやってきたのだが、今年は眠くない。十分濡れたおかげで身体が冷えたのか、脚の攣りは治まった。大きい雨粒がヘッドライトに照らされる。
次にどこか雨宿りできるところがあればカッパを出して着よう、と決意して進むが、いっこうに適当な場所がない。結局次のエイドまでそのまま、びしょ濡れになった。
砂利ヶ峠を過ぎて下りになり、走る。
新大坊エイドの手前で右に曲がるところを雨で路面の矢印が消えていたようで、直進して逆方向からエイドに入った。真夜中なのに小さい子供たちが懸命にお手伝いしてくれている。お豆腐とホットコーヒーをいただいたかな。
芯まで濡れてしまってるのにいまさらカッパを着ることに意味があるか悩んだのだが、濡れていても着たらきっと寒さはしのげると思い、ここでカッパを着用した。
しばらくして夜が明けて、海湧食堂に到着。ファモチジン効果が出て、中華丼風ご飯を、半分だけどいただけた。念のためファモチジンもう1錠追加。
食堂から少し行った油谷中学校跡が新設のチェックポイント。荷物は預けていないので、チェックだけして通過した。
★~川尻岬チェックポイント<107.8km>
沖田食堂 到着時間 08:40
折り返して海湧食堂から日本海に付き出た半島を時計回りに一周する。
海沿いを走るので風がきつい。大きなカッパは空気抵抗が大きくて走りづらく、雨もほぼ止んだしで脱ぐ。ウェアが濡れているため寒いので、しかたなく走る。
農協を過ぎると油谷島を一周して帰ってきた速いランナーさんとすれ違うようになる。笑石人さん、淡路島一周をご一緒したT田さん、元気に走っていった。
油谷島に入ると結構な上り、歩く。
ここら辺だったと思うのです、路傍に直径40~50cmほどもある葉の蕗がいっぱい生えておりました。あの大きさの葉なら、茎も立派に太いに違いない。家の近所にこんな大きな葉の野生の蕗は生えておりません。大会中じゃなければ、間違いなく採取してます。
俵島チェックポイント。100km近く走ってきて、やっとふたつ目のチェック。
今年も軽トラックに水など補給物資を載せておばさんが待機してくれていたので、お水と飴をいただいた。
CPを過ぎてしばらくの案内板地点から、俵島を望む。「ひょっこりひょうたん島」はこの島がモデルかな、とこのときは思ったんだけど、作者の井上ひさしさんの故郷は北のほうで、どうも違うらしい。
農協まで戻ったところでトイレを拝借しようとしたが、見つからず。沖田食堂まで我慢することになった。
川尻岬チェックポイント<108km>に到着。沖田食堂でカレーをいただき、トイレ休憩。幸いなことに、カレーはおいしくいただけた。
★~千畳敷チェックポイント<125.8km> 到着時間 10:40
食堂を出てまた上り。
峠を過ぎてに日吉神社の先で道を間違えたらしく、「段々畑の中を、前方の海に向かって落ちそうな急坂を下る」はずが緩やかなロードの下りを降りてしまう。通りかかった自動車の方にこの道は違うと教えていただいて、一緒に間違えた先行ランナーさんと引き返す。
ここが説明会で繰り返し間違えないように言われていたポイントらしい。
15分ほど引き返して元の道に戻り、今度こそ「海に向かって落ちそうなセメントの急坂」を下り、川尻漁港。
漁港から海沿いに平坦な道を走る。海にそびえる巨岩が「立石観音」。
立石観音チェックポイント<118km>は漁港の店の前。
店でアイスを買って食べているランナーもいたが、暑くないのでアイスは遠慮した。
海から離れてまた上り坂。立石観音をバックにここはオールスポーツさんの撮影ポイント、カメラマンの前まで元気を装って走り、あとは歩く。
津黄峠への上りはきつい、ひたすら歩く。
やっと上りきったら、少しだけ下り、今度はバイパスの半端ない上りのロードだ。こんな急坂が自動車道路とは信じられない。はるかかなたまで見通せて、見えるところは全部急坂、気が萎える。萎えても行くしかないので、歩く。
ようやく上りきって千畳敷。
千畳敷の入り口で犬を連れた軽トラのおばさんがちょうど到着したばかり、炊きたてのタケノコご飯のおにぎりをいただいた。あったかいご飯がおいしいと思える、お腹の調子はよくなったようだ。
千畳敷のチェックポイント、ここで半分。
千畳敷は濃い霧がたちこめて何も見えず。
昨年320円を張り込んだソフトクリームは、買わず。
★~仙崎公園 <143.7km> ~鯨墓~仙崎公園 <164.3km> 出立時間 18:33
上った以上下りがもれなくついてくる。
千畳敷を出て下り、急すぎるところは歩いて、やや緩いところは走って。
道が平坦になり、集落が見えてきて、日置エイド。
中学生かなピチピチ少女達が明るく出迎えてくれる。「うどんどん平衛」をいただいた。
エイドの隣にブルーシートを敷いて休めるようにしてくれてあり、昨年はここでシューズを脱いで休んだが、今年はスルー。
エイドを出ると平坦な街中の道が続く。地図上は海沿いの道路なんだけど、その記憶はありません。
昨年お茶を購入したスーパーが出てきたら今年も、と思いつつ走るが、あやふやな記憶の場所はホームセンターに替っていたようだ。
街中を走って海に出たら、仙崎公園着。
ここから鯨墓までは約10kmの往復コース、皆さんリュックを置いて軽装で走ることになっている。
昨年ここから一緒に走った徳ちゃん、旦那さんに遭遇した。
昨年この鯨墓往復がとても辛かったので、ここで背中の痛みに耐えて持参の強壮ドリンク「活龍紅」を投入した。うーむ、お世辞にもおいしいとは言えないなぁ。
リュックを置いて、命の次に大事なチェックシートと、マイカップ、エイドでいただいたペットボトルを1本だけ持って出発した。
青海大橋を渡って、青海島へ。
海を見ながら、ほとんどまっすぐな道を走る。今年も行けども行けども進まない感じ。
静ヶ浦キャンプ場に着いて往路で食事、うどんをいただいた。
キャンプ場を過ぎるとアップダウンがきつくなり、歩きが多くなる。平坦になって走れるようになっても、進まない。なかなか着かないのは昨年で経験済み、淡々と走る。
鯨墓チェックポイント到着。
折り返してもと来た道を、歩いたり走ったりしながら戻る。
復路の静ヶ浦キャンプ場で自販機休憩、コーラを飲んだ。
仙崎公園に着いて少し休憩、置いたリュックをまた背負い、気持ちも新たに宗頭に向かって出発した。
★~宗頭文化センター <176.1km> 到着時間 19:35 出発時間 21:34
仙崎から宗頭まで、昨年一番辛かったのがこの12km、平坦なのに、なぜか走れないのだ。
今年は強壮ドリンクの効果か、結構走れる。
昨年あんなに遠く感じたあと5kmのコンビニが、思いのほか早く現れた。あんまり暑くはなかったが、せっかくなのでコンビニに寄って、ガリガリ君を購入、食べながら歩き、食べ終わったら走る。気分転換になったのだろうか、走れる。
前方の歩いているランナーさんたちを追い越す。去年と逆だ。
この分だと明るいうちに宗頭に着くのでは…そんなことはなく、宗頭文化センターに着いた時は十分暗くなっていた。
宗頭では食券なしで軽食(おにぎり)とお味噌汁がいただける。
足首と膝が鋭角に曲がらず、お尻も痛くて床に座っての食事はかなり苦痛であった。
今年もお風呂をいただいた。ウェアは全部着替えた。お風呂から上がって二階の仮眠所へ上がり、空いているスペースに横になった。敷布団と毛布が用意してくれてある。
横になったのだが、眠れない。強壮ドリンクのカフェインがまだ効いているのか。
眠れないので、約30分後、出発することにした。
携帯荷物を軽くするため、嵩高い500円のカッパと予備の懐中電灯をゴール行き荷物の中に入れた。
(宗頭の休憩約1時間で出立したつもりだったのですが、あとで通過タイム記録を見ると出発時間は21:34になってました。一時間くらい横になってたようです)
宗頭から先は暗い峠越え、道が不案内だし、女性の一人夜歩きはなるべく避けるように、と言うことだったので、ご一緒してくださる男性ランナーを探して、センターの出口でしばらく待つ。
すると偶然にも旦那さんが現れて、福岡のY田さんとI橋さん、カゲコさんの5人でセンターを出た。
昨年より2時間以上も早い出立、外は小雨だった。
★~虎ヶ崎チェックポイント <207.3km> 到着時間 5/4 2:55
宗頭を出て藤井商店まではすぐのように記憶していたが、なんと3kmもある。川沿いに平坦な道を行く。
藤井商店でチェックし、ここから左に折れて山道に入る。上り坂なので、歩く。
昨年この坂が眠くてたまらなかったが、今年は雨が降っているためか、眠くない。鎖峠まで上りを淡々と歩く。
さくら道でアゴを複雑骨折しながら完走された鉄の女の話、ここから先の海沿いのコースを単独で走っていて何かの霊に海に引き込まれそうになった話…ご一緒の方々と話をしながら、歩く。
相変わらず雨は降り止まないが、まだ新しいウィンドブレーカーは結構撥水してくれている。
峠を越えて下りになり、そこそこ走る。この下りも昨年は寝ながら歩きだったが、今年はしっかり覚醒して走る。
全然眠くないまま、三見駅チェックポイント到着。
昨年は確か真っ暗な駅舎の前にチェックライターのみの設置だったが、今年はここにもスタッフの方がいて簡易エイドを設けてくださっている。
三見駅からはさらに道を間違いやすい、怖げな心霊スポットみたいな道が続く。走ったり歩いたりしながら踏切を何個も越えて行く。
左手から波の音がする。暗くてよく見えないが、海沿いを歩いている。真っ暗な海は不気味だ。
民家が増えてきて、街に出たみたい、で玉江駅エイド。温かいお茶がおいしかった。
ここでしばらく仮眠すると言う旦那さんI橋さんカゲコさんと別れ、Y田さんと二人で萩の町を走り出した。
今年から設置の新しいチェックポイント「浜崎緑地公園」。昨年確かここでトイレをお借りしたのだが、ここまでの道のりの記憶はほとんどない。
海沿いのコースは風がきつい。飛ばされそうになりながら走る。
笠山に入ってもっと遠いと思っていた虎ヶ崎に、思いのほか早く到着した。
椿の館での朝ご飯はカレーライス、ここのはスパイシーで夜明けに食べるのには最適。
★~ゴール香山公園 <251km> 到着時間 11:30
虎ヶ崎を出て、真っ暗な自然探勝路を、こけないように慎重に歩き、笠山を一周、萩へもと来た道を戻る。
往路のランナーとすれ違うので、そのたびにエールを送り送られ。
コンビニ休憩でホットコーヒーを補給し、萩焼き会館前を左折。
小さな橋を渡ってチェックポイント金照苑(東光寺前)はすぐにわかるはずだったのだが、いつの間にか行き過ぎてしまい、同じ道を行ったり来たり。後続のランナーさんが現れてようやくチェックできた。
まだ夜が明けておらず暗いので、右の道に行くのを間違えたのだ。
この徘徊の間に、夜が明けた。
今年のチェックはここで終わりではない。
東光寺を出て坂道を上って最後のチェックポイント「陶芸の村公園」に向かう。
「陶芸の村」と言う看板が出ていたのでその通りに左に折れる。東屋はあるのだが、チェックポイントらしきものは見当たらない。かなりウロウロしたが見つからないので、大会本部に電話したら「わからないと言う電話がたくさんかかっている。私は行っていないので詳しくは知らない。その辺にあるから探せ。」という冷たい応答。憤慨しつつ、看板のところまで戻ってみると、直進の先になにやら東屋らしきものが見える。
行ってみると、そこが最後のチェックポイントだった。やれやれ。
ここのエイドはまだ開いていなかった。
明るくなるとお腹がすいてきた。これから先たぶん明木市までエイドはない、1個だけ持参のカーボショッツを思い出して補給した。
関門の村田蒲鉾店前を通過。まだエイドは開いていない。開いていたら蒲鉾がいただけるのかなぁ。
ここで、右足ふくらはぎがピクリときた。攣ったのかな、肉離れかも。しばらくゆっくり歩くことにして、ここでY田さんには先に行っていただいた。すぐにコンビニが現れたので冷却スプレーかバンテリンがあればと思って入ったが、残念ながらどちらも置いてなかった。
塩サプリを補給し、水分も摂って、しばらく歩いていると脚の痛みは楽になったので、ヨチヨチ走り出した。
萩有料道路入口から旧道に入ってすぐ、どんちゃん、GDBさんとすれ違った。すれ違う140km70km35kmすべてのランナーさんが拍手してくれる、声をかけてくれる、気恥ずかしいけどとても力になる。
今年は道の駅萩往還公園はコースではないが、階段を下りてトイレを借り、自販機で熱いコーヒーを飲んだ。
往還道はきつい山道、上りは歩いて、下りも無理せず歩く。
雨で濡れた石畳は滑る、路肩の路面はたくさんのランナーに踏まれて泥田状態。200km以上を進んできた疲れた脚では、コケかけたらこらえられない。走るのはあきらめて歩く。
前方から走ってくるランナーも、できれば状態のいい路面を選んで走りたいだろうが、みんな道を譲ってくださる。ありがたいこと。それでもドロドロは避けられないのだが。
明木市エイドでは名物のお饅頭を3個もいただいた。
ドロドロ道をひと峠越えて、佐々並のエイド。ここの名物はお豆腐。
多分歩け歩けの人たちでごった返していて長居できず。
先に行ったはずのY田さんに再会、道を間違えたとかで、再度先に行かれた。
エイドを過ぎると、永遠に続くかと思われる車道のダラダラ上り。このあたりから右腰が痛くなってきた。無意識に身体が左に傾いてくる。
まだ一度もいただいたことにない上長瀬の草もちエイド。難なく発見はしたが、今年は草もちが復活したという情報はなかったし、人影も見えなかったので、スルーした。あとでコース地図を見ると「上長瀬エイド・4日 日の出~もち配布終了」と書いてある。ということは、草もちがあったのか!あ~ぁ、寄ればよかった。ここの草もちにはとことん縁がないらしい。
前方に延々と続く道路は平坦に見えるのに走れない。振り返ってみるとかなりな上りだ。ここへきて疲労で眼の錯覚を起こしてるのか。
車道をダラダラ歩いていると、前方から自動車に乗ったよしだ~さん登場。とっくにゴールして応援に回っていると。このときは知らなかったのだが、彼は一等賞ゴール、すんごい!
アッキーさんが前方約1km地点を進んでいると教えてくれたが、傾いて歩いているこの状態ではとても追いつこうという意欲は湧かなかった。
夏木原キャンプ場を過ぎ、古道に入る。まだ時々雨が降る。
ここでも濡れた石畳が滑る、路肩はドロドロの2重苦が続く。
この辺で、後ろからランナーが誰も追いついて来ないのが不思議でたまらなくなった。140kmや70kmの速い人々がやってくるはずなのに。あまりに往還道の状態が悪くて危険だから打ち切りになったのかしら。誘導スタッフの方は特に何もおっしゃらずに明るく誘導してくださるけれど。
ふやけた足の裏がドロドロに濡れてますますふやけて、ヨチヨチ歩き。
下りになるといっそう辛い。慎重に歩を進める。
石畳がやっと終わった所で、久しぶりに前方にランナー発見。脚を痛められたか歩いておられたので追い越したら、昨年心霊スポットをご一緒した青年だった。
この頃から雨は止んで、なんと日が照ってきた。日が照ると一気に暑くなる。
路面がアスファルトになって走れるようになったが、身体がどうしても傾くし、暑くなると早速脚が攣りそうで、走り続けられない。走ったり歩いたり、ゴールまでとても長く感じた。
もうそろそろかな、で右折すると、ゴールの瑠璃光寺が見えた。ゴール手前の上り坂は頑張って走る。
ゴール手前でなぜかハリーさんと旦那さんのエールをもらい、傾いている身体をできる限りまっすぐにしてゴール!
★ゴール後
ゴールしてすぐ、完走証がもらえる。
タイムは41時間21分ほど。
完走賞のメダルも。
先にゴールしたY田さんがおられて、完走をたたえ合った。
テントに給水と給食があり、存分にただいた。
育児院へ戻り荷物を取りに行くのだが、今年も足の裏の痛みでヨチヨチしか歩けない、足の裏全体が水ぶくれ状態だ。今年はかねて用意の雪駄を着用、痛いながらも足指はフリーで楽だ。
更衣後、うどん券の権利行使をしに行ったら、食堂に旦那さんとハリーさんが昼食中だったので、ご一緒にいろいろお話した。残念なことに、お二人ともリタイアされたそうな。
お二人にはこれを糧にしてスパルタスロンの見事な完走を祈念いたします。
駅まで歩くのに時間がかかりそうだったので、明るいうちに重い荷物を担いで帰路についた。
途中、公園のベンチでしばらく横になって休憩し、ゼッケン番号を申告すれば無料で入れてくれる銭湯「亀山湯」に入り、ヨチヨチ歩いて山口駅へ。
新幹線と在来線、高速バスを乗り継いで帰宅した。
新幹線車中は幸い座れたが、お尻も腰も足もあちこち痛くて、眠れないままでありました。
電車の乗り換えで駅の中を歩くのが、辛い。
高速バスを降りて、自動車に乗ったところで、耐え切れず、仮眠。家まであと5分が、2時間も眠ってしまった。
新幹線の座席より、車中のほうがよく寝られるという、車中泊民の性でした。
※ 総括
今年も250kmを完踏できた。昨年より1時間半ばかりタイムを縮めることができた。
ずうっと雨で寒いくらいで、夜は眠くなかったことが、私には幸いしたようだ。
宗頭での休憩を1時間余で出発したため、この時点では昨年より2時間以上早いペースだったが、この少ない休憩が終盤の疲労につながったかなとも思える。
ゴール時、見事に傾いた身体は情けない。
コースミスによるロスもあったが、地図が読めないのは誰のせいでもないので、しかたない。
昨年のレポートで次に挑戦するなら、と書いた事項、ゴール後の雪駄しか実現していない。
来年こそ
無泊三日は無謀、後泊すべし。
キャスター付きのバッグを入手すべし。
ストックの使用も考えるべし。
「宗頭での仮眠を充分とってそれからはゴボウ抜き作戦」を実行してみるか?
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