Dual Life ~ 行き来する暮らし

Dual Life ~ 行き来する暮らし

第4話 居心地のいいカフェのように



 こちらが普通の畑。
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 こちらが、うちの自然農の畑。
 どこが違うかわかりますか?


 そう、普通の畑は きれいに除草されて
 土がむき出しになっています。

 自然農の畑には「野菜」と「雑草」と
 呼ばれる草とが同居しています。

 一見、雑草があると野菜の養分を奪うし
 邪魔者のように考えられていますが
 ほんとうにそうなのでしょうか?


 ● 雑草にも役割がある!


 強い日照りの続く夏。




 普通の畑が砂漠のように乾燥しているのに
 自然農の土はしっとり湿っています。

 そうなんです、雑草が土や野菜を
 乾燥から守ってくれているのです。

まるでお肌を乾燥から守るクリームのように!


 さらには、そんな草があることで

 その雑草を餌にする虫
 その虫を食べるカエル
 そのカエルを食べる小鳥・・・と

 畑の中の生態系は、どんどん豊かになります。



 またその草が隠れ家になったり
 産卵場所になったりと、いろんな生き物にとって
「心地のよいカフェ」のような場 になります。

 そう、自然農の畑は 野菜だけでなく
 生きとし生けるもの全てにとって
 居心地のいい場を創ることで
 多様な生命が集う場を創ろうとしてるのです。




 「雑草」の役割はそれだけではありません。

 冬になり、草たちも枯れる時が来ます。
 でもそれが全ての終わりではなく
 枯れた草は分解され、フカフカの土となり

 また次の春に芽吹く野菜の肥料となるのです。

一見邪魔者だと思っていた草が
 巡り巡って野菜を助けてくれている不思議。





 お互いが見えない縁によって結ばれ
 その存在が誰かのためになり
 また違う誰かのためになり・・・。

 一見、敵に見える存在も
 全てに意味があり必要なのだと。




 害虫も益虫も 良いも悪いもそこには存在せず
 そんな多様な糸が織り成すタペストリー。

 自然農は そんな織物を紡ぐ場なのです。


 (第5話へ続く)


 第1話 →  自然農との出会い

 第2話 →  やってはみたものの・・・

 第3話 →  これでいくんだ!

 第4話 →  居心地のいいカフェのように

 第5話 →  寄り添うというあり方

 第6話 →  耳を澄ませ・対話する

 第7話 →  生命は


 公式HP  Body curiosity


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