ジョン・ロード(Jon Lord:キーボード)、リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore:ギター)、イアン・ペイス(Ian Paice:ドラムス)、ニック・シンパー(Nick Simper:ベース)、ロッド・エヴァンス(Rod Evans:ヴォーカル)というラインナップで結成され、1968年7月にデビュー・アルバム『ハッシュ (Shades of Deep Purple)』、同年12月にセカンド・アルバム『詩人タリエシンの世界 (The Book of Taliesyn)』、1969年6月に『ディープパープルIII(DEEP PURPLE)』という、当時のイギリスで主流だったアート・ロック色の濃い3枚のアルバムをリリースしましたが、よりハードなサウンドを指向するリッチー・ブラックモアの意向により、激しい曲には不向きであるロッド・エヴァンスを解雇。後任には元エピソード・シックスのヴォーカリスト、イアン・ギラン(Ian Gillan)を迎える事になりましたが、彼の提案によって同じバンドに所属していたベーシスト、ロジャー・グローヴァー(Roger Glover)も同時加入したために、ニック・シンパーが脱退。結果的にヴォーカルとベースのメンバーチェンジが行われ、69年の夏に、第2期(MK II)ディープ・パープルの活動が開始されました。
『ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ』はクラシック指向の強いジョン・ロード主導の元に制作されたアルバムでしたが、翌年(1970年)6月3日にリリースされた『ディープ・パープル・イン・ロック( Deep Purple in Rock )』はリッチー・ブラックモア主導の元に制作されたアルバムで、激しいビートに埋もれることなく存在感を主張するイアン・ギランのシャウトと、スピード感溢れるリッチーの卓越したギター・プレイを主体としたハード・ロック・バンドへ変貌を遂げた、新生パープルの誕生を告げる傑作として今でも輝き続けています。
"ディスク2"は、1972年3月9日、BBCの"BBC Sounds Of The Seventies"出演時にロンドンの Paris Theatre で行われたライヴを収録した音源で、ハード・ロック史に残る名盤『マシン・ヘッド(Machine Head)』リリース直後という事もあり、1971年にリリースした『ファイアボール(Fireball)』収録曲「2. ストレンジ・ウーマン」と、リトル・リチャード&アルバート・コリンズの共作曲「8. ルシール」以外は全てマシン・ヘッドの収録曲となっています。 ディープ・パープルが初来日した1972年8月のライヴを収録した傑作ライヴ・アルバム『ライヴ・イン・ジャパン(Made in Japan):1972年12月リリース』と比べると、どの曲もラフなパフォーマンスですが、あまりライヴで演奏されることがなかった「3. メイビー・アイム・ア・レオ」、「4. ネヴァー・ビフォア」が収録されていることが、このアルバム最大のセールス・ポイントです。
●ディスク:1 収録曲 1. スピード・キング Speed King 2. チャイルド・イン・タイム Child in Time 3. リング・ザット・ネック Wring That Neck 4. マンドレイク・ルート Mandrake Root
●ディスク:2 収録曲 1. ハイウェイ・スター Highway Star
3. メイビー・アイム・ア・レオ Maybe I'm a Leo 4. ネヴァー・ビフォア Never Before 5. レイジー Lazy 6. スペース・トラッキン Space Truckin' 7. スモーク・オン・ザ・ウォーター Somke on the Water