ラッコの映画生活

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2008.01.09
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カテゴリ: ヨーロッパ映画
LEVOTTOMAT

110min
(DISCASにてレンタル)

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DISCASのサイトの紹介文に「本国フィンランドで大ヒットした問題作」ってあったのに興味をひかれて予約リストに入れておいたら思いの他早く送られてきて、正直「これか!」ってややガッカリだったのですが、実際に見たらとっても面白かった。しっかり月4回(8枚)借りるためにはスケジュールが迫っていたのですぐ返してしまったけれど、もう一度見たい作品、あるいは所有したい作品です。この作品の作りはかなりの多様性を巧く混ぜ合わせている感じで、なので色々な切り口で分析できるのだけれど、自分としては全く内容の違う作品ではあるもののパゾリーニの『テオレマ』を連想しました。最初と最後にはアリのモノローグが入り、事実主人公は救急救命医アリなのだろうが、そして彼の物語として始まり、また終わるけれど、一面ではアリは『テオレマ』の謎の青年(テレンス・スタンプ)に似た人間心理に対する触媒的存在でもある気がするのだ。

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アリは、子供の頃には色々な夢や希望があって、その中には愛する女性との家庭を築くというようなものもあったのだろう。だが成人して医師という職も得た今、心は虚しく人を愛することの意味もわからなければ、実感もない。しかし、「しかし」と言うより「だから」とも言えるのだろうけど孤独だ。バーやディスコで遊び、行きずりの女と一夜限りのセックスに耽る毎日。そんなアリはある日海岸でティナと知り合う。2人はベッドインするが、アリはいつものように1回限りのつもりだった。これは彼がふしだらだからではない。孤独が他者との結びつきを求め、欲求があるからセックスはするが、でも自分には人を愛する感情がないことを知っているからだ。恋人としてステディーな関係を続けることはできないし、結局は相手の女性を不幸にすることを知っている。そして悩んでもいる。しかしアリを愛するようになったティナは執拗に彼に迫った。ティナには学生時代の良き仲間達の2カップルがいた。そんな彼等と3組6名で一緒に小島の別荘で過ごしたりすることになる。

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(以下ややネタバレ)
そして、彼のセリフにもあるように、彼が求めたり強要したからではなく、女たちの自発的意志からアリはティナの仲間の2人の女性イロナともハンナとも関係を持つようになってしまう。なるほどアリはイイ男ではあるけれど、イロナやハンナがアリに惹かれたのは、無感動な自分の正直な感情やセックスへの欲求に従うだけの嘘のないあり方なのだろう。2人の女性はアリと接することで、それぞれのパートナーへの気持ちやその関係のあり方に嘘や欺瞞があることを知ってしまう。「恋人の親友であり、仲間の彼女である女性たちとまで寝てしまうのは・・・」というレビューをどこかで読んだけれど、テオレマたるアリには必要な役割なのだ。必ずしもそれは宗教だけではないが、信じ込みの価値観や信仰があってこそ人は幸せを得ることができる。自由になって、また経済的にも食うや住むや遊ぶに大きな苦労がなくなったとき、人々は生きる目的、生き甲斐を見失い、ただ惰性で日々を送るようになってしまった。映画の原題『LEVOTTOMAT』がフィンランド語でどういう意味か調べても正確にはわからなかったのだが、「安らぎを得られぬ人々」とか「不安な人々」という意味かも。そんな意味でベルイマンの「神の沈黙」やアントニオーニの「愛の不毛」と同じ精神風土ではないだろうか。流行やブランド志向や日々の生活の快楽に走る日本の現状も結局は同じ精神風土の結果だろう。

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(以下ネタバレ)
結局この一種のニヒリズムとそれゆえの孤独をいちばん良く知っていたハンナと互いにいちばん惹かれ合うことになったような感じのラストだ。それが愛することの根拠になるかどうかは別として、どうにもならない似たような自分の孤独を互いに理解し合えた2人なのだと思う。ティナを演じたちょっとサンドリーヌ・ボネール似の女優も普通に魅力的だったが、微妙なハンナ役のイリナ・ビョークルンドが、真摯に生きようとしながらも脆く壊れそうな女性を演じていたのが印象に残った。救急隊の同僚の子供が胸に十字架の入った十字軍のようなオモチャの衣装をつけて剣を持って遊んでいたが、ボクはなんとなく聖杯の騎士を連想してしまい、もしかしたらアリを「無垢な愚か者」パルシファルになぞらえているのかも知れない、なんて勝手な想像をした。

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Last updated  2008.01.11 01:48:12
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