2006/02/01
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トリノで出るか!? フィギュア・スケート期待の4回転!
……じゃなくて。

もうちょっと引きずってしまいます、ロシレム話。
つつきたい「隅」ではあったのですけれど、
「石の沈黙を……」の中にはどうしても納められなかったので、
気になりつつも無視してしまったお話です。

このたび、KUROのまな板にのせられるのは、
ロシレムの4回転
そう……「ロシアンレムリアンの産出された晶洞は、同一方向へ4回転しているそうです。」
と説明されている、あれです。
なんといっても「(地質)学者」がそういっているのだとか、
4回転しているだめに、ロシレムにはダメージが大きく、クラスターも少ないのだとか、
そういう話になってます。

晶洞とは、岩の隙間みたいなもの。
石英の結晶が成長する際、成長した結晶のまわりに隙間が残っている状態だったため、
結晶はぎっしりくっつきあってしまうことなく形を残すことができ、
それが「水晶」と呼ばれているわけです。

ちょっと特殊な形ですが、ドーム状の岩の内部に、
アメシストがぎっしりくっついているジオード(カペラ)も晶洞です。

…………それが、4回転。
そもそも、回転できるものなんでしょうか。
さらに、この「4回転」の話題は、Catherine Cracolice氏や
ジェーン・アン・ドゥ(ダウ)氏のリーディングも出ていなかったと思うのですが、
どなたの説であるか、出典をご存じの方は教えて下さい。

「またまた、もっともらしいこと言っちゃって」と
眉に唾をつけて笑い飛ばすことは簡単ですが、
ねちっこくて、性格が悪い私は、とりあえずつついて見たいとおもいます。


まず、4回転する状況にはどんなものが考えられるのか。
(1)ジオード状態で4回転
 ロシレムのジオードは、アメシストのカペラみたいになっていて、
 それがぐるんぐるんと4回転した……。
 かなりムリです。仮につごう良くアメシストのカペラみたいになっていたとしても、
 ごとんと倒れた時点でバラバラ、4回転はとてもムリでしょう。

(2)ウラル山脈ごと4回転
 これもムリでしょう。ウラル山脈は、かつてヨーロッパとユーラシア大陸が
 ひとつにくっついたときに生まれた世界最古の山脈ですが、
 大陸塊がぶつかったときに、その部分がロールケーキのように
 でんぐりがえしで4回転した……なんてことがあったらコワイ。

(3)地球ごと4回転
 ……おちょくるのも、いい加減にして! ……と言われてしまいそうですが、
 なんと、 これにはまじめに説があります。

さて、我々が住む地球は、公転面に対して自転軸を23.4度傾けて公転しています。
この地軸が動くと言うのです。

その一つが 歳差(さいさ)運動
地球がきれいな球体ではなく、赤道面でふくらんでいるために
月や太陽の引力の影響で、自転軸は向きを変える運動をします。
この運動を歳差運動といい、約25800年の周期で変化します。
つまり、この周期で北極星の位置が変わる……というか、別の星が北極星になるのです。
とはいえ、この動きは地軸が細かくふらつくものなので、ちょっと回転とは言えません。

さらにダイナミックな説もあります。
それは「 ポール・シフト(極転移) 」と呼ばれています。
「ロシレムは過去4回のポール・シフトを経験している」とズバリ説明されているサイトもあります。

このポール・シフトとは、なんと地球の地軸が傾いてしまうこと。
それも歳差運動のように細かな動きではなく、地球そのものが ごろり と回転し、
たとえば、今まで赤道にあった部分が新たな南極や北極となって回転し始めるという
なんともダイナミックな説なのです。

地中から吹き出した溶岩の中には、現在とは違う磁気の流れが刻まれている物があることが証拠であり、
そのメカニズムは、ヒマラヤやアンデスの隆起などよって、地球の重力バランスが崩れ、
結果としてごろりん……と言うことなのだそうです。

しかしながら、いくらヒマラヤ山脈が巨大だとはいえ、
その高さはコンパスで直径数センチの円を描いて地球とした場合、
その線の中に含まれてしまうほどのものです。

そうなれば、地球をごろんと転がす力がどこからもたらされたのかの説明はできず、
もし、そんなことが起きていたら、
気象・気流・海流は激変し、地球規模の天変地異が起こるでしょう。
そんなことが4回も起きていたら…… 。
ウラル山脈は、約3億2千万年~2億2千万年前におこった
バリスカン造山運動(ヘルシニアン造山運動)のころ、
当時はばらばらだったアジアとヨーロッパがひとつになった衝撃で生まれました。
(実際にロシレムがいつ頃結晶したかは謎ですが、少なくともウラル形成後でしょう)
約3億年前と言えば、恐竜どころか、やっと魚類が誕生したくらいですから、
むちゃくちゃ古いです。そんな時代から4回も地球がひっくりかえっていたら……、
人類誕生もなかったのではないでしょうか。
しかもこの説は、プレート・テクニクスによる大陸移動のメカニズムを
完全に無視したものです。

また、地球が丸ごと動くのではなく、表面の薄皮一枚、
つまり 地殻だけがずるりと動いたという説 もあるようですが、
これもポール・シフト説と同じように天変地異が起きるでしょうし、
マントルと地殻の間にものすごい摩擦が起きます。
そんなことが約3億年の間に4回も起こったら……以下同文。

やっぱり、トンデモ学説か……と、がっくりですが、さらにもうひとつ説があります。
「地磁気の逆転」 です。
現在の地球では、北極にS極、南極にN極が位置する地場の流れがあり、
それを地磁気と呼びます。
地軸も、地球そのもの姿勢もそのまま、磁気の流れが逆転するのが
地磁気の逆転です。

ポール・シフトのところでも触れましたが、溶岩(火山岩)の中には、
現在とは逆の向きの磁力に帯磁しているものがあり、
その後堆積岩なども研究できるようになったことから、
地球の地磁気は過去何度も逆転していることがわかりました。

これは、「回転」というにはちょっと苦しいですが、
「ロシレムは、過去4度の地磁気の逆転を経験している」というのは、いかにもありそうで、
学者がそのように言ったと言うのも頷けます。
さてはこのことか!
と膝を打ちましたが、ちょっと残念なことがあります。

地磁気の逆転は4回どころか、7600万年の間に171回も変化していて、
現在も地磁気は弱くなっていて、今後1000年農地には一端消え、
逆転する課程にあると考えられているそうです。
……これではちょっと「4回転」にはあたりません。

やはり「4回転」は、根も葉もない単なる「お話」だったのか。
……どうやら、そうではないらしいのです。





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Last updated  2006/02/01 10:17:14 PM
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