「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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WILDハンター(仮)
十二章「轟く覇者」
――グォォォ…グォォォ…――
ドンドルマ地方最北の地「フラヒヤ山脈」。大地は永久凍土、山には万年雪がつもりその谷間を流れる川は凍りついたままの極北の地。もちろんこれはハンター達が普段足を踏み入れる範囲よりもさらに奥のことだ。そこにも極寒の地独特の生態系はあるがほとんど生物と呼ばれるものは存在しない。しかし、フラヒヤ山脈の最高峰、ポッケ村の住人に霊峰と呼ばれているゼノム山。そこで黒い塊が静かに脈動している。かの地には古の時代に恐ろしい覇者がいたという伝説がまことしやかにささやかれている。この地方にいるアイルー達の口伝によるとそいつは黒くてでかいヤツということしか分からないが、その覇者は今でもゼノムの麓で眠っているらしい。そして彼らの口伝にはこんなことも伝えられている。
かの者に触れるなかれ
かの者が目覚めれば
大地は紅蓮に染まり
風は暴威となりかわる
その漆黒を穿つ矛はなく
その漆黒を防ぐ盾もない
かの者に触れるなかれ
かの者は“宿命の闘い”の眷属
かの者を討ち滅ぼすも漆黒の力
深くうごめく宿命の力
かの者は凍りついた大地に眠る
荒ぶる神アカムトルム
かの者に触れることなかれ
かの者に触れることなかれ
――ヒュォォォ…ガシャ…ガシャ…――
麓へ続く洞窟の中をダクシュが走っている。肩には左腕を失ったあの男を軽々と乗せたまま。ティガレックスに食いちぎられた傷には応急処置をしてあるが出血がひどくこのままでは失血死するだろう。彼女の手持ちの薬品ではここまでが限界だった。
「はぁ…はぁ…マリナがいてくれればポッケ村まですぐだったのに…あそこでかっこつけるからあたしが苦労するハメになるんだよ」
息を切らしながら肩に乗せた男に愚痴っている。余裕があるのかないのかわからない。
「そいつはすみません、カスガイさん…」
「ぉ、気がついたのかアッシュ!これは貸しにしとくぜ」
タカーシュ達と一緒にいたときとは打って変わって親しみやすい口調でダクシュはアッシュと呼んだ男にそう返した。とりあえず意識が戻ったことにほっとしつつダクシュは真面目な声で尋ねた。
「なんでディーノはああなった?」
「…」
しばらく間をおいてアッシュはつらそうな声で話し始めた。
「わかりません、けれども里の外で誰かにあったようで…あいつがおかしくなったのはそれからです」
「そっか…でも戒めを完全に解き放つ方法をどうやってあいつは知ったんだ?あれは里の長しか知らないはずなのに…」
「えぇ…長が殺されるまえに話したとも思えません」
「誰か…里の外部の者に聞いて試したのか…」
「それしか考えられません、でも一体誰が」
話しているうちにもう洞窟の出口にさしかかっている。ダクシュは外の光を見ながら重い口調でいった。
「里の秘密を知っているのはハンターズギルド、赤羽根の一族、それに王立学術院、この中でもごく一部の者だけだ」
「まさか…」
「たぶん興味本位だろうが絶対に許してはやらないよ」
そう毅然と言い放ち、洞窟から飛び出した。すると、
「あ~~ダクシュさ~~ん!」
洞窟を抜けるとエリア1の高台の上に出るのだが、不意に下の方からサヒヲの間延びした声が響きダクシュは驚いて崖の下を見ると、小さな湖の水際にサヒヲとタカーシュ、それにマリナの姿があった。それにいくぶん驚いたがダクシュはいつもの事務的な調子に戻して、
「あなたたちどうして…」
「師匠がここで待てば何かあったとき困らないっていって」
その言葉にサヒヲが答えた。意外そうにダクシュがタカーシュを見ると、
「さぁ、さっさとそのけが人を村に運びなさい、私たちは歩いて戻るわ」
にこやかに微笑みながらタカーシュはそう言いベースキャンプの方へ歩きだした。
「ちょっ!?師匠~待ってください~~」
それに驚いてサヒヲもあわてて後を追った。
「中々気の利いたことをしてくれるじゃない」
その後姿を見ながらダクシュはそう晴れ晴れとした口調でいうと、
「あの~カスガイさん」
「ん?どしたい?」
肩に背負っているアッシュが申しわけなさそうにダクシュに声をかけてダクシュが振り返ると、
「傷口が心臓より下になってて…俺…やばいです」
アッシュの左腕の傷からダラダラと血が滴り落ちている。アッシュの顔色も青ざめていて深刻な状況だ。
「おわ!?すまんすまん!マリナ!さっさとポッケ村に飛んでくれ!」
さすがにダクシュも顔色を変えてマリナのもとへ駆けよると背中にアッシュを投げこんで自分も跳び乗った。その感触を確かめたマリナは一吼えすると大空へ舞い上がっていった。その頃、残されたティガレックスの亡骸に近づく人影が三つ。背格好から男がふたり、もうひとりは女のようだ。示し合わせたように黒い外套をはおり、不気味な雰囲気をかもしだしている。三人は亡骸に近づくと、まず一番背の高い男がティガの頭に触れ何かぶつぶついい始めると、ふたりもそれに習いティガを三方から囲むように立ちそれぞれティガの左右の後ろ足に手を触れている。何かの儀式だろうか。言葉を唱え終わると彼らは懐から赤い液体の入った瓶を取り出しティガの口の中に流し込んだ。すると…
――ドクン…ドクン…――
たしかに止まっていたはずのティガの心臓が脈動しはじめた。しかもそれだけではない。ティガの体に驚くべき変化がおき始めた。鱗が火で焼かれたように黒く変色しさらに肘から黒いトゲのようなものが突き出してきた。尻尾は太く肥大化し下あごの牙もとびだした。その姿はもはや原型をとどめていない。急激な体の変化に慣れないのかティガレックスは前足と後ろ足をふんばり苦しそうにうめいていたが突如、天を仰ぎ…
「グォォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」
吼えた。しかしそれは咆哮と呼ぶにはあまりに重く、あまりに猛々しい。その威容は正しく覇者のそれである。黒い外套の女が一番背の高い男に歩み寄りそっと囁いた。
「ようやく成功しましたね」
「うむ」
長身の男は低い声でそう返す。声の感じでは女は30代、男は50代くらいであろうか。そこにもうひとりの男が歩み寄ってきて声をかけた。
「まがい物ですがこれでゼノムの覇者を揺さぶり起こすことができますね」
声が若い。恐らく20代であろうか。その言葉には答えず長身の男は手元の紙に目を落とした。そこにはこう書いてあった。
覇者の力
それはすべてを従える力
それは絶対たる力
それを手にする者は超越者とならん
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