ラッコの映画生活

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2008.03.03
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カテゴリ: ヨーロッパ映画
THE I INSIDE

92min
(所有VHS)

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サラ・ポーリーの出ている映画を見たいと思い、DISCASにもあったけれど中古VHSが安かったので買っての鑑賞。2.35のスコープサイズの映画なので、ビデオでは左右がカットかと思っていましたが、上下に余黒のあるノートリミングで、ラッキーでした。余談だけれど、ビデオがDVDより優れている点は2つありますね。一つは場合によって欠点にもなるんですが、字幕が消えないことです。早送り(戻し)で見ても、字幕が見える。だからあるセリフのシーンを探すとか、セリフのない場面だけ早送りして飛ばして見るとか、そういうことができます。もう一つは、仮にテープの一部が傷んでも、残りの大部分は見られるのがビデオですが、DVDだと傷み方によっては全部見られなかったり、見ている途中でストップして先に行けなくなったりです。本当に傷んでいる部分だけでなく、チャプターごと次まで飛ばして見ることになってしまいます。脱線してしまいましたが、この映画、あまり多くはないサラ・ポーリーの出るシーンは良かったけれど、全体としてはイマイチ、イマニでしょうか。欲張り過ぎて中が空っぽ。その割には妙に細部だけ工夫があったり、要は中途半端な映画です。

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ある朝病院のベッドで主人公サイモン(ライアン・フィリップ)が意識を回復する。立ち会っていたのはニューマン医師(スティーヴン・レイ)。事故だか事件だか前夜病院に運び込まれた。ニューマン医師は「君は死んだんだ」と言い放つ。「でも蘇生処置で2分後に生き返った」と。今日は2002年7月29日。心臓停止していたのは 20:00~20:02 の2分間らしい。しかしニューマンとの話でわかるのはサイモンが2年間の記憶を喪失しているということで、それは 2000~2002 年の2年間。数字遊びのようだが、映画はこの2分間に込められた2年間の物語ということだ。ちなみにこのニューマン医師は優しそうな人物で、サイモンも信頼を置き、この後もサイモンが精神的にニューマンに頼るような様子が描かれる。小さい病院で専門医がおらず、本来小児科医のニューマンなのだが、それ故にサイモンに対する接し方も子供に対するようでもあり、父親のそれでもある感じだ。これは必ずしも不可欠ではない一種の伏線なのだが、こんな細部だけは凝った映画だ。

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2年間の記憶がないから、その間に結婚した記憶もない。しかしニューマンは外で奥さんが待っているという。やってきた女性はサラ・ポーリー。そして彼女が去ってから登場するのはパイパー・ペラーボ。ペラーボは自分は妻アナだと言い、サイモンの記憶喪失を信じないという様子で冷たく去っていく。サラ・ポーリーがクレールという女性であることが段々にわかってくるのだけれど、この彼女の存在させ方が、実は映画の描き方としてのバグ、つまり辻褄の合わないところだ。なぜなら後でわかるように、サイモンは2年前のある出来事以後の記憶がないのだけれど、サイモンはその出来事以前からクレールを知っているはずだからだ。逆に言えばこのクレールこそ、作中人物サイモンにとっては記憶のパズルを再構成する鍵でもあるわけだ。

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こうして映画は2年前と現在を行き来する。上に書いたように2年前は単なる回想(記憶の回復)ではないから、2年前を現在として、現在と2年後を行き来しているのかも知れない。少しずつ2年前に実際に起こったことと、そのことに関してのサイモンの後悔、罪意識のようなものが浮かび上がってくる。そして後悔のないように過去(あるいは未来?)を変えようとするサイモンなのだが・・・。あとのネタバレは控えよう。最後に一つの落ちがあって、それまで描かれてきた矛盾だらけなことが回収されるのだけれど、このラストの落ちに映画を見ている途中で気付く人もいると思う。自分も「まさか-----ってこと?!」と予想したら、やはり最後はそうなった。映画は2年前と後の同じ場面を何回か違った風に描いて繰り返すけれど、ラストでサイモンが贈ったワインのビンを、もらった男が棚の上に置くとき、棚にはすでに何本ものワインのビンが置かれていたのは、サイモンがこの男との会見を何度も繰り返しているということなのかも知れない。これもまた妙に凝った細部だ。

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この映画は静かな心理ミステリーとして良い感じに始まるのだけれど、そして観客はサイモンと一緒に過去の謎解きゲームに参加していく。そこには2つの三角関係とか、秘密を知っての恐喝とか、ラブロマンスとか、事故や殺人とか、まあ色々なことが語られ、その中心はサイモンの後悔の念や罪意識なのだけれど、盛り沢山過ぎて、結局どの一つもまともに描けていない。どれか一つを中心にしっかり据えて深く描いていれば名作に成り得た映画だと思う。観賞後にネットで色々見ていたら、仏『プルミエール』誌にニコラ・シャレールが「中から何も出てこない悪趣味なロシアの入れ子人形」と書いているのがあって、さすがにプロは上手い比喩を使うものだと感心したが、まさにそういう映画だ。要らぬ細部の工夫と上で書いたけれど、こんな細部にこだわって遊んでいるよりも、本題をもっと真剣に考えるべきではなかったか。サラ・ポーリーが素敵だっただけに残念だ。

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Last updated  2008.03.06 01:19:38
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