ま~るい地球

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日本語失語症



きっとこんなことは誰も信じないだろうし、
「外国かぶれ」
と思われることは必至だと思う。

だけど、
最後の半年をほぼロシア語だけで生活していたからだろうと
じぶんで思っている。

夏休みの間、友人たちは自分の国へ帰り、日本人学生も同じように日本へ一時帰国していた。
私は寮で一人いることに退屈し、
管理人からも「旅にでも行ってきなさい。寮にいることが危ないこともある」と言われて、
ロシア人の友人(オーリャ)の別荘に厄介になっていた。
オーリャの家族は私を客人ではなく家族のように受け入れてくれた。
朝早くたたき起こされ、畑仕事も食事のしたくも子供がして当然とばかりに申し付けられるし、夜はオーリャと長話をしているとよく叱られた。
私のできる精一杯のロシア語でコミュニケートしていたわけである。

新学期が始まっても、
自分の部屋でパーティ(飲み会)をするときには必ずロシア語であったし、
日本時の学生を招待する場合も、
「一人でも日本語が話せない人がいる時は共通語(ロシア語)で話すこと」
を条件に来ていただいた。

日本人とのやり取りも、非常に中途半端な日本語だったために、
日本語の簡単な言葉ほどそして、簡単な文法さえも欠落してしまったらしい。

日本に帰国してからはコンビニにも満足にいけず、
電話は無論、人との会話は全く成立していなっかった。
親はふんふんと頷いていたけれど、言っていることは意味不明だったらしい。
もちろん、フラストレーションは溜まるので、
ロシアにしょっちゅう電話を掛けて
国際電話代の請求がえらいことになってしまった。

その後、1ヶ月で、大学院入試があり、
とにかく英語の勉強をしつつ、
日本語の訓練もしなければならなかった。
結局、英語はトップだったらしいが、日本語の小論文はかなりひどかったと後から聞いた。

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