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オリジナル小説・親友


カミ

それは突然に起こったこと。

誰にも予想のできないもの。親友が―…事故でなくなるなんて…

昨日まで元気だったのに…。死とは本当に突然起こる。

「有科―。あっありっありかぁ~」

1人の少女が泣いている。本当に幼い子。髪は金髪で長い、ストレート。

美人とでもいうのだろうか。でも幼いかわいいという方がだとうだろう…。

「紗那ちゃん。有科はね、もういないのよ」

有科の母がいう。なきながら…。紗那にいつもの笑顔とおもいすごいつらそうに

笑顔をみせる。紗那のため。(さな)

「有科ちゃんが死んでよかったわね?施付君を独り占めできるんですんもの」

―施付 悠雅(せつき ゆうが)とはここらじゃ人気者の男。有科と紗那と施付は
仲良かったから、

ねたんでいるのだろう。しかし今の紗那にはその言葉の意味は重い。

有科の死。それは自分のせい。そんな言葉が頭には離れない。

「やだ。有科がしんじゃうんなら・・・私がぁー」

「何いってんだ?そんなことゆるさねーぞ」

そこにいたのは髪が黒でないている男のこの姿。紗那の頭に手を置いている。

「お前まで死んだら俺はどうすればいい?」

「ごめんなさい」

「お前だけは俺がゼッテー守ってやっからな」

紗那がうなずいた。

         一・中学生

あれから何年経っただろう…しかしあの事は誰も忘れてはいないだろう。

忘れていてもあの二人は忘れられないだろう。いや、忘れてはいけないのだ。

そんな二人はもう中学二年生。しかしクラスは違った。

「紗那―、今日一緒に帰ろう!」

これは下校する時。紗那は髪も伸び友達もでき元気になったがあまり心は開かなかった。

一人意外は―…

「ダーメ。紗那は俺と帰るから!」

「せっ施付君!?」

「悪いな。坂下」

彼女の名前は坂下と言うらしい。その坂下は顔を真っ赤にしている。坂下の下の名前は
坂下 美郷(みさと)。

悠雅は中学になってから身長も伸びて声変わりもして結構人気者になってしまった。

紗那を憎んでいる女子生徒もたくさんいる。

「ううん!!いいよぉーじゃっじゃーね。紗那」

真っ赤になりながら手をふる美郷。どっちにふってることやら…。

「帰ろうか?」

悠雅は紗那の手をとり歩き出した。

「うん。あ、ねぇねぇ悠雅のクラス学芸会って何やるの?」

「あ?えっと…なんだっけな?」

「私のクラスはね!シンデレラ」

「フーン」

どうでもいいようにいう悠雅。紗那のクラスはシンデレラ―…みたい。
紗那はどんな役になることやら…。

「紗那なら…いじめ役があってんじゃねーか?」

と、笑いながらいう悠雅。

「なっなんですってー!?」

そういうと悠雅は走り出す。それを追う紗那。そんな時紗那が誰かとぶつかった。

ドンッ

二人とも倒れる。それに気付いた悠雅は振り返りぶつかったほうへ向かった。

紗那はいいのかよ!!!

「おい!大丈夫か?紗那とぶつかるなんて…自殺行為だぞ!」

悠雅は思っていることをずばずばいっている。それを聞いた紗那は心の中で思った。

あくまで口には出さなかった。

(おい。どーゆー意味だ!?…っていってる場合じゃない!)

怒りを沈め紗那はぶつかった相手の方をみた。

「大丈夫!?ごっごめんね!」

「…ん…」

気がついたみたいだった。ぶつかったのは女の子みたいだった。美人だった。

しかしこういう美人は何かしら性格が悪い―…はずだ。

「おーい。大丈夫か?」

再び声をかける悠雅。女はその言葉を聞き目を開いた。そして素早く悠雅を抱いた。

もちろん二人とも驚いた。何がおきているか分からなかった。
紗那はパニクッていた。

「やっと見つけた!!私の王子様」

(はぁ!?)

唖然としていた。悠雅は顔を真っ赤にさせ女から離れようとした。しかしどうにも離れない女。

やはり美人にはそうそういい人はおらん。

「あの…大丈夫ですか?私…ぶつかってしまい」

女はやっと紗那の存在を気付いた。悠雅はちょっとほっとした。

「あなたが?そうよ!あんたのせいでケガするところだったじゃない!」

逆ギレ。女は立ち上がった。そのおかげで悠雅は脱出した。ゴホゴホとむせていた。

「私のせい!?」

紗那も切れそう。悠雅はその場から少し離れた。女の戦いというやつ…かな?

しかし紗那に負けず女もいってくる。

「当たり前じゃない!あなたが走ってきたんだから!」

「うっ」

もう言葉は返せない。そうさとった女は悠雅の方をむいて両手をあげた。
悠雅は何かいやな予感がした。

「私の王子様ぁー!!!!」

紗那は追いかけようとした。その時さっきの場面を思い出した。悠雅は紗那ではなくあの女を助けた。

(何で?)

紗那は一つの言葉を思い出していた。

―お前だけは俺がゼッテー守ってやっからな―

(守ってないじゃない。悠雅のバカ)

「先に帰るね。悠雅」

悲しそうな顔をしながら紗那は去っていった。

悠雅は何か言おうとしたのだが紗那はさっさといったので何もいえなかった。

「ちょっ俺紗那と帰るから」

「ム。何で?」

ちょっと怒った女。

「俺、あんたの名前も知らないし」

「今からしればいいのよ!私は皆本 汀(みさもと なぎさ)」

「あっそ」

無愛想。名前はしりたくなかったのに……。そのころ紗那は怒りながら家に帰ろうとしていた。

決して口には出さずに心の中でブツブツつぶやいていた。

(ったく!あんのぉー口だけ男がぁー!!!!!!!!!!)

しかしそんな怒りはどんどんなくなっていった。

(ま、いーや)

そんな軽い気持ちのまま家に帰っていった。ドアを開けた瞬間電話がなった。

紗那は急いで電話にでた。

「はい!北沢です」

北沢。紗那の名前。

「あ、俺。悠雅!!悪かったな。今日」

悠雅から。結構あせっている。紗那は嬉しいのと怒りと両方きた。

「別にい―…」

―別にいいよ―そう言おうとしたが電話の向こうから悠雅以外の女の声が聞こえてきた。

それはもちろん汀だった。

「施付くぅーん。誰と話してるの?」

「うるせーよ!!!俺は今―…ツー・ツー・ツー…え!?おいっ紗那」

切れた。いや、紗那がきった。もうそんな会話を聞きたくはなかったのだ。

紗那はそっと受話器を置いた。もうすぐお母さんが来る。そんなことを思い料理をつくろうと思った。

数時間経ち母が帰ってきた。

「ただいまー。あら、紗那やっていてくれたの?ありがとう」

「おかえり…」

「元気ないわね?どうしたの」

「ううん。なんでもないよ。お母さん」

お母さんには言えない。紗那は自分のせいで母を悲しい思いや苦しい思いをさせたくはなかったのだ。

有科のようなことには決してしたくはない。もう誰も失いたくない…と。

「わーおいしそう!!いただきます!!!!!」
紗那の家はお父さんが一年前死んだのだ。事故。

これでも母は一生懸命明るくふるまっていてくれている。


次の日朝、いつもどうり悠雅が玄関でまっている。

紗那が学校のしたくをして出てくることを。

紗那は出て行きたくなかったのだが母が心配すると思いいつもどうりでていった。

「よう」

いつもどうりのあいさつ。しかしそんな悠雅だが顔はいつもと違っていた。
いや、変な意味ではなく。

「おはよう。あの子とはどう?楽しくやってる?」

「ちっちげーよ!!!汀とは…」

(呼び捨て…名前も知ってるんだー…)

複雑な気持ちがさらにもっと複雑になってしまった。紗那は冷静にいつもどうりの会話をと思いいろいろ話してみた。

「そう…ねー今日私のクラス、役がきまるの!」

「そうか。良かったな」

「うん」

…沈黙。何か元気がない二人。そんなこんなで学校についてしまった。

着いてもやはり
無言のままだった。

「んじゃ私ここだから」

そういって自分のクラスを指さす。悠雅は何もいわずそのまま自分のクラスに入っていった。

紗那は考えていた。どうして悠雅があんなのになってしまったのか…。

「紗―那!おっはよ♪」

声をかけてきたのは美郷。紗那は昨日あったことを話そうとしたがその前に一言。

「あっれーあんた確か…昨日会った人?」

(汀!?)

そう。彼女は転入してきたのだ。

「私、転入してきたの。施付君のために」

悠雅のため…。紗那は何もいえなかった。そういって汀はさっさと先生と一緒にどこかへ行ってしまった。

職員室にでもいくんだろう。

         二・思い

なんと汀は悠雅と一緒のクラスだった。友達の話ではずっと悠雅に引っ付いているそうだ。

席も悠雅の隣だとも言っていた。
紗那はそんなことを聞いても怒りはこなかった。

何故かは…どうして私が悠雅に守られなければならないのか…そう思った。

もう守られなくても私は生きていける。小さい頃は親友の突然の死。

だから元気もなかったけれど今は元気。

悠雅のせいで元気をなくしてしまったならもう悠雅にかかわらないほうがいい。

「美郷、今日一緒に帰ろう?」

「え!?うっ嬉しいけど…いいの?」

「何が?」

「だって…いつも施付君と帰って…」

言うとおもった。

「いいの!!」

いつもの元気に戻らなきゃ!!

「悠雅―私、美郷と帰るから」

「えっ何で!?」



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