高校1年生 I


まさか中学校の卒業式へ出れないとは思わなかった
卒業式ははっきり言ってどうでも良いことかもしれないが
中学校の友達へ「さよなら」の一言ぐらいは
言っておきたかった。。。

保証人の家では6畳の部屋に4人が住み
二段ベットで個人の荷物を置くスペースがなく
ベットの枕の上の棚に唯一荷物を置く場所があった
あと個人の荷物と言えば
共同で使っている小さなタンスに養父から貰った仕度金で買った
自分の着替えぐらいなもので
そもそも自分の荷物はあまりなかったので
気にならなかったと言えばそうなのかもしれない

ここではTV・新聞・電話も禁止とは言わないが
私は新人なので使えないと言った方が良く
世間の情報が全くない生活が始まったのだ

この場所は養父の養子以外も様々な処から来た子がいた
私の同期と言える子は私より4歳も年上で絵画が好きなのかどうか知らないが
その子の背中いっぱいに絵が書いていた
熊本出身でいつも口癖が「バッテン」と言っていたから
あだ名をバッテンと呼んだ
ちなみにバッテンは義兄弟ではなく
義兄は三男の13歳年上の人と五男・六男の4歳年上
そして七男の私の4人しかここには兄弟はいないが
他に10人ぐらいが住んでいて
ここで初体験と言って良いほどの封建的な縦社会を体験する

ここの生活のサイクルは
朝4時頃に起きて保証人の仕事の準備をする
そして5時ぐらいから宿泊者を順番に起こし周り
それが終わると大広間で宿泊者の朝御飯を並べ始める
そして宿泊者達が朝ご飯を食べ始めると
一斉に宿泊者の部屋に行き布団をあげ始める
一日平均が150人から200人なのでそれは大変である
一通りの布団をあげたら次に待っているのは部屋の掃除だ

ここで個人部屋や広間・廊下などの全体と分かれ
もちろん宿泊者の食事には各2人づつ給仕として付いているので
各1人づつの担当は10部屋ぐらいになる
そして宿泊者が帰る時は掃除を中断し
宿泊者を乗せたバスを全員で見送る

宿泊者がいなくなれば私達の朝食が始まるが
長くて5分ぐらいで
それ以上食堂に居れば当然、後ろから蹴りが入る

どうにかこうにか昼前に全体の掃除を終えたら
次は昼食だけの客の準備をして
残りは庭や周りの掃除が始まる

昼食だけの人が帰れば、私達の昼食だが
昼食が終われば、掃除のつづきをしたり
今夜の宿泊者の用意をしなくてはならない

宿泊者は夕方の4時ぐらいから来るので
風呂番以外は少し暇になるが、いつでも動けるように
事務所の隣の部屋で集まっている

宿泊者が来れば各部屋に荷物を持って誘導をする
そして風呂の案内をする人
個人客に風呂待ちまでお茶でお持て成しする人と分かれる
中には物知りの方が居るので庭を案内したり
茶室へ案内し持て成すが私には関係ない仕事だ

宿泊者が風呂に入っている間に給仕以外は一斉に布団を引く
その様子はまさに鬼気迫る状態だが、笑顔は崩してはいけないのと
音を立てずに走ることを義務付ける

そんなバタバタしたことが終わり
9時ぐらいから夜食を取り
仕事から解放される

それからがプライベートって訳ではない
そう事務的な作業が待っていて
本当に解放されるのが11時頃になる

そこから一日の反省会が始まる。。。汗

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