『しゃぼんだま』 Byぁぃ

夏の午後

プールの補習の後

濡れたオサゲをなびかせて自転車で一気に坂道をイキオイよく登った日。

冷凍庫に直行して

片手にアイス・片手に内輪。

思いついたように屋根の上に登り空に向かって飛ばした七色の玉。

自分は自分だと信じてやまなく周りの事なんて気にしていなかったんだ。

自分と自分の故郷に溶けていた。



触れようとすれば消えてしまぅ虹の玉。

手を伸ばせば遠ざかる。

でもどぉしても自分の物にしたくて 何度も手を伸ばしてた。

ふと目を離せばドコかへ行ってしまう。



夏の午前

プールの補習中

1往復ごとにフェンスに走り寄り長ぃ間1箇所を見つめてた。

フェンスにしがみつぃて

必死に見つめていた姿。

夏の日差しに酔いしれながら

自分と彼の事で精一杯で先生の事なんて気にしていなかったんだ。

太陽と君の姿に溶けていた。



触れようとすれば消えてしまぅアナタ

手を伸ばせば遠ざかる。

でもどぉしても自分のモノにしたくて 何度も手を伸ばしてた。

ふと目を離せばドコかへ行ってしまう。



昔を思い出すほど年月は経ったわけではなくて

今更 昔を思い出すのはアノ時 気持ちを伝えらえれなかった反省なのか。

七色の玉と同じように手を伸ばしても もぅ届かなぃ。

思い出すのはアノ頃と同じ暑さと香りのせぃ。

日に焼けたアナタの姿をウッスラとしか思ぃ出せない。

夏の暑さにクラみながら目をツブると

キャップ帽を深くかぶり額の汗をぬぐうアナタの姿が見に浮かぶ。



昔話に花を咲かせるのもステキぢゃない。

過去を思ぃ出しても触れる事は出来ナイから。



月のキレイなコノ夜に さぁ屋根に登ろぅ。


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