こしゃくな読書

こしゃくな読書

なぜ、はたらくのか─94歳・女性理容師の遺言 加藤 寿賀 (著)


加藤 寿賀 (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4072746487/ref=nosim/?tag=donzoko-22



 困ったなあ…正直そう思った。

この本に「困る」という言葉は口にしない方がいいと

書かれていたのに。



「困る」という字は箱の中に木、

木が箱につっかえて伸びないのだから、

『言わない方がいい』んだと。




でもこの本すごい。すごいのに、真新しいことは何もない。

壮絶な経験をしているのに、このおばあちゃんやたら明るい。



この本の素晴らしさ、どうやっても上手く紹介出来ないな、

困った、困った。





 ただ、おばあちゃんが言っていたことは、

忘れられないことばになるだろうという予感はある。



あまりにも正論なんだけど、この人の経験から読んでみれば、

ただ納得、では収まらなくなるだろうな、という感じ。

奇をてらう必要なんかないのだ。いいんだよ、そのままで。うん。





 例えばね、『愚痴をこぼすことは、身の徳をこぼすこと。

もらったものは、こぼしちゃもったいない。』って。



愚痴をこぼしちゃいけない、って言うとなかなか治らない。

でも、こぼしちゃ勿体ない、って言うのは

何となく覚えているだろうなという気がする。



こぼさなくなるだろう、もったいないもの。




 世にいうベストセラー小説本を

おかげさまで3冊ほど読み流した後だった。

どうにも感想文を書く気がしない。

上手いから一気に読むし、確かに面白いのだ。

それなのに、なんだろう、う〜〜〜〜ん、

どうしようかなとりあえず読んだだけでいいか、と何も残らない。






 この本に取りかかった途端、おうおうおうおう!

これこれこれ!的な…ね。




多分こういう本は娯楽ではなく、神話なのだと思う。



新鮮である必要などなくて、商品価値のある言葉でもなくて、

古典的な手ごたえ、ずっしり。




これを軽く流してしまう人は逆に

人間的経験が浅いのではないだろうか。…な〜んてね。




 80%はみんな分かっているつもりだと思う。


でも、のこりの20%を知るには、

経験してからまた、この本を読むしかない。




きっとそれまでに50%も出来ていないと気づくだろう。



もちろん、私も含めての話だ。

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