Give me a break…休マセテ…

PreciouS






「…んっ…」


朝、ちょっと肌寒くて目が覚める。



「あれ…?」



私の隣にあなたの姿がなかった。

あたりを見渡しても、シーンと静まりかえってるだけ。



どーしたんだろ?



ふと横を見ると1枚の紙があった。




































































































































  こんな突然お前の元を離れなきゃいけなくなってごめん。

  ちゃんと伝えたかったけどできなかった。本当、ごめんな。

  ずっとずっと傍にいたかった。

  でも、お前は1人で大丈夫だろ?絶対、大丈夫。

  なんてったって俺が惚れた女だぜ?笑

  俺、ずっと見守ってるから、お前のこと。

  遠くからだけどずっと見守ってるから。

  最後に、俺は永遠にお前のことを愛しています。

  絶対忘れねぇからoお前も忘れんなよ?笑





















































































































































































「…1人じゃ無理… 無理だよっ…
 忘れる訳ないじゃん…」



私の目から涙がボロボロと零れ落ちた。

涙で手紙が読めなくなった。














「永遠」















だから昨日あんなこと聞いたんだ。




「…?」




枕もとにオルゴールが置いてあることに気づいた。




♪~♪♪~♪~♪~




広い殺風景な部屋にオルゴールの

優しい音色だけが響いた。






あれからケータイに何度も電話したけど繋がらなかった。

メールも送ったけどエラーで返ってきた。

あなたの働いてたバーに行ったら昨日あなたは辞表を出したって。

どうしてって聞いたけど答えてくれなかった。






     私はまた1人になった。































あれから2ヶ月。私はいつも通り施設で生活を送ってる。

あなたの家は、身内の人が引き取った。

私にはもちろん家賃なんて払えないし。

ごめん…

私達の思い出の場所だから手放したくなかった…



それから、学校にもちゃんと行くようになった。

毎朝、あなたが『頑張れよ』って背中押してくれてるようで。






ねぇ?

あなたに出会ってなかったら、私は一生変われなかったと思う。

あなたに会えてほんとによかったって心から思える。

あなたがいなくなって、私の傍を離れてったけど

さみしくなんかないよ?


…私も永遠にあなたのこと愛してるから。







「今日もいい天気だぁ~w」




雲ひとつない青空。

輝く太陽。

あなたも太陽みたいな人だった。

あなたの笑顔に何度も助けられた。

ありがとう。




「ねぇ、私頑張るよ。笑」



空に向かってつぶやく。

ねぇ、見てる?私、ちゃんと笑えてるでしょ?笑





   私ね、今はっきりわかる。

   あなたと過ごした時間、

   あなたといた日々は



   『PreciouS』



   だって。



               THE END...


















































題名の「PreciouS」は、

かたちに見えないもの、愛情とか時間とか。

そんなのを表したくて

「かけがえのないもの」っていう意味のにしました。


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