路傍に咲く華

路傍に咲く華

奇跡-キセキ-



だからこそ、いつ崩れてもおかしくない
            脆い吊り橋の上を歩くかの様に

俺達は必死でこの世界に縋り付いて生きている




――――奇跡           亮太目線




ほんの一瞬、目が合った瞬間から、

俺の世界は変わり始めたのかもしれない。


「・・大丈夫、ですか?」

上から俺を見ているのは、
同じクラスの・・・北沢真菜。

ビクビクしながら、俺の事を見ている。

「・・・・はぁ?何が」

軽く睨み付けただけで
そいつは涙目になっている。

「すっすみません・・あの、そこ・・切れてるから」

北沢は俺の頬を指す。
多分さっきの喧嘩で掠ったんだろう。

「別にこんなの痛くもな」
「駄目です。黴菌入ったらどうするんですか?
 ちゃんとこう言うのは手当てして置かないといけませんし」

俺が言いかけた途端、遮られた。

・・変な女。

「・・・・・・ってぇ!!!!!!」
「ちょっと我慢して下さい。絶対動かないで下さいね」

わざわざ消毒液までご丁寧に。

「・・・はい、これで良いと思います。
 もう喧嘩・・・・・・止めてくださいね?」

北沢は笑顔を向けて、教室を出て行った。


―――これが、俺と真菜の出会いだった。


そして3月。

「・・俺、北沢の事が好きだったんだけど」

気付いたら口走っていた。

自分が一番驚いていた。

「・・・・・・・ぁ、え?」

北沢も戸惑って居る様だったが、
俺達は結局付き合うことになった。


北沢・・・真菜と居ると幸せだった。

些細な事でも、すげー楽しかったし。それなりに充実してた。

例えるならいつの間にか真菜は、
俺にとって太陽の様な存在になっていた。 


・・・けど、幸せは 崩れた


「・・私・・・・、病気なんだって。
 癌って言う重い病気なんだ・・・・・」


衝撃の、事実。

これは現実?
夢であれば 良かったのに

「・・わっ・・り、亮?」

気付いたら真菜を抱き締めてた。

考える前に、行動してた。
体が一番正直だった。

「・・・何処にも・・・行くなよ・・」

何処にも行くな。
ずっと俺の傍に居てくれ。

太陽が無かったら俺はどうすれば良い?

「・・・・ごめんね・・」

真菜は「行かないよ」とは言ってくれなかった。
当然かもしれないけれど。
嘘でも良いから俺を安心させてくれよ。

・・どうして、真菜なんだよ・・・

辛いなら、俺が代わってやりたいのに。




――そして真菜は、緊急入院する事になった。


酸素の入ったビンから、真菜の所まで管が伸びている。

これ一本で 真菜は・・生きているんだ

悔しい悔しい

前まであんなに元気だったのに
癌と言う名の悪夢が、どんどん襲い掛かってくる。

俺には守ってやれないのかよ・・・

右拳で机を思いっ切り叩いた。

自分の無力さに、途轍もなく腹が立った。

「・・りょ・・た?」

眠っていた真菜が目を覚ます。

俺を呼んだ真菜の声は、
あまりにも弱々しくて、悲しかった。

「・・ん、何でもない。お前はちゃんと寝てろよ?」

俺はそっと、すっかり細くなった真菜の手を握った。


「如月さん。ちょっといいですか?」

突然、医師に呼ばれ、俺はその場を後にした。















「今日か明日が山です。」


「・・・・は・・・?」


医師の口から出た一言目がそれだった。

「真菜さんは・・もって明日です・・」

頭の中は真っ白になって行く。
何も考えられない。
その時、突然と怒りが湧いてくる。


「・・・・・っざけんな!!!!!」
 あんた人の命を救うのが仕事なんだろ!?何でそんな事簡単に言うんだよ!!!
 あんた等が助ければいいんだろ!!!!違うのか!?」


イライラする。


「如月さん・・落ち着いて下さい・・っ」

「こんな時に・・落ち着いてられるかよ!!!!」

医師の言葉も聞かず、俺は椅子を蹴り飛ばす。


「・・・もう俺は知らねぇよ!!!今日は帰る!!!!!」


そう言って、俺は部屋を出た。



こんな俺の行動を境に




      俺はもう真菜に会える事は・・無かった。




「・・・・・真菜!!!!!」




呼んでも呼んでも目を開けてくれる気配は無い

手は氷の様に冷たく

     心臓の鼓動さえ 聞こえない


真菜は・・・・死んだ?



2006年3月10日 午前5時22分


北沢真菜 14歳


この日から 真菜は俺の
         手の届かない場所へと行ってしまった。


「・・真菜!!!!!」


彼女の名を叫んでも、優しい声で答えてくれる者は、居なかった。



―――それから数日後


「これ、貴方宛に。・・真菜さんからです。」


医師に、変な紙切れを渡された。

「枕の所から見つかったんですよ。
 きっと何日か前に書いたものでしょう・・。」


俺は、その2つに折られた紙切れをそっと開く。

見た瞬間、涙が溢れた。



大好きな亮へ


こんにちは。お元気ですか?
今、亮がこれを読んでるとしたら、
もう私は亮の隣には居ないのかな?
苦しいけど、現実と向き合わなきゃ。

・・・・ねぇ?亮?
私が傍に居るのは、一瞬の様な短い時間だったね。
それでも、ほんの少しだけでも、亮を幸せにする事は出来ましたか?
私は亮と居られて本当に幸せだった。
世界一幸せだった。

人間って、死ぬとまた生まれ変わる事が出来るって聞いたことがある。
もしも私が生まれ変われるなら、もう一度亮の傍に居たいな。
ずっとずっと。
それで、もう一度亮の彼女になりたい。
そうしたら、今まで出来なかった事もしたい。
まだ行った事も無い所にも行って見たい。
亮との思い出ももっと沢山つくりたい。

前に、亮は言ったよね?
「どこにも行くな」って。
私も・・本当にどこにも行きたくないの。

死にたくない。
もっと生きたい。
亮の傍に居たい。

カミサマの事も恨んだ。
どうして私がこんな運命でなきゃいけなかったのか。
どうして私が選ばれたのか。
もっと生きたいのに。

だって亮が好きだから。
ずっと離れたくないんだもん。

・・・ってこんな所で弱音を吐くべきじゃないのかなぁ?
でも、これが本心なの。

私は、亮が居て幸せだったから。
亮と出会って、私の世界は輝き始めた。
亮と出会えたことにすごく感謝してる。

ありがとう。

亮は、私を出会えて幸せだったのかな。
少し心配なんだけど。

だけどこれだけは言える。

私は、亮と居られて幸せでした。
亮と居られた日々は、私の中でずっと色褪せずに輝き続ける。
亮が居た時間は、ずっと宝物だよ。

亮 ありがとう。
大好きだよ。


end...


+あとがき+

中途半端なところで終わらせてみる。(待て
これ以上書いたら間違いなく変になりそうだからねぇ。

・・はいっじゃ、こんな下手文に付き合ってくれて有難う御座いますっ

僕からは以上でございます~(逃亡ー

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: