365DROPS

365DROPS

“ぐりぐら”に会う




                      2002年 6月 9日 (日) 


                         【一緒に行ったひと】

  今回は同行者なし。ゆみたろの単独おでかけ♪ 誰か誘おうかと何人かの顔が思い浮かんだけど
  ゆっくり観たかったのでひとりで行くことに。 誰かと一緒も好きだけど偶にはひとりもイイものね☆


                            【会場】

               練馬区立美術館・・・東京都練馬区貫井1-36-16  

       URL http://www.city.nerima.tokyo.jp/museum/  TEL 03-3577-1821

             交通・・・西武池袋線(有楽町線直通)「中村橋」駅下車徒歩3分


                            【詳細】

  主催=練馬区立美術館/NHKプロモーション   後援=NHK   協力=福音館書店 

               開催時期=2002.4.13(土)~ 6.9(日) 

    料金=一般500円/高・大生300円/小・中生100円/65歳以上300円


                          【おもな展示作品】

   太田 大八・・・『びんぼうこびと』『だいちゃんとうみ』『がちょうのたまごのぼうけん』

   山脇 百合子・・・『ぐりとぐら』『ぐりとぐらのえんそく』『よもぎのはらのおともだち』

   土方 久功・・・『ぶたぶたくんのおかいもの』『ゆかいなさんぽ』『おおきなかぬー』

   中谷 千代子・・・『ジオジオのかんむり』『かばくん』『らいおんはしった』

   長 新太・・・『たいへんたいへん』『てぶくろくろすけ』『三びきのライオンのこ』

   なかの ひろたか・・・『ひとりぼっちのりんごのき』『ゆうちゃんとめんどくさいサイ』他

   小野 かおる・・・『とんだトロップ』『ごろぴか どーん』『オンロックがやってくる』

   山本 忠敬・・・『しょうぼうじどうしゃじぷた』『でんしゃがはしる』『ピー、うみへいく』

   以上の他に、池田 龍雄・桂 ゆき・佐藤 忠良・西巻 茅子などの作品が並んでいた。
   出典絵本の数(展示作品数ではない)にして実に59作品・・・絵本専門美術館以外で
   これだけ多くの原画を一度に観ることのできる機会は、そうないであろうと思われる。  


                           【鑑賞の感想】

昔から私の家には、“自称:かつては文学少女”の母の趣味と配慮で、とにかく本がたくさんあった。
ひとりっ子時代もそれなりにあった私は(弟との年齢差は3歳8ヶ月)、ちいさい頃、母のひざの上で、
或いは夜、眠る前にと『本を読んでもらった記憶』というのが、はっきりとある。幸せなことだと思う。

昔読んだ絵本の中でも、今でも記憶に呼び起こせるもの、思い出すきっかけがなければ忘れていた
もの・・・いろいろだ。

今回、この原画展の作品の中にはそんな“今でも大好きな絵本”と“あ、懐かしい!と再会した絵本”
その両方がたくさんあった。 ここでは、そんな『私情ばかりの絵本紹介』をしてみたいと思う (笑)


『ぐりとぐら』・・・ご存知、野ねずみの『ぐり』と『ぐら』。青い帽子が『ぐり』で赤い帽子が『ぐら』です
          双子の男の子(ぐり男とぐら子じゃナイのよ~;)で年齢は永遠に“年長さんで5歳”
          ゆみたろも年長クラスの時、この絵本と出逢う。以来2匹の大ファンなのです♪
          ぐりぐらのお料理(かすてら!←ホットケーキじゃないんだよ)や、すごくかわいい
          ぐりぐらアイテム(洋服・エプロン・小物類・お家や家具など)に心奪われてました;
          もしも、ゆみたろがこの先、『我が子』というものと出逢えることがあるとしたら  
          『絶対に買い与えてあげたい絵本たち』の中の一冊です!!

『ぶたぶたくんのおかいもの』・・・これ、今でも出版してるので、結構人気があるみたいですね~・・
              絵の作風は“とっても昭和ちっく”です(笑) 何せこの私がかなり小さい頃も
              我が家にありましたから・・パン屋さんのパンにひとつひとつ顔があるのが 
              子供心に不思議というか、ちょっと不気味でした; そのくせ何度も読んで
              しまう・・・という恐るべき常習性のある魅力をもった絵本ですねぇ。。。
              母に読んでもらった、弟や妹に読んであげた、そんな思い出のくっきり残る
              一冊です・・・それにしても、やっぱりちょっとコワイ・・ (^-^);

『あふりかのたいこ』・・・原画を見ながら「このお話、知ってる~」と、思わず見入ってしまいました;
             記憶が違っていなければ、小学2年か3年の国語の教科書に載っていたお話。  
             絵本を手にする喜び・・・というのは、生涯の友達を幼少時に手に入れる様な
             ものかも知れません。小学校時代のクラスメイトに時を超えて再会した気分♪

『たいへんたいへん』・・・この絵本も“再会もの”でしたが、懐かしいというだけではなく、この作者が
             長 新太さんだった、ということに幾許かの感銘を受けました。ゆみたろは
             その昔、小学校の図書室に勤務していたのですが、そのお仕事で出逢った本
             にも印象深い本がたくさんあり、その中の何冊かが、長さんの絵本・あるいは
             長さんの絵の本だったのです。そしてこの『たいへんたいへん』も、私自身が
             かなり小さい頃に、読んでもらった一冊でした。このエネルギッシュな作風、
             そう見ると、間違いなく長さんのタッチですね~ マイ絵本歴の『点と線』?


                        【絵本原画の良さ】

(美術館の特別展示というと、どうしてもMOMAやMETなど、海外(欧米)の美術館展を連想して
しまうが、美術とは有名・著名なものだけを指す訳ではない。自分にとって価値のある美術・芸術
というのは、実は身近な所に在るのではないか)

私たちの手元に届く絵本は、勿論さまざまな過程を経てきた結果としての一品である。
だが、その絵本の魅力を充分に知り、好きな絵本は何度も(暗誦できるほど)読み返してきた人達が、
どうしてこんなにも『原画展』に集まるのか。
(最終日でもあり、館内は大盛況だった。こんなに混むのは、この美術館始まって以来なんじゃ?;)

その動機付けの種類は多くはないと思う。
最たるは『好きな作品の絵を実物で見たい』というもの。

そうなのだ・・・。
印刷された絵と、作者の手擦れさえ残る原画とは、その絵の持つ瑞々しさが全く違う。
平坦になってしまった絵本のページ上の絵、私たちはそれしか知らない。
でも、こうして原画を間近で見ると、どの作品もとても立体感を持っている。

画用紙を使ったのか、ボードを使ったのか、布張りカンヴァスを使ったのか、描き込んだ物によっても
油絵具なのか、アクリルなのか、水彩なのか、パステルなのか、岩彩なのか、描き込む素材によっても
直描きなのか、エッチングなのか、コラージュなのか、リトグラフなのか、施された技法によっても、
それは全く趣の違う絵になる。
そして最大の違いは、作者の意図。

仕上げの前に残るデッサン・・・何度も描き直した鉛筆の跡・・・本の絵とは全然違った発色・・・

作者の姿を垣間見るような原画に触れ、今日は見に来てよかった・・・、と心から感じた。 

ゆみたろう、大満足♪ (^-^)v


                    【絵本、侮れじその効力:笑】                  

絵本は、特殊な環境に育った場合を除き、おそらく誰もが生涯に一冊は、読む・読んでもらうもの
だろう。 ヒトの記憶とは不思議なもので、たとえ意識上に浮上してこなくても、完全に忘却して
いるのではない。 深いところでは人格形成の重要素材となり、その人の根幹を支配している。

絵本は、人が幼少時に出逢う最初の文化のひとつといえる。
つまり、大人になって読む本からの情報とは違い、読み手の人格へとダイレクトに影響してくる。
幼児期の刷り込み(プリンティング)の効果は大きい。多彩なる幼児英才教育にも使われている。
ただ、間違えてはいけないのが、人間には誰しも個としての、或いは年齢なりの、キャパ:限界があり、
ひとつを得るためにはひとつを諦めなければならない、ということであろう。

環境決定権のない幼い人たちに代わって、良質な情報(絵本文化もそのひとつ)を選び与え、また、
今後に残したいものだと思う。


                         【ぷち情報】  

    今回、ゆみたろが訪れた練馬区立美術館で、極秘入手した(笑)情報をお知らせします

『2002 世界報道写真展』が、7月13日から8月4日まで、東京都写真美術館にて行われます

   東京都写真美術館・・・東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内 

     交通・・・JR恵比寿駅より徒歩7分   TEL・・・03-3280-0099

                 http://www.tokyo-photo-museum.or.jp

           料金・・・一般700円:学生800円:中・高生600円

        興味のある方は、ぜひどーぞ☆ コレはゆみたろも行きたいですね



© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: