Bond

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家出願望


親の機嫌で怒られるのが嫌で
家出を計画したことがあった。

まだ、
小学校低学年くらいの時。

そのころ思いつく持ち物なんて、
ハンカチとちり紙くらいだった。

小さなカバンに、
ハンカチと、
ポケットティッシュなんてなかったから、
ふつうのちり紙をたたんで入れていた。

「次におこられたら、
これをもって家出しよう。」
そう思っていた。

でも、実際怒られてみると
カバンを取りにいく間もなく、
叩かれて、
外へ放り出される。

あるとき、
そのカバンが母親にみつかった。

たたんで入れてあるちり紙を見て、
「なんで、ちり紙無駄にするの!!!」と怒っていた。
どうにも弁解できない。
外へ出された時、
「別にカバンがなくてもいいじゃん。」と思った。
しかし、お金もないことに気がついた。
そして、
私が行く当てなどどこにもなかった。

その事実に呆然とした。

それ以来、
殴られても、
外へ出されても、
タイルの上に正座をさせられても、
「自分には行き場がない」という事実が、
私をこらえさせた。

高卒で寮へ入る道を選んだ姉を見て、
「私も高卒で家をでて、
寮のある学校へ行こう」と決意した。

でも、私の受験では、
そんなことは許されなかった。
中国地方にある、
心理系の専門学校。
寮もあって、
私はそこへ行きたかった。
でも、
「姉をだしているから、
ユナにかけるお金はない。」
その一言で、
家をでるという夢は崩された。

今は、大学を気に入っているけど。

ただ、
葛藤は引きずることになった。

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