時代考証の正確性は解らないが、実在の大銀行強盗は登場し、ゴスペル、カントリー、ブルース等の音楽事情が描かれ、映画『クロスロード』で取り上げられた悪魔に魂を売ってギターの技を得たというロバート・ジョンソンがトミー・ジョンソンとして登場したり。ちなみにこの悪魔は保安官と同一人物であるらしく描かれていた。どちらも犬を連れた無表情な白人という設定で、最後は尻尾の生えた悪魔の姿に戻ったらしき保安官の映像が仄かに見られる。バプティスト派の洗礼・沐浴のシーンがあったり、KKKらしき秘密結社が登場したり、実話と伝説の当時の南部アメリカが描かれている。また映画の題名『O BROTHER, where art thou?』自体が、プレストン・サージェス監督1941年作品『サリヴァンの旅』の中で、作中の映画監督サリヴァンが作ろうとした映画の題名だけれど、雰囲気だけ、またもっとはっきりと色々な形で、たくさんの映画からの引用もありそうだ。