墨と瑠璃 和名の魅力を秘めたチョウ
タテハチョウで思い浮かべるのは、翅の色合いの煌びやかさと颯爽とした飛び方での魅力。オオムラサキ、アカテテハ、エルタテハ・・・。子供の頃からアゲハには大型への憧れを感じたのに対し、タテハには俊敏性と色の魅惑を感じ取っていたのだと思う。
赤や黄色中心のタテハの数が多い中、黒や青を表翅の色としたチョウとなるとそうそう簡単にはお目にかかれない。そのせいか憧れも大きかった。今でも悔しい思いとして記憶にあるのは、蓼科に網を持って行かずに必死に被っていた帽子で押さえ、手にするもう一歩のところで逃げたキベリタテハ。あの黒い翅の周囲を縁取る黄色が私の目の前にあったのだ。当時蝶採集に私も真剣に向き合っていた。
大人になってから、我が家族で採取した黒、青のタテハの標本を写真に載せます。スミナガシとルリタテハ。そう 墨流し と 瑠璃 。誰だろう、こんなに日本人の感情にマッチした名前を付けたのは。このシックな蝶は本当に日本人の心を捉えたのでしょうね。
スミナガシは諏訪、ルリタテハは石垣島で採集。
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