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幕軍＆松前えとせとら16,箱館戦争

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函館戦争の余波＜幕軍＆松前えとせとらVo.16

箱館戦争関連者,新撰組関連者に係る補足編

「幕軍＆松前えとせとら」は、色んな長編に対する補足＆資料寄せ集め型。軽い系もあれば、小難しい
資料系も混在。一気に読もうとするとしんどいかもしれませんが色々。
◆関連：■ 幕末_WITH_LOVE玄関、■ 人物名から追う、■ 巨匠達悲劇と懊悩：幕末関係無の「不遇のアーティスト、偉人」
■ 幕末昂じてはひふへほ！ (明治以降さらに引き摺った暗い戊辰の影：生き残りと次世代)

石川證平（忠恕）と説夢録
忠内次郎蔵
松平乾次郎
関連参考として「松岡四郎次郎」
の一聯隊と三上超順
堀覚之助
黒沢正介
佐久間悌二

箱館戦争参戦の三殿族「桑名、唐津、備中松山」
箱館戦争参戦の桑名人MEMO

■ 幕末_WITH_LOVE玄関

現在頁はちょこんとヒトコマ集結編：
▼どっさり大勢のリンクはこちら
人物名から追う
■現在頁は、各特集（長編）の
補足解説用内容の集合体につき、
五十音順ではありません。
詳しくは、各リンク先ご参照。

人物名から追跡

この頁に取り上げる者について
（◇蝦夷再編成により元の出元隊名が不明状態で埋もれてる者、◇主に、箱館方面でなく、江差方面守備の者

■江差方面守備の隊としては、
・・◇松岡四郎次郎の一聯隊と、◇遊撃隊（旧来の遊撃隊でなく蝦夷再編成の蝦夷遊撃隊）等が主。

■彼らの多くは、情報が拾い難い。例えば彰義隊専属となっていても、それは蝦夷彰義隊。
人数が激減した元脱走軍各諸隊の生き残りは、仙台で蝦夷へ渡る段階で、再編成されて、彰義隊や、
古屋佐久左衛門の衝鋒隊配下に入れられて、渡航している。大鳥圭介の下、もしくは、行動を共にした各隊の
生き残りは、回天隊、草風隊など、元脱走軍系各諸隊に、その名が見つかる者が多い。但し、変名を
使う率が高い為、その変名行程も同時に拾わないと解らない為、少々手間がかかる。

■No.1＿石川證平（忠恕）と説夢録

一聯隊に於ける異色の存在。石川證平が書き残した「説夢録」。
彼については、こちらのバナーから特集をどうぞ。

■No.2＿忠内次郎蔵

忠内次郎蔵 ：頭取（蝦夷陸軍奉行添役：江差守備軍監）、明治2年（1869）4/17戦死、享年： 30歳、

蝦夷に於ける所属と在駐地：江差守備、蝦夷遊撃隊、（軍監とは主に、松前側の表記にこの表現が多い。
名は「吉行」
武術技量と実績他：心形刀流。講武所剣術教授方。渡航の際乗船した艦は「蟠龍」と言われる。
出元考察：上記のとおり、講武所に関わる経歴者であることから、「蝦夷遊撃隊」といえど、
後から組み入れられた別系統ではなく、元々の遊撃隊ブレーンと思われる。
名前に係る他表記各種（但し、榎本から江差守備要人に宛てた手紙には「 忠内次郎蔵 」の名で表記有。
・忠内次郎三。忠内次郎二。唯内二郎。
死亡場所に係る表記：松前江良町、折戸、清部、
- 松岡四郎次郎の配下の者の一人。松岡の一聯隊が、敵に追われ、撤退の際、疲労及び怪我が
  原因で逃走途上の脱落もあるが、一部、死守潜伏隊として、松岡は数人を現地、江差方面に残して
  きている。死の分類は「戦死」扱いになるが、死に様については、捕縛後による変死確率多大。
  これについては、すぐ下▼水色枠内の松前江差方面：戦後処理様子と悲惨「一望表」リンク先ご参照
  松前江差方面で捕縛された者の扱いは熾烈。処刑以前に犬死状態の者多数発生している。
  箱館で捕縛された者より、かなり酷いことになっている。
- 忠内次郎蔵の追悼碑
  一聯隊の隊長：松岡四郎次郎が、後に部下達の碑を法華寺に建立と言われる。この時、
  遊撃隊は本来別系ながら、同じく共に江差方面を守備した仲間として、一緒に弔ったと判断される。
  古い昔の写真で、複数名分と思われる形で、朽ちたボロボロの木片写真（地面にひっくり返って
  朽ちた状態）見たことありますが、現在は無い。新規まとめられたのか移設されたのか不明。
- 尚、一般に言われる死亡期日の4/17が正解の場合、上記の捕縛による横死犠牲者は別人となる。
  実は、松前側資料に残る「横死状態に陥った者」の当該には、堀覚之助と記載されており、
  実際、堀覚之助は存命で明治を生きていることから、関連直近の誰かが、松前側のなんらかの
  古資料に於いて誤記されていたからと思われる。
  「横死状態に陥った者」の当該なれば、死亡期日は同年明治2年の5～6月である。

▲上枠▼下枠共通の・関連頁：松前江差方面：戦後処理の様子と悲惨「一望おまとめ表」

■No.3＿松平乾次郎

すぐ上▲水色枠内の松前江差方面：戦後処理様子と悲惨「一望表」リンク先ご参照

松平乾次郎 （蝦夷彰義隊嚮導役）

【蝦夷に於ける勤務地】：江差守備、松岡四郎次郎の配下の一人
【役職等情報】：蝦夷彰義隊嚮導役
【年齢について】：官軍資料によると、20歳とある。
【名前に係る他表記】：松平権次郎、通称の名は「五郎左衛門」説有
【死亡について】：
◆上枠「忠内次郎蔵」欄ご参照。彼と同様、松前江差方面に死守潜伏隊として現地残留。
その結果、一般に死の扱いは「戦死」となるが、4/17に於いて行方不明となり、死亡場所は松前で
ある旨は、確認されている。
◆しかし、この人物に関しては、明らかに、捕縛後の「横死状態に陥った者」である事が解った。
その為、実際の死亡期日は同年明治2年の5～6月である。これは、松前側の記録に残る。悪天候の中、
縛られ10日以上も路上に繋がれて死亡。処刑以前の横死＆飢死＆・・悲惨。

関連参考として「松岡四郎次郎」の一聯隊と三上超順

堀覚之助（軍監）、黒沢正介（差図役）、横田豊三郎、伊那誠一郎（現在頁の上下各枠全て関連）

館城攻め（11/15）の時、一人大暴れで猛奮戦して、城を枕に死んだ怪僧、、三上超順。（三上超順と館城
松前にもこんなに凄い男が居たのか。敵ながらあっぱれ。一番の猛将とは侍でなくて、なんと坊さんか！
あっぱれはいいが、実に大男でまいったナ。・・・等々。三上超順とは、・・・かなり話題を攫った有名人。

■ その時、この大男に悪戦苦闘しつつ、
皆のチームワーク団結ぶりがなかなか頼もしいのが、一聯隊幹部の皆さん。（主に説夢録）

越智一朔が匍匐前進で、門戸の下から、館城へ潜入。貫木を外し門を開く。
次いで、伊那誠一郎が飛び込む。
皆を次々と斬り殺す怪僧三上に伊那誠一郎が襲い掛かるが逆にやられて重症。ピンチ。
横田は、伊那誠一郎を救う為、勇敢に飛びかかったのだが、生憎、地面は
雪にて滑って転倒。巨大な男、三上が馬乗り。危機一髪。
No.4＿堀覚之助と、No.5＿黒沢正介が一緒に、大男三上に襲いかかり、辛うじて横田豊三郎を救った。

■ 上記「三上超順」事件の他にも「館城」奪取時の同隊奮闘の様子 （敵の死：18人）
一聯隊死傷：◇死亡2人：兵が二人名前不明。（この数値は説夢録。死もう少し居るかもしれない。）
◇傷：為貝金八郎（差図役頭取）、横田豊三郎（差図役改役）、伊那誠一郎（教導役）、他に兵4人）

杉山敬次郎（差図役）が敵と二対一で戦う。助っ人に渡辺左忠（差図役並）が一人を銃殺。
残る一人も渡辺が斬り殺す。
山田友吉（兵士小頭）が銃剣（サーベル）で、二人を刺殺。
相馬助次郎（差図役並）も一人を斬り殺す。
- 【ところで、終焉時、上記の伊奈誠一郎はイヤな仕事の宿命▼】
  終焉時、再び怪我をして入院中の彼は、比較的軽傷。降伏を官軍に勧められた医師高松凌雲の手紙
  を五稜郭に届けにゆく使者の役目。この時のメンバーには、他に伝習隊士_板根松之助らが居る。

＜一聯隊初期戦闘表（1868年11月同隊の死傷）＞

日
1868年

死亡

MEMO

新規

累計

他累

11/11

石井梅（楳）太郎（軍目付）

稲倉石関門間諜発覚犠牲死
僧と民2名を道案内に加え4人で間諜。松前に捕縛され全員
斬首される。
これ、民は民だろうが、僧は本物なのか、案外同隊の変装か？
少々気になるが、一応旅の僧が定説。）
（夢説録と石川忠恕特集内石井スポット： No.4 ＜ No.5 ）

11/12

高木正次郎（指図役頭取）

稲倉石関門付近狙撃による被弾死亡。

もう一人兵死亡

上官死者無し。兵1人か？

館城攻略血戦中犠牲者
夢説記録では2人に解釈できるが、それだと数値があわない。
ハテナ。

詳細不明だが、稲倉～館城近辺の犠牲者らしきは、寶田秀雄（差図役）、内田勘次郎（差図役）

ここまでの傷：為貝金八郎（差図役頭取）、横田豊三郎（差図役改役）、伊那誠一郎（教導役）、他に兵4人

▼ 石川證平（忠恕）と説夢録「江差の冬_祈りとサーベル（銃剣）特集」

12月

12月江差大祈祷会＆祭礼
鎮魂塔婆２本建立

一本は一聯隊側犠牲者の為「7人の魂鎮魂と説夢録に語られる。」
もう一本は松前側の死者の為に、一聯隊が建立してあげた。
碑の内訳不明の為、右記7人犠牲者とは、民を含むのか、
実は兵犠牲者がもっと居た為数値が軍だけで7なのか不明。

▲
計

7人とは、
上記4+3か
否か？

松前側の犠牲者も一聯隊が弔う姿勢について

11/12に於ける「館城攻略血戦」に於ける敵側死者カウントは、18人とある。その内一人が上記「三上超順」。
他、追い詰められて自刃した敵将も讃えている。■ 三上超順と館城

明治元年（1868）11月一聯隊に係る
戦犠牲の様子の特徴

犠牲数値がこの程度であった原因は、松前の武器。奥州戦では考えられない。
負けっぱなしだった幕軍は兵器で泣かされたが、松前の武器が旧式であったのは、
館城攻略の戦いっぷりでも判然。銃がほとんど登場しない。

■No.4＿堀覚之助、■No.5＿黒沢正介

No.4＿堀覚之助 （～大正5年3月8日）

◆箱館戦争時、一聯隊。江差方面専属勤務。上記「三上超順」事件の時、その名が見える。
大男三上に馬乗りになられて、今にも首を斬られる寸前の「横田」を、下枠の黒沢正介と一緒に
飛びかかって、救った。
◆この人物は存命。明治を生きる。明治に改名。明治の名は「町野五八」で「麻布区材木町73番地」在住。
◆或資料に「堀覚之助」は捕縛死になっているが、それは昔の某古資料に錯覚誤記があったのだろう。
存命しています。→ 箱館戦後処理の様子一望表。しかし、堀と錯覚された犠牲死亡の当該人物ははたして？

No.5＿黒沢正介 について：明治を生きる。明治は陸軍大尉。上記、堀と一緒に、横田を救う。

■No.6＿佐久間悌二

佐久間悌二とは
■名前について類似名表記等：佐久間悌一郎。佐久間貞二。
■脱走から奥州戦に於いて：草風隊に名がある。
■箱館戦争時に於いては

佐久間悌二：遊撃隊＿陸軍奉行添役
◇この人物は箱館在隊ではなく、江差方面に在籍＆越冬組。
◇蝦夷に於ける役職に係る別表記各種：
- 松前進軍先鋒軍監。松前守備軍監。（軍監とは主に官軍側の表記
- 榎本軍側の表記では： 牧野主計 と共に、彼は「陸軍奉行添役」
◇蝦夷で再編成された遊撃隊の定義は、元々の伊庭八郎達のブレーンだけでない。佐久間悌二が
・この隊に名を残す軌跡として、10/18付の遊撃隊加入とある。
佐久間悌二の死亡期日に関して ：
◇死亡に係る一般表記：明治2年（1869）4/17戦死：松前江良町/折戸。
◇但し、4/17に死亡扱いになっている者の内、実は行方不明が複数居る。その多くは、終戦後の
残党狩りの犠牲者となって、捕縛死している。これは処刑されたでなく、判決前の犬死状態の者が実在。
＜この話について：箱館戦後処理の様子一望表＞
佐久間悌二 ：敵との握手
この話は、松前側の資料で、賊軍の監「佐久間某」として、話が残る。調べたところ、
この当該は、佐久間悌二と解った。
佐久間悌二出身藩について:会津ではないかと言われることが多いが、判然としない。不明。
元の所属「草風隊」から考察すると、この隊は士官隊とも呼ばれており、旗本の子弟でフランス式
教練をクリアしている者が主。

■No.A＿箱館戦争参戦の三殿族「桑名、唐津、備中松山」

◆ 三殿と家臣の犠牲考察おまとめ表
◆ 備中松山「板倉勝静」の犠牲親子
・◇鳥羽伏見の犠牲「熊田恰」、箱館戦争の犠牲「家老_高田亘」と箱館まで戦って捕らえられた倅「高田錠之助」
・◇戦闘に巻き込まれ、備中松山組に入った若い僧「千葉栄」
◆桑名の犠牲切腹：森常吉（＝森陳明弥一左衛門）
◆小笠原長行の断固潜伏作戦と自首前に確立したシナリオ、隠遁の明治と家臣達
・江戸で潜伏を続けた彼と家臣の連携＆自首シナリオ＆その後について

■No.B＿箱館戦争参戦の桑名藩人MEMO

個別編は後日別編にてご案内：現在頁は、こちらの頁▼
「箱館戦争の落とし前：箱館戦争参戦の三殿と犠牲家臣について」の補足断片MEMO＝人名ご参考のみ

◆【重臣側近（箱館では戦闘員でなく側近）】：成瀬杢右衛門、松岡孫三郎、他
◆【箱館新撰組＝戦闘員】：

【1】_ 森弥一左衛門 ：桑名藩の罪を被り、最終責任切腹の犠牲者
【2】_石井勇次郎、【3】_谷口四郎兵衛、【4】_角谷糺、【5】_藤井安八、【6】_前田岩太郎、
【7】_木村忠次郎、【8】_沢采女、【9】_高木剛次郎、【10】_松田六郎、【11】_山脇隼太郎、
【12】_長瀬清蔵、【13】_佐治寛、【14】_成合清、【15】_水谷藤七、【16】_岡村亀太郎、
【17】_ 内山栄八、【18】_西村五十五郎（少年15歳）、
【19】_ 関川代次郎、【20】_竹内武雄、【21】_土田新之丞、【22】_竹内徳雄、【23】_松平栄助
【19～23】：銃隊＆抜刀隊でなく、砲術（大砲）を得意とする者
※他にまだ居ます。桑名関連人は40余人（この大きい数値は、士分外の追従兵込みか？）居たとする説有り。
※桑名の場合、榎本艦隊が仙台を発つ時乗船した者の他、追って自力で蝦夷上陸の者有り。

■No.6＿

準備中

■ 土方歳三直属「お抱え地元採用少年」の哀れ結末

可愛そうな「地元採用少年達」に振り被った惨刑

松前江差方面で捕縛された残党は、かなり惨い犠牲にあっている。これには、色々訳があります。
以下文章と、リンク先ご参照で、その訳が見えてきます。

但し、一番解せなかったのは、僅か14～15歳らしき少年が斬首された様子が、地元民の記憶に鮮明だったこと。
調べた結果、当該らしきが判明。坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い現象か！！
なんだこれ！14歳が捉えられて、処刑されている！しかも屈辱の引き回しの後斬首！
あんまりじゃないか！！

■上田馬之助（14歳）：土方歳三付属（地元採用少年）：松前江差方面に於ける「捕縛死」。
・・（上田馬之助の名について別表記各種：上田馬之丞。上原馬之介。植原右馬之助。上田高之丞等各種

そもそも、土方歳三付属少年とは、戦闘員ではない。如何なる非常事態とて、土方に確認せずに、近場の
将校が勝手に戦に引っ張り出してはならぬ年齢の少年。つまり、土方に完全に保護されている立場。
しかし、いざ捕縛されたとなると、書面上のブツがあがって、そこに記載された内容に
「土方歳三付属」があったとすれば、これが「重罪」に値したのだろうか！！

箱館で降伏した田村銀之助達は、あくまで少年として、扱いは寛大な処置となったのに比較して、
地元に裁判を委ねられた地元少年の宿命は、あまりにも悲惨。
・・（これじゃ、冥土の土方安らかじゃない。折角保護してあげたのが水の泡どころか、逆効果！）

こうなると、上記上田少年は、氷山の一角。まだまだ犠牲者が居る。
▼
（民の目撃談はこちら・・檜山方面戦後処理様子と高松凌雲の激怒）

尚、少年に限らず、地元採用された者達の裁判は、東京に送られず、地元に一任されている。
この「一任」が大問題。一応裁判の形式があるのだが・・・。
地方各小出張所などに於いて元から勤めていた下級武士（松前藩士でなくて、なんらかの士族の血を引く者、
または、一般的言い方の「陪臣」に近い者（武家の家来下僕仲間のような中間身分）は、事務処理のノウハウを
理解している為、榎本軍が地元採用している。戦後処理で、彼らは賊に加担した「言うなれば売国奴」扱いで、
実に手厳しい処刑に処せられた。同じく斬首とて、さらに酷い重複刑が幾種類かがあります。

箱館戦後処理の様子一望表