李里ちゃん日記

李里ちゃん日記

短歌

パレット
耳底に虫鳴き初むる夏の朝君の風聞かすかに立てり

関わりは淡きがよろし尾を揺らし隣の猫が帰りゆきたり

陽炎にゆうらりと立つつくしん坊人影に似て無言に居りぬ

嘘っぽい話に相槌打ちながらかたえの頬でにっと笑いぬ

連翹の匂うばかりの花の下あなたはあくまでやさしき一人

ぬばたまの闇深まれど白木蓮の焔のかたち包みきれざる

春霞かかれる低き家に住みインターネットにそらの声聞く

ファックスに届きたる文字歪めるは紛れもあらず弟の癖

洗濯機を自分流儀にセットする照る日陰る日雨催いの日

あからひく月の光を取り込みて濯ぎ物するも一つの選択

軒下に名を記したる肌着乾す淡むらさきの朝日射し来て

十薬の白き十字の花咲けど誰も讃えぬ いろはにほへと

梅雨入りと宣言ありし日南天の花のこぼるるほどの閑かさ

庭の木に巣づくりせしは百舌ならむ卵が五つ ららりりるれろ


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