座 禅 猫

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春荒れの心(05年4月)

春荒れの心(2005年4月)




†春荒れの心四月は立ちにけり(1日)

  教皇ヨハネ・パウロ二世のご帰天に
†輝けるたまは祈りに送られて天駆け上り主とともにあり

†復活の主のもとに君休まれよ解き放たれたかろきたまにて(2日)

†初蝶に手元を休む庭仕事(8日)

†冬毛落つ猫は野原を恋うて鳴く(9日)

†聖日の朝黄水仙ロザリオの珠とし数え唱ふ祝詞よ(10日)

†パンをさく君とし認むエマオへと心燃え立つ道たどり来て(11日)

†連翹が揺れるを眺め春の風邪(12日)

† 連翹のさざめき風にのりてくる (13日)

†編みガエルあまり毛糸がよみがえる(14日)

 新教皇に寄せて
†システィーナ・チャペルに響く鐘の音は新たな章の導き手告ぐ

ベネディクト
†み風吹くローマに新た人々をよみしすべます恩寵の名にて

†願わくはあまねく人に開かれる集いとなりて道を歩まん(19日)

†曇り日の香りつつまし紫木蓮(20日)

†黒豹にならんと猫も吼える春(21日)

†咲き初める花をねたしと降り積もるみぞれの雪も美しと見ゆ(24日)

†雨降れば雨の中行く雀かな(28日)

†出番待つ舞子の背を押す春の風(29日)




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