ラッコの映画生活

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2008.02.27
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カテゴリ: ヨーロッパ映画
LA VIDA SECRETA DE LAS PALABRAS
(The Secret Life of Words)
Isabel Coixet
115min
(DISCASにてレンタル)

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オムニバス映画 『パリ、ジュテーム』 の中で、このスペインの女性監督イザベル・コイシェ(コヘットと書かれることもあり)の第7話『バスティーユ』が良かったので、早速DISCASでレンタル。いい映画だ。題名からすると女性を主人公とした甘く・苦い恋愛物語が予想されるが、想像した以上に(良い意味で)重く、深い話だった。英語・西語ほぼ同じ意味のタイトルは「言葉で語られた人生の秘密」とでも意訳したいところだ。このちょっと不自然なタイトルは、「言葉で人生や経験を語ることができるか?」あるいは「言葉で語られたことが聞く者に本当に伝わるか?」という意味を込めての題名付けなのだと感じた。主人公の設定や行動や言動のひとつひとつが、映画後半で彼女が語る "秘密" の内容に見事に統合される伏線も、伏線としてではなくそこまでの観客に描いて見せられた主人公の描写としても十分意味を与えられていて、脚本の構成力が素晴らしい。手放しのハッピーエンドではないけれど、過去を背負った主人公の将来に仄かな希望を持たせたラストも感慨深かった。ネタバレになってしまうので曖昧な言い方になるが社会派映画としての意味も含んでおり、IMDbにボクとしてはかなりの高得点 9 を投票してきた。主演のサラ・ポーリーは 『写真家の女たち』 を見て注目した人だけれど、この過去を背負った主人公ハンナを深く演じていた。このカナダ出身の女優はハリウッド嫌いで有名らしいけれど、なんとなくわかりますね。この映画にはピッタリなのかも知れません。

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最初はどこかの工場。後でわかったのだけれどデンマークらしい。騒音の響く工場内での作業のために作業員は耳にイアパッドをして作業に向かう。しかし一つ残るイアパッド。主人公のハンナは難聴で補聴器をしている。だからスイッチを切ってしまえば騒音は聞こえないのだ。巻き上がった重い大きなビニールひものロールを機械から外し、重量を確認してビニールの袋に詰めるのが仕事らしい。かなりの重労働だ。昼休み。他の工員と話すこともなく一人孤独に食堂の席についた彼女は、テーブルの上で持参のタッパーの弁当箱を開く。入っているのは白米とチキンナゲットのよなものと、リンゴ半分。ただそれだけだ。歩いて家に帰った彼女。使いかけの、と言ってもまだ1回使っただけのような大きなアーモンド石鹸をゴミ箱に捨てると、積み上げられた同じ石鹸の山から新しいのを1つ取って開けて使う。冷蔵庫を開くと中はガランとしていて、あるのはいくつかの白米のパックと、半分に切られてラップをされたリンゴと、チキンナゲットだけだ。昼の弁当と同じ質素な食事。まるで修道僧の生活。テレビを見るわけでもなく、彼女は刺繍を始める。それがしたいというより、それ以外に時間の消費の方法がないかのようだ。電話をする彼女。彼女は何も話さない。相手は母親のような年令の女性で「ハンナなのね。」とわかるが、無言のまま彼女は電話を切ってしまう。

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 彼女:いいえ、何も。クビですか?。
 社長:そうじゃない。君の仕事ぶりには満足しているし、
    無遅刻、無欠勤だ。クビになどできるはずがない。


彼女が有給休暇もとらずに、無遅刻・無欠勤で働いていること。この状態が労働管理の問題として思わしくないということなのだろう。所は北欧デンマーク。社長は1ヵ月休暇をとって、南国のリゾートへでも旅行に行くことを勧める。 「暖かい南国のビーチで、綺麗なトロピカルカクテル・・・。」 と自分の夢でもあるような休暇を彼女に勧める。しかし彼女が不安そうに尋ねて言うのは「そのカクテルは必ずとらなければいけませんか?。」だ。

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望んでもいない休暇を取らされた彼女。北国の港町、わからないけれど北アイルランドのベルファストか何処かにやってくる。中華料理店でいつもと同じような食事、そう白米を食べていると、隣のテーブルの男性が携帯電話で話していて、至急看護婦を必要としているとを彼女は知り、電話を終えた男に彼女は自分は看護婦だと言う。こうして彼女は北海油田の海上プラットフォームに事故で火傷を負った男の世話をする仕事を引き受ける。患者の状態がヘリでの移動が可能になるまでの2~3週間の介護だ。海上掘削プラットフォームには責任者他6、7名の要員がいた。孤独が好きでこの世界から隔絶された職場を選んだ者もいるけれど、事故で操業も中断されており、皆退屈を持て余している。工場でと同じようにハンナは誰にも心を閉ざしている。火災事故で一人が死に、助けようとして火傷を負ったジョゼフ。角膜を損傷して目の見えない彼の介護をする。その介護をしながらハンナは段々に彼に心を開いてゆく。そして明日ヘリで陸の病院へ移送という日、日本語題にあるように「あなたになら言える秘密のこと」をハンナはジョゼフに語る。語り終えた彼女に返す言葉はジョゼフにはなかった。

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この後の展開は、言ってしまいたいという強い衝動を抑え、ネタバレはしないでおきます。彼女が語る秘密の内容からラストへの展開は見事です。印象に残ったシーンを一つ。禁欲的な食生活の彼女が、患者があまり食べずに残った食事を、厨房にトレーを運ぶ途中で、廊下の階段に座り込んでむさぼり食べるシーンです。もちろんこれは彼女には食べられないものではなく、彼女が自分に禁じていたものです。何でも作ってあげるという厨房のコックを断った彼女ですから。トロピカルカクテルも拒否した彼女だけれど、ここに人間が生きること、生きていることの本質が描かれています(ネタバレになるのでこれ以上は詳しく書けません)。そしてカメラを自分で覗くコイシェ監督、ハンアが秘密を話し始める直前、船室の窓から入ってくる明るい光が逆光で、ブラウスの下のハンナの胸のシルエットがほとんど見えるか見えないかで写される。彼女の胸の形に何か問題があるということでは全くないと断っておきますが、その後の話の展開に向けて非常に微妙な予兆とされていて、見事な描写です。そして『パリ、ジュテーム』のところでもかきましたが、ジョゼフがハンナを相手にしての姿が、実に男の女に対する本質を洞察して描いていて、見ている男の自分が気恥ずかしくなるぐらいでした。

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Last updated  2008.03.01 05:09:37
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